上野公園からお茶の水までぶらぶら歩いて中古CD店に寄り、CDを10点程買って帰りました。その中の一点がこのCDで、カール・ベームの指揮、フリードヒッヒ・グルダのピアノによるモーツァルトのピアノ協奏曲第9番とブラームスの交響曲第1番。オケはバイエルン放響で1969年のミュンヘン・ヘルクレスザールにおけるコンサートのライブ録音盤。
グルダは1974年から76年にかけてモーツァルトの20番以降のピアノ協奏曲4曲をアバドとのコンビで録音していて、これらも素晴らしいものでしたが、この演奏も絶品の一言。グルダのモーツァルトは聴く毎にいかに卓越した演奏であるかを感じさせられる、そんな演奏であると思います。そしてブラームスの第1番は、私がブラームスを聴き始めた頃から聴いている同じ指揮者の1959年録音盤との違いが楽しみでしたが、基本的な表現にはほとんど差異が見られませんでした。この録音をしたときにはすでに75歳になっていたベームですが、まだ壮年期の気力の充実した演奏を保っています。あまり差異がないと言っても表現には堅固そのものの59年盤と比べると柔軟な部分もあり、ライブ録音だけにテンポが少し揺れたりとスリリングな部分もあって、ベームが感興に乗って指揮している感じが伝わってきます。モーツァルトは9月30日、ブラームスはその二日後のコンサートの録音で、演奏後の拍手の音はカットされていますが、どちらも聴衆の盛大な拍手や歓声の音が聞こえてきそうな演奏でした。
グルダは1974年から76年にかけてモーツァルトの20番以降のピアノ協奏曲4曲をアバドとのコンビで録音していて、これらも素晴らしいものでしたが、この演奏も絶品の一言。グルダのモーツァルトは聴く毎にいかに卓越した演奏であるかを感じさせられる、そんな演奏であると思います。そしてブラームスの第1番は、私がブラームスを聴き始めた頃から聴いている同じ指揮者の1959年録音盤との違いが楽しみでしたが、基本的な表現にはほとんど差異が見られませんでした。この録音をしたときにはすでに75歳になっていたベームですが、まだ壮年期の気力の充実した演奏を保っています。あまり差異がないと言っても表現には堅固そのものの59年盤と比べると柔軟な部分もあり、ライブ録音だけにテンポが少し揺れたりとスリリングな部分もあって、ベームが感興に乗って指揮している感じが伝わってきます。モーツァルトは9月30日、ブラームスはその二日後のコンサートの録音で、演奏後の拍手の音はカットされていますが、どちらも聴衆の盛大な拍手や歓声の音が聞こえてきそうな演奏でした。