大阪では、今百貨店戦争なるものが勃発しています。
特に梅田界隈は激戦区です。
2011年にJR大阪駅に隣接する新北ビルに三越伊勢丹が新規出店することが、この戦争の火ダネとなったようです。
梅田界隈には、阪急、阪神、大丸の各百貨店がひしめいていますが、各社とも増床や改装などで競っています。
JR大阪駅の正面にあるアクテイ大阪ビルに入っている大丸梅田店は、2011年春までに売り場面積を大幅に増床し、阪神百貨店本店は、今春から店舗の改装を本格的に行っています。
2009年5月30日の阪急新ビル
上の画像は2005年9月13日を最後に取り壊された阪急コンコース。あのシャンデリアや壁は、今は懐かしく、新しい阪急は、どんなものが出来るか楽しみです。
この梅田で不動の地位を確立してきた阪急百貨店本店は、一番目を見張るビルの建て替えという手段で攻勢に出ています。
当初は、三越伊勢丹が開店する2011年に照準を合わしていたのですが、一部の遅れにより、2012年春の完了をめざし、41階建の新ビルに地下2階から地上13階まで売り場を設ける予定だそうです。
梅田界隈以外の大阪市内のあちこちに、百貨店戦争は起こっています。
大丸が、そごう心斎橋本店を買収し、11月には大丸心斎橋店としてリニューアル開店します。
が、問題は、そごうの今までの富裕層の顧客を取り込めるかどうかと言われています。
高島屋大阪店は、阪神なんば線の開通で、ここでも富裕層の多い阪神間の新たな顧客の獲得を狙っています。
また、天王寺の近鉄百貨店阿倍野本店も2014年に建て替えを予定しています。
完成すれば、国内最大の売り場面積を誇るメガ百貨店が誕生します。
近鉄百貨店阿倍野本店建て替えのポスター
今まで、東京などと比べて売り場面積が小さいと言われてきた大阪の百貨店だが、前年比11.5%減と今年の2月に日本百貨店協会が発表したように売り上げが減少している中、また人口が減少するなかで、増床ラッシュの過激ぶりで、2014年には現状の1.5倍になるそうです。
ここで、各百貨店が淘汰されないキーワードは、店舗のオリジナリティと富裕層をどのようにして取り込むかにあるようです。