犬の遠吠えもなく
斜陽の陰りゆく時のなかで
静かに鳴り響くものは何だろう
野は春の息吹に包まれて
小枝の芽吹きを喜んでいる
刻々と来るであろう宴の予兆が
大空を乳色に染めた
眠りから覚めた「時」の
醜い装いをただして
過去の骸を弔ったのは何時か
忘れものを探して
朝夕にたぐり寄せるものは
瑠璃色の潮騒の音か
それとも国事の争声か
今はただ巡り来る春の
従順な使者に敬意を表しよう
犬の遠吠えもなく
斜陽の陰りゆく時のなかで
静かに鳴り響くものは何だろう
野は春の息吹に包まれて
小枝の芽吹きを喜んでいる
刻々と来るであろう宴の予兆が
大空を乳色に染めた
眠りから覚めた「時」の
醜い装いをただして
過去の骸を弔ったのは何時か
忘れものを探して
朝夕にたぐり寄せるものは
瑠璃色の潮騒の音か
それとも国事の争声か
今はただ巡り来る春の
従順な使者に敬意を表しよう