鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

台風一過で考える

2012年10月02日 01時16分51秒 | Weblog
一昨日の台風は、雨風ともに激しかったですね。
うちも、裏の入り口のドアの一部から水がしみてきていました。明けて、市内各地で冠水したり、悲しい事案があったことを知り、いろいろ考えることがありました。

地元の千代崎海岸の写真です。


これは原永にある桟橋のたもとに流れ着いている漂流ゴミです。このゴミですが、台風の進路が鈴鹿市より東側、伊勢湾の沖を通った時は海岸の砂とともに流されますが、逆に内陸側だと大量に流れ着きます。これはいたしかたないことですがこのまま積み上がっていると、場合によって火がつけられたりすることもあるので、河川課に行き状況を話し、巡回の時に確認してもらうように話しました。
今回、桟橋のたもとにたまっているのは、もしかすると、離岸流のような流れがこの場所で発生しているからかもしれないと考えるところです。

次に千代崎港の写真です。


この状況は、海水面が上がったことで、港にある大きなものが海水に動かされたものを、漁師の方々が移動しているところです。床面にも泥が上がったりしていたので、水とデッキブラシで流されていました。別の場所では大きな流木が上がっていたりと、浸水状況が大変だったことを感じさせました。
ここでは今回の台風もですが、やはり想定されている津波に対して、備えをすることが重要ではないかと感じました。特にガソリンタンクがあったりするため、最低限、そのようなものが津波で漂流しないような対応を、三重県でも検討して頂くべきかと思います。

これは金沢川に合流する田古知川の状況です。


上流域の中央道路周辺で冠水被害が出ていましたし、写真では個人宅を写すことになるので控えていますが、すぐ近くの由宇地区で冠水被害がありました。見て頂くと、川の土手最上部までゴミが漂着しているのがお分かり頂けるかと思います。

今回の台風では、ところによって時間100ミリという豪雨が2時間以上降り続いたことが、排水能力を越えた部分が大きかった可能性があります。鈴鹿市では、金沢川を下流から拡幅して、時間60㎜の降雨量に対応できるように改修しています。現在工事は、肥田から伊勢鉄道方面に向けて進んでおり、下水道事業の予算を使い河川を改修していますが、消防近辺まで改修するにはまだ数年時間がかかりそうです。

ここのところの気候変動はかなり振り幅が大きく、このようなことを見ていると、やはり技術やハードで対応するにも限界があると思います。最大限リスクを低減する方向に改修や整備をする必要はもちろんあると思いますが、それに完璧を求める考えを転換する必要があると考えます。

転換するときのキーワードはなにか。それはやはり人、ソフト面からのリスクマネジメントということではないでしょうか。このような災害の際、リアルタイムの情報収集を行うことは、迅速かつ臨機応変な判断を可能にできることは間違いないことです。つまり、ソフト面からのリスクマネジメントを行いやすくするということです。

その視点から考えたとき、今回の台風の際、災害対策本部でリアルタイムの情報収集ができていたかを検証する必要が鈴鹿市役所にあると思います。

市職員の方々は、災害対策本部マニュアルに従い活動されていたので、その点では職員の方々のがんばりがあったことは事実です。実際に話をしている中で、白子近辺が冠水している時間帯に、海岸線をパトロールもかねて走っていた方もいらっしゃいます。その他でも、避難所の運営などに就いたりしていた方もいますので、行政を否定する気はありません。

しかし、今回の台風で教訓になったと考えることは、広範な市域の中で多発的に豪雨が発生した際、市職員と消防団などの方々だけでは対応しきれないのではないか、リアルタイムの情報を収集することも限られた人手だけでは難しいのではないか、県の所管する部分であっても市として判断して対応することが求められるのではないか、などということです。このようなことを解決して、整理した情報を被害の予想される地域の市民はもちろん、多くの市民に伝達する手法を構築するべきだと思います。

そのための方策として、今回の被害地域を整理し要所にカメラを設置することや、各地域での情報収集体制を整理するべきだと思います。

今回は時間100ミリの豪雨が続いた場合、市内でどのような被害が発生するかの情報となりました。再度このような被害が出ないように、出たとしても可能な限りリスクが低減されるように、鈴鹿市は取り組むべきだと思います。
コメント
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