徒然なるまま”僕の趣味と遊ぶ”

タイガース、水彩画、鉄道などの、僕の気ままな”独り言”

鉄道ビジネスと経済 ⑨ -特急列車は儲かるのかー

2012年12月09日 11時57分44秒 | 鉄道のよもやま話

JRでは、新幹線を含めて100以上の特急列車が走っています。
しかし、その特急列車は、JRの収益にどれだけ寄与しているのでしょうか?

それでなくとも、特急列車が少なくなってきており、寝台特急もどんどん消えてます。
1999年には、128の特急列車と15の寝台特急が走っていましたが、それが20近くの特急列車が消え、寝台特急も6列車となりました。

逆に新幹線は延伸され増加されていることから、JRとしては新幹線に鉄道経営資源を集中してきているようです。

在来線の特急列車も儲からなくては消えて行く運命にあります。
では、JR各社の特急列車の収益はどうなのでしょうか・・・・

               JR北海道  JR東日本   JR東海    JR西日本  JR四国   JR九州     
1人1㌔ 運賃収入    12.3         10.7         12.4         10.6        12.7        11.3
1人1㌔ 料金収入      3.8          2.3           8.3           3.3          3.8          3.2
 運賃+料金        16.1        12.9         20.8         13.8         16.5        14.5
料金の占める割合     23.6%    17.8%       39.9%      23.9%      23.0%    22.1%

                                                                              単位:円  


  特急列車に乗車するには、運賃である「乗車券」のほか、「特急料金」が必要です。
 上記の表の料金は、特急料金、グリーン券などの「特別車両料金」、寝台車の「寝台料金」個室などの「コンパートメント料金」、指定席を利用する際の「座席指定料金」などがあります。

上記の表で分かる通り、料金の占める割合は、東日本の17.8%が一番少なく、東海が一番多くなっています。
料金は、JR各社ともほぼ収入の四分の一を占めていますが、これは、なにも新幹線だけが影響しているのではなく、その地方の特殊性などの事情が加味されています。

つまり、東日本や西日本は、料金が伴わない都会部の電車の発達などで料金の占める割合が少なくなっています
JR東海は、新幹線の影響があり、料金収入が増えています。
JR北海道やJR四国、JR九州には、観光用の特急の本数の割合が多いからが原因ではないでしょうか?

しかし、これだけでは、特急などの料金が、営業損益にどれだけ影響しているのか分かりません。
そこで、JR旅客会社の旅客運輸に係る営業費、及び営業損益について調べると


           JR北海道    JR東日本   JR東海  JR西日本   JR四国   JR九州
1人1㌔当たり
営業費(円)    24.7            12.1         16.7        14.4          24.9          17.8
運賃だけの
営業損益
(百万円)     -27,544       250,184      271,733      44,754     -8,105    -10,949
1人1㌔当たり
料金を除く
営業損益       -12.5            -1.4          -4.3          -3.9         -12.2        -6.5
料金を含む
営業損益        -8.6              0.8           4.1          -0.6          -8.4         -3.3


以上より、料金を除く営業損益は、JR各社全部がマイナスとなっています。
料金を含めても、黒字はJR東日本とJR東海だけですが、赤字巾は減少しています。

JR各社とも特急列車を運行しなくては、商売が出来ない状態になっています。
特急列車の運行は、各社とも営業戦略上重要になってきています。
問題は、別に料金を取る以上、どのようなサービスを提供するかが智恵の出し合いとなっています。

蛇足ながら、特急料金などの料金は、国土交通省の認可または届け出が必要であり、サービスに値しない料金設定は、当然の事ながらできないことになっています。

            上記資料は、国土交通省鉄道局監修 「鉄道統計年報」  2009年度調べ


日本の城、もう一つの名前④ -彦根城=金亀城ー

2012年12月07日 10時30分42秒 | 城郭への展望

滋賀県彦根市金亀(こんき)町にあり、別名を金亀城とも云われています。
別名には、縁起もの、創建の由来、お城の姿、それにその地元の地名があります。
この彦根城は、地元の地名が別名となっています。

彦根城は、12の現存天守閣のお城のひとつですが、明治の廃城令により、取り壊される予定だったのですが、取り壊されなかったのには、諸説があります。
明治天皇が巡幸の際、保存を命じたとか、大隈重信が保存を奏上したとか言われています。

