あけましておめでとうございます
バックグラウンドから声援をお送りします。今年もよろしくお願いします。
師走も中旬だというのに日中の寒気は弱く、年末の寒波到来予想が信じられないくらいである。沖縄では25度の夏日がTVで示されていた。温暖な気候とは裏腹に世情の冷酷非情な惨事怪事珍事?が後を絶たない。希望の喪失した時代であるから藁にもすがる社会弱者が蔓延している。際立つ傾向を示しているのは就職氷河時代に巣立った40代30代の人たちである。
本来なら社会において中堅的な役割を担っているはずが、非正規雇用やアルバイトの生活を余儀なくされて将来性が望めないまま、否応なく社会の隅に身を縮めている姿は哀れである。
現在その世代の精神疾患率は相当なものだと思う。躁鬱や統合失調症といった社会環境の中で発症した病根は、社会環境の中で回復を図り、再生させるしかないのであるが、実情は精神科の医薬に頼るあまり、快方に向かうどころか薬漬けによる重症化への傾向を散見するのである。一つには患者(障がい者)の人権に対する医療側の意識に問題があるのと、製薬会社、病院、医師の三者によるもたれ合い、利益共助の関係性が患者を薬漬けにする要因になっていると云われる。日本の精神医療は他の先進国のそれに比べて数十年遅れているとも云われているのも頷ける。
端的な例であるけれど、医師が変われば処方薬も変わるといった、医師の見立てでどうにもなる患者の扱いは、精神医療そのものが未知の領域にあるからだ。以前の処方から一気に変えることはリスクが大きいにも拘わらず、医師の匙加減一つで患者の体が変転してしまうのである。多剤服用に依る副作用の問題も大きく、過去には当然のように二次症状が出ていたことから、現在では新薬による一剤二剤の減薬で副作用も少なくなっているのも事実である。先日某TV局の番組で麻薬についてのタレント達の討論があった。ホリエモンが合法化すべきだとしたのに対して、他のタレントが厳罰に処するべきで使用すべきでない旨の発言があった。継いでホリエモンの言は、医療の抗精神薬には麻薬が入っているが合法である。ならば市中に出回る毒薬も同じ精神安定剤として合法化すべきではないか。近々起きている芸能人の麻薬使用について、合法化を謳ったホリエモンの弁に、一概には賛成しかねるが、図らずも精神医療の闇を見た思いがした。