クレマチス絡むるアーチ潜リきて微笑み絶えぬきみが手を振る
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今日の夕食は、ポークの生姜焼きにオリーブと試験菜園の
とれたて二種類のルッコラ添えを頂いた。嵐のごときイタ
リアンな食事が吹き続く。少し硬めだが薫が確りとしたワ
イルド・ロケットと柔らかで控えめな薫りのロケットのミ
ックスしサラダを作る。ここに刻みリンゴやクルミなどの
木の実とバルサミコを少し加えれば我が家風サラダが一品
完成です☆☆☆。
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肥料は、植物を生育させるための栄養分として、人間が施
すもとある。日本の法律では「肥料取締法第2条第1項」
で、「植物の栄養に供すること又は植物の栽培に資するた
め土壌に化学的変化をもたらすことを目的として土地にほ
どこされる物及び植物の栄養に供することを目的として植
物にほどこされる物をいう」と定義されてもいる。したが
って、土壌に施されるものだけではなく、葉面散布などの
形で施されるものも、肥料と呼ぶ。反面、養分としてでは
なく、土壌の改質のみを目的としたものは、肥料とは呼ば
ず、人間が施したものではなく、もともと土壌中に含まれ
ていた栄養分については、一般に「肥料分」と言い分けし
ている。
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農業は、土壌から栄養を吸って生育した植物を持ち去って
利用する行為であるため、減少した窒素やリンなどを土壌
に補給しなければ、持続可能な農業は不可能である。肥料
はこの補給の目的で用いられる。とりわけ、窒素・リン酸・
カリは3大要素と呼ばれ、通常の配合肥料には必ずこれら
が含まれる。
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細胞内の主要代謝経路
なるほど文言化するとそうなる。そこで、必須元素とはカ
ルシウム、マグネシウムなどの要素も肥料として施す必要
があり、植物が必要とする元素は、窒素(N)、リン(P)、
カリウム(K)、カルシウム(Ca)、酸素(O)、水素(H)、
炭素(C)、マグネシウム(Mg)、イオウ(S)、鉄(Fe)、
マンガン(Mn)、ホウ素(B)、亜鉛(Zn)、モリブデン
(Mo)、銅(Cu)、塩素(Cl)。 以上の元素は必須元素と
呼ばれ、これら16の元素はそのうち一つでも欠けると植
物体の生長が完結しないし、植物体に与えると、その生長
を助ける元素としてナトリウム(Na)、ケイ素(Si)があ
り、これらは有用元素と呼ばれる。こんなことを書くのも
屋上屋だね ^^;。
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Endocytosis(エンドサイトーシス)
屋上屋を我慢して行こう。有機物は時間をかけて分解され、
その後植物に吸収され、即効性が低いが、土壌に長期間蓄
積される。ほとんどの栄養分は無機物として吸収されるが、
一部の有機物はエンドサイトーシスにより養分として取り
込まれる。タンパク質は、細胞内にタンパク質を取り込ん
でからタンパク質分解酵素で消化して利用する。アミノ酸
は直接利用されるものがあり、有機物の肥料としての有効
性も研究され、2002年には、独立行政法人の農業環境技術
研究所が植物が根から有機質のタンパク質の窒素を吸収す
ることを証明したという。
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これに対し、無機肥料の、持続性が無いという欠点を克服
するものとして、遅効性肥料がある。 これは肥料を樹脂、
硫黄でコーティングしたものであり、コーティングの厚さ
により有効日数(1ヶ月〜1年程度まで各種)が調節されて
いる。また、窒素に限れば、硝化抑制剤などを尿素と混合
し遅効性としたものだが、それ以上に流失した肥料が富栄
養化やニトロソ化合物として発ガン性、肝臓障害物質の発
生を抑制するという意味で重要な技術と考える。
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堆肥の微生物学
