そぞろ歩きの胸元を
五月の夕風が強いタッチで過ぎていった
風の意味ありげな仕草が
私の脳内を
ぐるっと回転させて独り言ちるのだった
「そんじゃな!明日からはしおらしくするから・・・」
明日は六月風の中
夏の洗礼の青嵐が吹いて
葉擦れの音が舞い狂うというのに
歩道を渡って小公園にはいると
周りにはだれもいない
ストレッチ回転台に身をよじり
左右にねじりながら
んん、これでよし
さらに歩行を伸ばして
菜園の苺畑に立つ
青い風と小さな赤い実の
季節を駆けぬけるコラボレーション
青い風が
明日への希望を告げて吹きぬけた