日本は勿論、世界62カ国の今と昔の貯金箱を13000個展示した「世界の貯金箱博物館」に行ってきました。
この催しは、尼崎信用金庫の博物館で開催されています。
楽しい仕掛けのある貯金箱、外国の珍しい貯金箱など多種多彩で、”貯金箱と暮らし”をテーマに貯金箱の歴史、世界の風俗など、世相が現れています。
尼信博物館 レンガ造りは尼信記念館 クリスマス関係の貯金箱が一堂に
貯金箱のルーツは2100年前、前漢時代のもので、時の王一族の墓から出土した「貯貝器」と考えられています。
当時の通貨として「子安貝」がお金として使われていたというから、貯金箱と推察されており、今も財貨に関する漢字には、「貝」という字がついているのです。
では、日本の貯金箱のルーツはどんなものだったのでしょうか?
縄文時代の末頃から現れる「甕(かめ)」ではないかと言われています。
しかし、この時代に貨幣というものがあったのでしょうか。
「貯える」というのは、なにも貨幣だけではないのです。
その頃から始まった稲作の種もみや穀物を貯えるのに使われていたようです。
この「甕」や「壺」を貯金箱の元祖と考えられているようです。
その後、木製の銭箱、竹製の銭筒、陶器の銭壺などが江戸時代に見られますが、明治に入れば、焼き物が中心で、その姿は実に多彩になりました。
えびす、大黒、ほてい、招き猫、福助などの縁起物が、貯金箱に変身しました。
縁起物の貯金箱 タイガースの貯金箱
これも貯金箱です 動く貯金箱 映画のキャラクターも
その後、世相を表すように、素材が木、竹、陶土、紙の時代から、昭和時代に入ると、鉄、銅、ブリキ、戦後になり、ポリエチレン製、塩化ビニールなどが多く使われました。
最近は、おしゃべり貯金箱、デジタル表示されたものや、ハイテク貯金箱も現れています。
今後、どのような貯金箱が現れるのでしょうか?