天守が国宝指定された4城の1つで姫路城とともに遺構を良く残している城郭ですが、未だ世界遺産には登録されていません。
1992年(平成4年)に日本の世界遺産暫定リストには掲載されているのですが、実現されていません。


関ヶ原の戦いの功績により、井伊直政は、石田三成の居城であった佐和山城を与えられました。
直政が戦のキズが再発して没し、後を継いだ直継は、直政が磯山に移そうとしていたのを、彦根山に築城することにしました。

12の大名の手伝い普請により3年の歳月をかけ完成させたのが、この彦根城です。
これが第1期工事といわれ、主として大津、安土、佐和山などの旧城址から石材や瓦を運び突貫工事で進めたと言われています。

  

1616年から22年まで第2期工事が行われました。
城は琵琶湖を西に控え平山城で彦根山の頂上を本丸とし、東のふもとに表御殿がありました。

井伊家は、関ヶ原の功績で5万石加増され、さらに10万石加増され30万石となり、譜代大名としては破格の扱いを受けました。

天守閣は、国宝、西の丸三重櫓は重要文化財、天秤櫓、佐和口多聞櫓も重文です。

 

  今年 春に訪れた彦根城 玄宮園から天守を望む。     池に映った逆さ天守   

 
  彦根城博物館 表御殿の再現と武具などが展示     今や彦根城の代表 ”ひこにゃん”
   
 


新しい梅田の顔、阪急うめだ本店

2012年12月04日 13時19分11秒 | 変貌する街、過去・現在・未来

昨年、JR大阪駅が一新し、その周辺の百貨店の競争は一段と激しさを増しています。
新しい(五代目の)大阪駅が出来ると同時に、JR大阪三越伊勢丹が開店し、大丸は増床して、今まで百貨店にはない独自の販売展開をしています。

    

その中で、百貨店の売り上げは、スーパーやコンビニに押され、年を追うごとに減少してきました。
大阪では、昔から百貨店としては老舗の阪急百貨店も、周りの競争相手に勝ってゆかなくてはなりません。

それを打破するためには、従来の百貨店と違う百貨店として生まれ変わらなくてはならなかったようです。
去る11月21日にグランドオープンした阪急百貨店は、今までの百貨店と違うというコンセプトですが、果たしてどう違うのでしょうか?

阪急のHPでは・・・・
 ”発見がある、わくわくする、行きたくなる” ということをキャッチフレーズにしています。
具体的には、提案型、劇場型ということだそうです。

確かに、9階には祝祭広場が11階までの吹き抜けがあり、そこでのイベントを楽しみながら買い物が出来るという劇場型と呼ぶにふさわしいもので、お客を引き付けるに充分です。

もう一つの売りは、一品ものを揃えた雑貨店だそうです。
近くに「東急ハンズ」とか「ロフト」を控え、手作りの雑貨を集めた「うめだスーク(広場の意)」を誕生させました。
売り場間の仕切りをなくし、露店や雑居風に店舗を縫って散策しながら買い物を楽しむというものだそうです。

すっかり、阪急の宣伝になったようです。
スーパーやコンビニとは違う、そして今までの百貨店と違うと言うことで売り上げを伸ばすことが出来るのでしょうか?
そして、百貨店として成功するかどうか、この厳しい客争奪戦に勝つことが出来るのでしょうか?

  阪急百貨店 9階の祝祭広場・・・・(12月1日)

 


秋の福井・金沢の旅 ⑦ -21世紀と武家屋敷ー

2012年12月03日 18時34分35秒 | 旅行・観光

福井・金沢の旅も終りとなりました。
金沢の町は、歴史の町である中に、21世紀の美術館が新しい顔となっているようです。
が、この21世紀美術館には、失望しました。

建物は、周りの金沢城や兼六園とは違った超近代的な建物で、ひと際目立ったものでした。
その分、期待が大きかったのですが、訪れた時は、イベントも新しい展示物もないというタイミングの悪い時期に訪れたようです。

  
    金沢21世紀美術館  建物が丸く、中には展示室が13室ありましたが、今日はほとんど  
                 展示物はなく、外の芝生を歩いてきました。                

