日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本。国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

年金制度の破綻とは年金財政の破綻ではなく、年金が老後の生活の支えにならなくなること

2022-01-27 10:20:11 | 年金
年金という名の下で同じくくりにされているが、国民年金と厚生年金はそもそも全く性質の異なるものであった。

今でこそサラリーマンの年金は報酬比例部分と国民年金部分にわかれ、国民年金部分は自営業者等と共通の年金になっているが、元々は厚生年金と国民年金は全く別のものであった。

厚生年金は定年後の老後生活のためのものであり、国民年金は事業を継続しながらその補填として受け取ることを目的としたものであった。

ところが、加入者が少なく国民年金制度が破綻しかけた為、余裕のあった厚生年金と合併させたのである。つまりサラリーマンの厚生年金の犠牲の下に現在の年金制度は再構築された。

その結果、比較的余裕あった厚生年金制度も余裕がなくなり、少子高齢化も進んだ結果年金財政は悪化し、
政府厚労省や財務省は賃金や、物価が下落すれば年金を減らすとかマクロ経済スライドとか、今までになかった様々な年金減額の仕組みをつくり実行してきた。

その結果、一世代前の厚生年受給者は余裕のある老後をおくれていたのに対し、現在の70代以下の高齢者は年金だけでは生活が困難になりつつある。

賃金や物価の低下に応じて減額する仕組みやマクロ経済スライドといった仕組が今後ね継続され、これ以上年金が減額されると、年金では老後生活はできなくなってしまう。

財政難で年金が払えなくなるはるか以前に年金制度が破綻し、年金はもはや老後の生活の支えとしての役割を果たせなくなってしまう。

年金が本来の目的を果たせなくなること、これこそが年金制度の破綻である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年々減額される年金では老後不安は増すばかり   #打倒岸田自民党

2022-01-25 10:03:15 | 年金
今年も年金が0.4%減額されるらしいが、これは3000万人を超える高齢者の生活を圧迫するだけではなく、現役世代の老後の生活設計にとっても大きな不安材料である。

現在の高齢者の年金が減ることは決して現役世代にとっても他人事ではない。なぜなら現役世代の年金額は現在の高齢者の年金支給水準がベースになる。今の高齢者の年金額が減額された分はそのまま現役世代が年金を受給するときに反映される。

現在の高齢者の受給している年金は彼らの親世代が受給した年金額を下回っており、現在の年額200万円前後の厚生年金では生活するのに不十分であり貯蓄の取り崩しを必要とする。これが0.4%でも減額されるということは生活を切り詰めることを強制するものであり、消費行動の抑制に直結する。

しかも一旦減額された年金はマクロ経済スライドという悪制度により、物価や賃金が元の水準まで復活しても年金額は元に戻らないようになっている。

つまり、年金支給額は一旦減額されたら元の水準に戻らず、年金生活者の生活水準は年々貧しくなるように制度化されている。

これらは全て将来の年金受給者である現役世代に踏襲される。これでは老後不安は増すばかりである。

日本の経済低迷は消費が伸びないことが大きな要因であるが、政府は一方で莫大な税金を無駄な経済対策に使用しながら、一方では国民の将来不安を煽りサイフの紐を締めさせている。

これではどんなに税金を投入しても日本経済はよくならず衰退するばかりである。

こんな政治しかできない自民党政権を打倒しよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物価上昇時に賃金が下がったからと年金を下げる愚挙  #岸田と自公政権を倒そう

2022-01-24 10:06:12 | 年金
ことし4月以降の年金支給額について、厚生労働省は、賃金の指標がマイナスになったことに伴い、今年度より0.4%引き下げると発表しました。マイナス改定となるのは2年連続です。

元々、年金額を物価や賃金に連動させるという発想は、物価や賃金が上昇することで相対的に年金生活者が貧困化することを防ぐ為のものであった。

それがいつのまにか年金財政悪化を防ぐことが第一義となり、年金支給額を減らす口実として使われるようになってしまった。

今回の年金引下は過去3年間の名目賃金の変動率がマイナス0.4%になったことが理由とされている。賃上げを政治目標としていた自民党政権の失敗の結果が賃金の低下であり、今回の年金減額はその失敗のツケを何の責任もない年金生活者にしわ寄せしたものである。

