5年前に制作したテーブルが、メンテナンスのため帰ってきました。
依頼主のIさんのご主人の海外転勤に伴い引っ越しされるのでそれを機会に一度メンテナンスして欲しいとの事。
主な問題点は、固定のネジが入らないと言うことでした。
漆が透け、だいぶ明るくなっていましたが、大変きれいに使って頂いているのがわかりとてもうれしく思いました。
ネジを確認する前に、大きな問題点を発見。
蟻桟が痩せ、手でも外せる状態になっていました。
蟻桟は天板の反りを止めるために入れるので、蟻桟が多少痩せても天板に食い込むのですが、
このテーブルは天板の反りが全くなく、そのために桟の痩せがそのまま緩みになってしましました。
蟻部に0.5mm厚のタモの突き板を貼りました。
糊が乾いてから嵌めてみましたがそのままでは入らず、蟻作理で削って調整し、叩いて固めに嵌めました。
どのくらいの痩せか計算してみました。
削った後の突き板の厚みを0.3mmとすると、桟の幅が60mmほどありますから、
痩せは0.3/60で、1/200、つまり0.5%の痩せということになります。
蟻桟の緩みにはビックリしましたが、この値を見れば乾燥した材であってもあり得ることです。
なにか別の対策を考えないといけませんね。
蟻残を修理したところで脚の確認。
こちらは座卓用の畳摺りをはめたところ。OKです。
テーブル用の板脚。
このつなぎが制作時に反りや痩せを一番心配した箇所です。
特に問題なくネジも固定できました。
Iさんがネジが入らなかったのは、おそらく左右の脚を逆に嵌めたためではないかと思われます。
ねじ穴の間隔が左右で微妙に異なり、逆に嵌めてみると、一方の穴の位置がずれていました。
どちらに嵌めたら良いか、マーキングをしておきました。
Iさん、ありがとうございます。後日京都のご実家の方にお届けします。
依頼主のIさんのご主人の海外転勤に伴い引っ越しされるのでそれを機会に一度メンテナンスして欲しいとの事。
主な問題点は、固定のネジが入らないと言うことでした。
漆が透け、だいぶ明るくなっていましたが、大変きれいに使って頂いているのがわかりとてもうれしく思いました。
ネジを確認する前に、大きな問題点を発見。
蟻桟が痩せ、手でも外せる状態になっていました。
蟻桟は天板の反りを止めるために入れるので、蟻桟が多少痩せても天板に食い込むのですが、
このテーブルは天板の反りが全くなく、そのために桟の痩せがそのまま緩みになってしましました。
蟻部に0.5mm厚のタモの突き板を貼りました。
糊が乾いてから嵌めてみましたがそのままでは入らず、蟻作理で削って調整し、叩いて固めに嵌めました。
どのくらいの痩せか計算してみました。
削った後の突き板の厚みを0.3mmとすると、桟の幅が60mmほどありますから、
痩せは0.3/60で、1/200、つまり0.5%の痩せということになります。
蟻桟の緩みにはビックリしましたが、この値を見れば乾燥した材であってもあり得ることです。
なにか別の対策を考えないといけませんね。
蟻残を修理したところで脚の確認。
こちらは座卓用の畳摺りをはめたところ。OKです。
テーブル用の板脚。
このつなぎが制作時に反りや痩せを一番心配した箇所です。
特に問題なくネジも固定できました。
Iさんがネジが入らなかったのは、おそらく左右の脚を逆に嵌めたためではないかと思われます。
ねじ穴の間隔が左右で微妙に異なり、逆に嵌めてみると、一方の穴の位置がずれていました。
どちらに嵌めたら良いか、マーキングをしておきました。
Iさん、ありがとうございます。後日京都のご実家の方にお届けします。