 

金沢といえば、伝統工芸の色彩が濃かったのですが、最先端のアートという風を吹き込み金沢の新しい観光スポットとなっているようです。

無料と有料の部分に分かれていたのですが、今、新しい展示もないと言うことでもあり、時間的も合わせて、早々に立ち去りました。

  
    長町武家屋敷跡  静寂な住宅街の雰囲気です。 住んでおられる屋敷もあります。

 

この近代的な建物のあと、長屋武家屋敷跡を散策しました。
21世紀美術館でも、雨は降らず、そして、この武家屋敷でも散策するには、絶好の天候となりました。

この辺りは、江戸時代にタイムスリップしたような風景が広がり、土塀が続く石畳の小路に武家屋敷が並んでいます。
この屋敷群は、今も普通の市民の日常生活が営まれています。
その内の1軒、野村家の屋敷内を見学しました。

  
  野村家 周りには、前田土佐守資料館、旧高田家跡、足軽資料館などがあります。

野村家は、加賀百万石の直臣の野村伝兵衛信貞 禄高1200石で代々馬廻り組組頭などの奉行を歴任した家柄で、千坪余りの屋敷を拝領し、代々11代にわたって明治4年の廃藩まで続いた由緒ある家柄です。

  
   野村家 仏間                      上段の間  襖は、狩野派の佐々木泉景筆 

この屋敷の見どころは、格調高い庭園の他に、臣下の屋敷には珍しい上段の間があることです。
この上段之間は、「北前船」船主である加賀の支藩大聖寺藩の豪商久保彦衛門が藩主を招いた豪邸の一部を移築したものだそうです。

  
    野村家 庭園   上段の間や付書院から眺められます。 小堀遠州の庭として有名です。


目には見えませんが、畳下が総桐板張りで、上段は総檜づくりの格天井で、紫檀、黒壇材を作った細工造りという、金に糸目をつけない造りになっています。

 
   JR金沢駅  新幹線の開通をひかえ、金沢駅が一新されています。   
          正面に鼓門をくぐるとガラスのドーム(もてなしドーム)があり、なかなか壮観でした。


今年も12月を迎えましたが・・・・一陽来復を願う・・・・

2012年12月02日 11時01分21秒 | 独り言・社会・ニュース

昨日、今年も12月を迎えました。
季節は、何もしなくとも、やってきます。
でも、人間の世界は、そうはいかないようです。

日本は、経済は一流だが、政治は三流と言われてきましたが、昨今、それも怪しくなり、経済も政治も三流になってきたように思われます。
いや、政治は4流かも・・・・
寒さは、季節だけではないようです。

「暮れ早し」とは12月は、日暮れの時刻がもっとも早い時期です。
そして、冷たい木枯らしに吹かれて木々の葉の多くが梢を離れる頃でもあります。
この光景は、まさに、今の日本の状態を言っているのでしょうか?

12月7日は、「大雪」で、里にも雪が降り始め、北国では根雪となり、春まで大地を覆い隠す雪が降ります。
そして、12月13日は、元は江戸城のすす払いが行われた日と言うことで、あらゆる所で、1年のすすを払い、正月準備を始める日とされています。

12月22日は、冬至。
陽の力が1年で最も弱まる日です。
陽の力が復活する”一陽来復”は、やがて訪れる春を信じて待とうという日でもあります。

来る12月16日は、衆議院議員の選挙投票日です。
ここで、日本の ”一陽来復”が期待出来るのでしょうか・・・・・

                

 
 9F 祝祭広場  毎日イベントが・・・         15F スカイロビー  南側の風景が・・・


昨日、大阪に用事があり、帰りに阪急百貨店を訪れました。
さる11月25日にグランドオープンされ、劇場型百貨店と言われています。
さて、どのような百貨店なのでしょうか?
詳しくは、後日ということで、今日はその1面を写真で・・・・

 

  9Fのスカイロビーから望む   天気が良く、大阪城がくっきりと、 真下には御堂筋  

 

   13F シャンデリアテーブル  レストランに、以前のコンコースが再現されています。

 

 新しいコンコース と 大阪駅の正面 大丸 にはクリスマスイルミネーションが・・・・