福井・金沢の旅も終りとなりました。
金沢の町は、歴史の町である中に、21世紀の美術館が新しい顔となっているようです。
が、この21世紀美術館には、失望しました。
建物は、周りの金沢城や兼六園とは違った超近代的な建物で、ひと際目立ったものでした。
その分、期待が大きかったのですが、訪れた時は、イベントも新しい展示物もないというタイミングの悪い時期に訪れたようです。
金沢21世紀美術館 建物が丸く、中には展示室が13室ありましたが、今日はほとんど
展示物はなく、外の芝生を歩いてきました。
金沢といえば、伝統工芸の色彩が濃かったのですが、最先端のアートという風を吹き込み金沢の新しい観光スポットとなっているようです。
無料と有料の部分に分かれていたのですが、今、新しい展示もないと言うことでもあり、時間的も合わせて、早々に立ち去りました。
長町武家屋敷跡 静寂な住宅街の雰囲気です。 住んでおられる屋敷もあります。
この近代的な建物のあと、長屋武家屋敷跡を散策しました。
21世紀美術館でも、雨は降らず、そして、この武家屋敷でも散策するには、絶好の天候となりました。
この辺りは、江戸時代にタイムスリップしたような風景が広がり、土塀が続く石畳の小路に武家屋敷が並んでいます。
この屋敷群は、今も普通の市民の日常生活が営まれています。
その内の1軒、野村家の屋敷内を見学しました。
野村家 周りには、前田土佐守資料館、旧高田家跡、足軽資料館などがあります。
野村家は、加賀百万石の直臣の野村伝兵衛信貞 禄高1200石で代々馬廻り組組頭などの奉行を歴任した家柄で、千坪余りの屋敷を拝領し、代々11代にわたって明治4年の廃藩まで続いた由緒ある家柄です。
野村家 仏間 上段の間 襖は、狩野派の佐々木泉景筆
この屋敷の見どころは、格調高い庭園の他に、臣下の屋敷には珍しい上段の間があることです。
この上段之間は、「北前船」船主である加賀の支藩大聖寺藩の豪商久保彦衛門が藩主を招いた豪邸の一部を移築したものだそうです。
野村家 庭園 上段の間や付書院から眺められます。 小堀遠州の庭として有名です。
目には見えませんが、畳下が総桐板張りで、上段は総檜づくりの格天井で、紫檀、黒壇材を作った細工造りという、金に糸目をつけない造りになっています。
JR金沢駅 新幹線の開通をひかえ、金沢駅が一新されています。
正面に鼓門をくぐるとガラスのドーム(もてなしドーム)があり、なかなか壮観でした。