岸田総理は分配を強調しているが、これでは貧困の分配に他ならない。

経済政策の失敗で経済が低迷し賃金が下がっている。これは消費低迷に繋がり更なる経済悪化をもたらす。これに加えて3000万人にも達する年金生活者の年金を下げれば、消費低迷は拡大し経済悪化が増幅されることは明らかである。

経済政策失敗、賃金低下、消費減退、更なる経済悪化、更なる賃金低下という悪循環に年金削減が加わることでこの負の連鎖はさらに増幅される。

衰退する日本に残された唯一の資源は高齢者の貯蓄である。これを消費にうまく回せれば経済復活も夢ではない。しかし、今の自民党政権のようにこれをさらに冷え込ませる政策をとっていれば日本の衰退は加速こそすれ回復することなど夢のまた夢である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年金と日本の未来

2021-05-17 10:13:09 | 年金
財政悪化を考える上で無視できないのが社会保障費の増加である。今回はその重要な構成要素である年金についてみてみよう。

年金の支給額は約55兆円程度で、その財源は年金保険料、年金運用益、年金積立取り崩しで賄われますが、それ以外に現在一般会計から13兆円支払われている。

年金財政の危機が警告されているのは、高齢化で年々支給する年金が増加するのに現役世代の支払う年金保険料が追い付かず、年金積立金の取崩しや一般会計からふりかえる金額が増加することが不可避であることによる。

これに対し政府は収入面では保険料を毎年引き上げ支払面では年金改正の都度減額するだけでなく、マクロ経済スライドを導入し、物価上昇時に支給額を抑えることで年金負担の圧縮を図っている。

団塊世代が完全に年金生活に突入し、寿命も延びていることから、年金財政は今後も赤字が拡大することから、更なる保険料上昇や年金削減は不可避と考えられており、このことが高齢者の消費意欲の減退と若者の年金不信をもたらしている。

財政的に見れば、この方向性は間違ってはいない。しかし肝心なところが抜け落ちている。それは現在日本で65歳以上の大部分の高齢者の
生活を支えているのが年金であり、その高齢者が消費支出に占める割合が大きいという事実である。

夫婦2人では一般的に月26万円が必要とされており、単身でも夫婦2人でも退職前と比較し節約したとしても年金だけでは足りず貯蓄を取り崩さざるをえないのが実情である。

財政面だけを見て年金額を削減すれば、そのツケは仕送りという形で子供の層の負担増につながるか、生活保護の増加という形で政府の負担増に繋がりかねない。

また、年金保険料を大幅に増やせば若年層の可処分所得が減少し、消費が減少するだけでなく、若年層が退職後に必要な貯蓄をする余裕がなくなり、結果的に彼らが高齢者になった時の負担を増やすことになる。

年金財政を改善するには退職後の生活をどう維持するかという視点が不可欠であるが、今の自民党政権は説得力あるプランを提示できておらず、これが国民の老後不安を煽り消費を委縮させている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

百害あって一利なしの年金減額

2021-01-18 10:14:24 | 年金
2021年度の年金額が0.1%減額されるらしい。賃金が低下し物価が下落したというのがその理由である。

元々年金を物価連動させるのはインフレに備えるためであり、デフレで減額することは全く想定されていなかったが、少子高齢化による年金財政悪化を口実に、年金は老後の安定収入からマクロ経済スライドやデフレ等で常に減額されるリスクを持つ不安定な収入と化してしまつた。

現在、賃金や物価が低下しているのはコロナの影響で個人消費が減少しているからである。今日本国において最も購買余力を持つのは70代の高齢者である。

彼らは年金収入は200万円超だが、貯蓄として2000万円以上を持つものが多い。彼らの消費マインドがプラスかマイナスかは日本の個人消費に大きな影響を与える。

高齢者が貯蓄を消費に回さないのは将来不安からであるが、その将来不安の最たるものは年金に対する政府不信である。度重なる政府の約束違反により、高齢者は年金の将来性に不安をもっており、預金を消費に回す気分にはなれない。

わずかな年金減額をおこなっても年金財政に寄与する割合は微々たるものである。それよりは最低限現在の年金額を保障することで高齢者の安心感を増し、その保有する金融資産を消費に回させる方がはるかに経済や財政にとってもプラスである。

政府は景気は国民の気分で左右されることを理解せず、国民に暗い未来と絶望をもたらすことに終始しているように見える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする