平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

必殺仕事人Ⅴ その3

2007年07月31日 | 大河ドラマ・時代劇
 「必殺仕事人Ⅴ」最終回。
 「主水ひとりぼっち」のタイトルどおり、仲間と別れる。

★事件
 横暴な大奥の支配者・吉野局がターゲット。
 子を産めない彼女は大奥での実験を握るため、他の局に子が生まれると殺す。

★面白ポイント1
 大奥の中での困難な仕事。
 主水も他の筋を当たってくれと最初はつっぱねるが何しろ千両の仕事料。
 この法外な報酬と「失敗すれば三尺高い所に首を据えられる。それでもよければ受けるぜ」の主水のせりふがその困難さを物語っている。
 さて、その殺しに至る方法だが、曲芸一座にまぎれ込み江戸城に入り込んだ。
 天井裏で機会を待つ主水とマサ。
 曲芸を演じる玉すだれを使う『陽炎の影太郎』。
 女中に入れ替わり、吉野局の履き物に印を付けるお玉。
 主水は「お供不要の場所(=トイレ)」に立った吉野局を殺す。
 逃げ道はおわい舟に乗って。

★面白ポイント2
 ふたつめのポイントは、追われる仕事人たちだ。
 仕事の最中に彼らは証拠を残していた。
 影太郎の玉すだれの竹。
 お玉の金粉。
 足跡は男3人、女3人。
 大奥の事件だけに奉行所も追及が厳しい。
 主水は「凶」の文字をふすまに書いて影太郎に危機を伝えるが、影太郎はお縄に。その関係でお玉、今回の手引きをした元締めも捕まってしまう。
 拷問で元締めがしゃべれば、主水も危ない。
 結果は、主水が「私が奉行所まで連れて行きます」と言ってお玉を逃がし、影太郎はマサによって助けられた。
 後は拷問を受ける元締めだが、主水のことをしゃべることなく死んだ。

★面白ポイント3
 そして別れ。
 行徳で待ち合わせをした主水たち。
 元締めが死んだため、仕事料の残金九百両は手に入れられず、主水は「九百両はあの世に行ってからの清算だ」と言う。(→名セリフ)
 そして「じゃあ散ろうぜ」と言う。 (→名セリフ)
 影太郎とお玉は途中までいっしょに行くがこんな会話を。
お玉「いっしょに行くかどうかはあなた次第」
影太郎「縁があったら、また逢いましょう」
お玉「そうか、そういうことか」
 ふたりの愛の行方はこうだった。
 さわやかでせつない。
 仕事人は地上での幸福など思ってはいけないという想いがふたりにはある。

★レビュー・感想
 「いかに殺すか?」
 「追われる主人公たち」
 「別れ」
 物語は三本立て。
 1時間に面白さが凝縮している。


コメント
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