Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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「この世界の片隅に」を観て

2016-11-17 00:07:02 | お気に入りの「その他」
「この世界の片隅に」を観て


すみません。ネタバレを含みます。
ご注意を。^^;



















戦争中のあたりまえ
私たちにはわからない。知らなかったあたりまえが、すずさんという女性の生活から伝わってくる。
大冒険でもなく、感動巨編でもない。
実際にあった話としての重みがある。

すずさんの語り口や、独特の絵柄。
映画のトーンがどことなくノンビリしていて、ほのぼのとしているのだけれども。
描かれていることは容赦なくて、当時のあたりまえを当たり前に描いているのかもしれないけれど。その淡々としたところが逆にすごく伝わってくる。

すずさんの描くスケッチの一つ一つ。
それらの持つ力が何気ない日常の中でも、描かれていて。
同級生の水原さんの代わりに描いた海の絵。ウサギの波しぶきが印象的で、何度も見返したくなるような素敵な絵。
はるみを防空壕で泣き止ませるシーン似顔絵は、はっとするほどシンプルで特徴を捉えていた。
リンちゃんとのエピソードは、気がつくとはっとする。絵の力は言葉のコミュニケーションの壁を越えて行くのだ。

戦争のシーンも、すごく考えて描かれていて、子供が見ても衝撃を受けそうなシーンは描くことはされていないが、淡々と過ぎて行く時間の無情さが、なんとも言えなく切なくなる。
すずさんに、周作さんに比べて、私は家族はどうだろうか。
比べてはいけないんだけれども、比べてしまう。

すずは手を失ってから、変わって行く。
感情を押し殺して絵を描いて発散していた自分を変えて行く。
世話をする立場から世話をされる立場への転換が、すずを変えて行ったのかもしれない。
結果として、それはすずの居場所をつくることにつながって行ったように思う。

大切な人がいま側にいて、何気ない毎日の生活を普通に送れることが、どれだけかけがえのないことであるのか、それを教えてくれる映画のように思えました。

今に感謝しなければ。
今ある周りの人々を縁を、あらためて大切にしようと考えさせられた。
素晴らしい映画。
上映している劇場が少なくて残念すぎる。
幼児にも子供にも大人にも戦争を知る方々にも、是非一度観て欲しい。
そんなことを思ってしまった。

漫画原作、読んでみようかな。


監督インタビューを見た後に聞くと、理解が深まります。
おすすめかな。
見る前でも、観たくなるかも(^。^)

https://youtu.be/uO71C6ygtxA

コメント
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