三井高圧肥料(株)の『硫黄コーティング有機質肥料』(P2
001-89284A)の特許によれば、「施用後溶出開始までの期
間と開始から終了までの時間を自由に設計可能できる被覆
粒状肥料を糖重合体と誘導体を樹脂に分散させた被膜で粒
状肥料を被覆し作る」。それは「溶出開始期間が26~3
15日、溶出持続期間が29~371日の範囲で調節でき
る」という。
粒状肥料をカプセル化して、肥効成分の溶出速度を調節す
る被覆粒状肥料の被覆方法は、(1)イオウ、ワックスや
低分子ポリオレフィン等の低分子量の材料を用いて比較的
厚く被覆したもの、(2)ポリオレフィン等の高分子材料
を用いて比較的薄く被覆したものの2つ。溶出速度の調節
可能性の高さや被膜の損傷が少ない等の点で、後者が有利
とされていたが、被覆技術的が難しいく、土壌中に残留の
点で問題である(現在、生分解性のコート剤等の研究が進
んでいる)。
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そのために、(1)穀物粉、セルロース、キチン、キトサ
ンなどの糖重合体とその誘導体の粉体で被覆し時限溶出機
能をもたせ、(2)その粉体が粒径0.1~100μmの範
囲の大きさで、(3)0.5~20wt%に分散させ(4)
糖重合体とその誘導体とタルク、イオウ、炭酸カルシウム、
シリカ、ゼオライト、ケイソウ土、クレイ、金属酸化物の
粉末無機質充填材を分散し、(5)無機質充填材の含有量
が20~70wt%としたものとしている。
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さらに(1)使用後から溶出開始までの誘導期間(=D1
)と溶出開始から溶出が持続する溶出期間(=D2)を別
々にコントロールし、その結果としてのトータルの期間を
全溶出期間(=D1+D2=Dt)。D1、D2の影響因
子は複数で、D1、D2はこれが複合した結果得られ被覆
材の種や組成と糖重合体と誘導体を特定された肥料に合う
ように選択組み合わせ、D1 、D2 別々に調節。これは、
D1/D2比を大きくしたい場合、被膜材質は出来る限り
透湿性の小さい材料を用い溶出を促進させ逆に、同じDt
に維持しD1/D2 比を小さくしたい場合、添加物量を
減らし、透過性の比較的大きい材料を増加させてDtを一
定とする。
被覆粒状肥料の製造法は、同時並行的に高速熱風流処理し
て表面の有機溶媒を瞬時に蒸発乾燥させ作る。この場合の
粒状肥料の流動化には、噴流層を用いて行う(被覆液槽の
撹拌を強力に行ない凝集させない配慮が必要)。これ以外
の特許も基本的な考え方としてこの範疇を超えるものでは
ない。
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クレマチス(Clematis) は、キンポウゲ科センニンソウ属の
蔓性多年草のうち、花が大きく観賞価値の高い園芸種の名
称。修景用のつる植物として人気があり、「蔓性植物の女
王」と呼ばれ、センニンソウ属(Clematis)は北半球に広く
分布する。クレマチスには大きく分けて、つるを残し越冬
する旧枝咲き(モンタナ系、パテンス系など)や新旧両枝
咲き(フロリダ系、ラヌギノーサ系など)と地上部が枯れ
翌年に新枝を伸ばす新枝咲き(ビチセラ系、ジャックマニ
ー系など)がある。日本や中国では大輪のクレマチスを鉢
に仕立てて鑑賞するが、ヨーロッパ原産種およびその交配
種は花が小さいことから、ヨーロッパでは主に修景に用い
られる。最近はバラと組み合わせてオベリスクやアーチに
絡めたり、ワイヤーで誘引し壁面を這わせる仕立て方が人
気でイングリッシュガーデンの主役を飾る。テッセン(鉄
線)およびカザグルマ(風車)はクレマチスの品種の一つ
でクレマチス全体を指して テッセンやカザグルマの名が
使われることもある。
鬱陶し雨が止み、ひとりで近くの公園へ。クレマチスとバ
ラのアーチをカップルが潜り抜けてくる。その瞬間、きみ
が微笑みながら手を振り、アーチの向こうからやってくる
と幻想的なイメージとして詠む。紫の花を咲かせる「クレ
マチス」。花言葉は「高潔」。
家庭園芸における「イングリッシュガーデン」
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