カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

バッハ/ブランデンブルク協奏曲

2015-09-08 | 音楽
 ここ数日間の間にブランデンブルク協奏曲全6曲をムジカ・アンティカ・ケルン盤で聴きましたが、実に生き生きとした演奏である上に音質もよいのでバッハの音楽を気持ちよく楽しめました。今日は朝からずっと雨で出かけられないので、他の演奏でも聴いてみようと思いグスタフ・レオンハルト盤で第5番をかけてみると1976年録音のわりには音質がよくない上に音楽にあまり躍動感が感じられず、期待外れ。そういえばこのCDは買ってからあまりかけることがありませんでしたが、久しぶりに今回聴いてみて納得というところ。この演奏は古楽器によるものですが、演奏の大きなスタイルとしてはカール・リヒターの流れという感じです。普段はこうした聴き方はしませんが、レコードの時代からずっと聴いてきたリヒター盤も続けて聴いてみました(レコードもまだ持っていますが、かけたのはCDの方)。リヒターのみ現代楽器による演奏です。やはり、かつてこの曲の名盤の名を欲しいままにした演奏だけに緊張感に満ちた峻厳なバッハ像を描き出しています。この3つの中では録音が最も古い(1967年)にも関わらずレオンハルト盤との差はあまり感じません。ちなみにムジカ・アンティカ・ケルン盤は1986年録音とほぼ10年ずつの隔たりがあります。ムジカ・アンティカ・ケルンの演奏は当時として、最新のバッハ研究に基づく演奏だったものでバッハから多彩な表情を引き出したものと評価されたと記憶していますが、当のバッハ本人がこの3つの演奏を聴いたらどう思うでしょうか。
 作曲家自身がどう聴くかということでは、先日聴いたクレメル、アルゲリッチによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」で、アルゲリッチのピアノが素晴らしくダイナミックで表現力が豊かだったのにはもちろん感心したのですが、ベートーヴェンの時代にはまだこんなに高性能のピアノはなかったので、ベートーヴェン本人が聴いたら飛び上がってびっくりするだろうと思ったものでした。音楽では作曲家が書いた楽譜は建築でいえば設計図のようなものなので、誰かが演奏して初めて完成するという芸術で、他の芸術と比較してみると独特のものですね。
 写真は野毛山動物園でのもの。ペンタックスK-5に18~135㎜で撮影。これもズーム比7,5倍の高倍率ズームレンズで、写真のように望遠側の描写は良いのですが広角側で周辺部の像が流れるのが欠点。
 
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