かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

チョコレートを食べると頭が良くなる? いくらなんでもそれでノーベル賞が取れたりはしないでしょう。

2012-10-12 22:23:41 | Weblog
 昨日からの雨の影響で、今朝の山はちょっとした霧に包まれておりました。霧自体はそれほど深くはありませんが、湿度が高いためにカーブミラーが結露して見えなくなったのが厄介でした。その後夕方からは異様に寒くなってきました。天気予報によると、明日朝は今季一番の冷え込みになるかも? なのだそう。とりあえず暖かくして寝るに越したことはありません。

 さて、ニューヨークの医師が、学会誌に「チョコレートを良く食べる国ほど、ノーベル賞が出る確率が高い」という論文を発表したのだそうな。そもそもは、ココアやワインなどに含まれる抗酸化物質のポリフェノールの摂取と認知力テストの成績に関係がある、という研究から、23カ国のチョコレート摂取量とノーベル賞受賞者数の人口比を比較してみたとのことです。まあよくある、関係ない2つの事柄の数字だけ見てみるといかにも相関関係がありそうに見えるという統計のマジックだと思いますが、アメリカのノーベル賞学者エリック・コーネル氏によると、チョコレート消費量は国の富に関連し、質の高い研究も国の富に関連する、ゆえにチョコレート消費量と質の高い研究に関連性があるだろうとした上で、ただし、直接的な因果関係はない、と至極まっとうな意見を述べられたそうです。
 ポリフェノール摂取量と頭の回転、というとなんとなくそれらしくも聞こえますが、ポリフェノールの供給源はチョコレートだけではありません。日本食で言えば、納豆や豆腐の原料大豆に含まれるイソフラボンやソバのルチン、お茶のカテキンや柿のタンニン、ナスのナスニンなどのアントシアニン、なんてのがあり、それらの消費量はチョコレートの比では無いでしょう。また、ポリフェノール摂取量は南国ほど多く、熱帯地方の人々は日本よりも数倍のポリフェノールを摂取している、という研究もあります。これは、そもそもポリフェノールが紫外線から身を守るために植物が創りだした抗酸化成分であるため、太陽光線の苛烈な南国の植物ほどポリフェノール含量が高い、というところから来ているのだそうです。もし冒頭の医師の理論なら、もっとも頭が良くてノーベル賞続出の可能性が高いのは赤道直下の諸民族のどれかであるはずですが、現実にはそうではありません。
 チョコレートには、リラックスしたりする機能があることは知られているので何の効果もない、とまではいいませんが、いくらなんでもちょっとトンデモ過ぎる話に思えたので、このニュースに触れてさっそくチョコレートを買いに走るような事はないように記録に留めてみました。

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