木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

曲げわっぱ

2010-05-15 22:02:12 | 木工

今日は、久しぶりに五月らしい晴天。炭山の新緑も輝いていました。

椅子の捨て摺りの漆が乾くまでの間、

昔作ったこの曲げわっぱの使い道を考えました。

この曲げわっぱ、8年ほど前

この灯具の注文をいただいた時に作ったものです。
材料は、茶神代杉


ステンレス板で作った長鍋で煮て、


これを木工ロクロで挽いたローラーに巻いて曲げて固定して作りました。


ところが、油の抜けた神代杉は割れやすく、また接合面に段差がつかないないように接着して円にするのが難しく、まさに試行錯誤の連続。
10枚の板を使っても、灯具に使える円になったものは1~2枚。
良い勉強になりました。
灯具には使えないものも、捨てるのはもったいないので残しておいたのです。

これを使って丸盆を作り、漆の塗りの稽古に使うことにしました。


わっぱを細く切り、内径に合わせてシナ合板を丸く切り抜き、底にはめ、


麦漆を使って接着しました。きつめに嵌めた底板がわっぱのゆがみを直してくれます。


麦漆が乾いたら、縁に鉋をかけ、木地固めをします。
どんな盆ができるか楽しみです。
コメント
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