conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
[ブックマーク『conparuの白い航跡』もよろしく]

光陰を重ねて

2024-07-22 16:31:17 | 随想
一週間がアッという間に過ぎてしまう。先人たちが「光陰矢のごとし」とうたった時の速さを噛みしめている。人生50年とは昔のこと、今や100才が普通の寿命になろうとしている。一歩一歩近づいていくわけだが、もう道草を食っている余裕はないので、人生の締めくくり?に生きている意味を自問自答しながら、最終形の理想的姿はどんなものか?と思案していたら、ある新聞の広告が目に入った。小さな枠に収められた印字には「無人島に一冊の本を持って行くなら歎異抄だ」と記されていた。無人島と本の関係性が、脳内の凝縮された空間にクローズアップされて、読んだことのない歎異抄ではあったけれど、興味を抱き続けていた。
「思いは通じる」――ハッキリ言うと宗教書、特に浄土宗関連書が今日目につくのだが、歎異抄とそれに紐付く書物が、新聞紙の一角をやや大きめに強調されて伝わってきた。まだ若かった頃の宗教書というのは、辛気臭い日常懸け離れた特殊な内容の書物だと、勝手な思い上がりで敬遠していたものだが、こうして年を食ってみると、蜘蛛の巣にかかった蝶のように、ある意味では絶対的存在者に捕獲された弱い生き物として、俎上に横たわった束の間の命なのですよ、と宣告されたに等しい、覚醒した観念が身を包んでいるのを感じている。
「歎異抄」と言えば、悪人こそ救われる――難解とされる哲学の意は誤解されやすいと言われているものの、その意は深く究極の人間の真相を知らないと、表面的な字面を追うだけで解釈し、善人よりも悪人こそが救いの対象なんだと言うことになりかねない。
 悪人とはいかなる人か、ここで述べるには適切な人でないと、単なる言葉遊びを示すことになるので控えておこう。
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徒然一日草

2024-07-13 15:26:29 | 随想
「危なっかしい!」国民が遊離した政情を、弱みにつけいる隙と見る他国もあるだろう。沖縄には米軍基地が集中しているけれど、北海道に米軍基地がないのは何故か?先の大戦の終わりにソ連が米国に持ちかけた提案には、北海道を米ソで2分しようとしたこと。トルーマンは北海道のことは(マッカーサーに任せてあるといって)相談には乗らなかったと、ある記事に載っていたのを記憶しているが、その裏では何があったのだろうか。ロシアのプーチン政権は自己防衛のためとは言え、隣接国家を軍事緩衝地帯にしようとして侵攻し壊滅的な破壊を行っている。歴史を見ればアメリカも太平洋沿岸に突破口を築くため、メキシコに戦争をけしかけてカリフォニアとニューメキシコ州を占領したことを考えれば、大国の思惑は似たり寄ったりと言うことになる。その延長戦で北海道の存在を考えると危うい。プーチンのロシアがウクライナ侵攻を始める前に、北海道を占拠する考えだったらしいが、沖縄の米軍基地に対応したものだろう。冒頭に戻れば、弱みにつけ入る隙を与えない状況を造ることが先決だが、国民に信頼されない状況を造ったのは他でもない政府与党なのだから、一考してもらいたいものだ。亡国の一幕は見たくない。

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破壊と構築と

2024-07-04 22:57:18 | 随想
 世界の情勢は理想からどんどん懸け離れて、坂道を逆進している趣がある。長い間東西融和如きの疑似平和が続いたので、人間の如何しようもないムラ気が現状変更の悪手へと幻惑された。それがプーチンだろう。地政学的な強迫観念が歴史に背負われた闇の一面として帝政ロシアの血脈を奮い起こした。まあ、枕詞でここまで述べたけれど、どう言う訳かだんだん皇帝に似てきたプーさんがいるのも事実だ。別の見方をすれば、人間のすることは所せん世界体制の構築と破壊の連鎖を繰り返す、積み木遊びのようなもの、とどのつまりは成長の兆しが見えてこない。しかし地球レベルで起きていることは、無秩序に断片的に起きていることだろうか?私にはそうは思われない。この宇宙には生成過程からして一貫した秩序があるから、人間の存在もその秩序の中にあって様々に活動している訳で、現在の事象は必ず将来の為のたたき台になると言う意味で、ウクライナ戦争もパレスチナ問題もどのような形で決着するかが次のステージの鍵になる。
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