夕時ともなるとかなり風が出て、涼味と言うより寒いくらいの五月末である。
田を渡る風や緑林を揺する嵐もどきの強風が、懐かしく瞼の奥に浮かんでくる。
関東地方にも梅雨入りの宣言が出た。昨年よりも１０日早いそうだ。
むしむしと暑い梅雨期にならなければよいが。
へぼ大工の丁々場が、やっと終わりました。
これで母屋が地震にやられたとしても、小屋の方は助かる？
かなりの板材や根太を組ませたので、強度はアップしたはず。
生業から離れて久しい今は、趣味の領域と思いながらも未だに手に着かない。
かなりの釉薬を再整理再整頓したのは先月。
小屋は生まれ変わったけれど、仕舞われている釉薬や道具が侘しい。
あの（七宝と言う）世界は遠くに行ってしまった。
大工仕事が終わった後は、VHFビデオテープのデジタル化をすること。
娘の小さい頃のクラシックバレーは是非残したいし、何がしかの「名画」
と銘打つVTRもDVDに変換しようと思っている。
その後は…再び絵筆でもとるか？思案中。
ショッピングモールに出かけた。
ガーデンプレースの一角に薔薇コーナーがあって
色とりどりのつる薔薇の苗木が安く売っていた。
で、私の趣味ではないので、妻の好みによるのだが
やや香りの強いものと微香性の苗木３本を買い、
消毒と液肥を兼ねた薬剤と花鉢を合わせて持ち帰った。
なぜ薔薇を買う気になったのか？
今、西武球場では『国際バラとガーデニングショウ』が開かれている.
副題が『恋するバラの１５年』とあって、鑑賞してきたばかりの妻にとって
火照りがのこっていたのだと思う。
すでに数年前に植えた「美里のバラ」は
蕾をつけて期待を寄せているけれど、
今日のツル薔薇は庭が狭いのでベランダに置くのだと言う。
とは云っても薔薇は虫がつく
手入れを怠れば、綺麗な花も咲かずじまいで枯れてしまうかも知れない。
『美里のバラ』もいつの間にか葉が食い荒らされている。
夜盗虫と思われるのだが、土中を掘り起こしても見当たらない。
まぁ、平和な一家庭の波乱に過ぎないのだけれど。
暑い日と寒い日とが織り交ざる、気候変動がニュースになっている。
短日時の気温変動は体に良くない。
日本上空での気流の変化が猫の目のようにコロコロ変わるからだ。
異常乾燥や急激な気象変動に伴う「竜巻」なんかも、かつては無かったこと。
しかし、天然事象の狂気は、人間による文明が招いたことで
当然人類の上に帰結してくる。
狂気もまたグローバルの波に乗って、たやすく伝播しているようだ。
大きな歴史変動を伴うことにより、新しい２１世紀の規範が生まれるのだろうか？
