にわか雨取り入れ遅れアキレスにグラジオラスは濡れて輝く
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富士御室浅間神社参拝の翌日、富士南斜面5合目駐車場で落
石の直撃で死亡事故が発生し改めて自然の恐ろしさを認識す
る。そう、古神道の背景の自然に対する畏敬の念があり、そ
の上に心の襞(=心の貯留地)の信仰があり、それらを連綿
と編纂したアーカイブ、所謂、宗教がある。
Christian Johann Heinrich Heine
嘗て、ハインリッヒ・ハイネの著作『Ludwig Borne iv(ルート
ヴィヒ・ベルネ)』中の「宗教は救いのない、苦しむ人々の
ための、精神的な阿片である」とし、カール・マルクスは「
神が人類および人間自身を最高たらしめる普遍的な目的をあ
たえたのであるが(中略)神は、人間にもっともふさわしい。
そして人間が人間自身と社会とを最もよく高めることができ
るような立場を社会の中でえらぶことを人間にゆだねたので
ある」(マルクス・エンゲルス全集40巻515~519頁)としたゆ
え、宗教は存在し続ける理があるが、自らが棄教したユダヤ
教を「ユダヤ教の本質は私利である」とした。
Karlsruhe Synagoge Luftbild
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スコリア丘
話を戻そう。近畿圏内には1万5千年前に噴火した神鍋山程
度だが、関東には那須岳(1410年)、高原山(6千5百
年前)、男体山(1万4900年前)、日光白根山(189
0年)、皇海山(2百万年前)、武尊山(百万年前)、赤城
山(2万4千年)、榛名山(6世紀)、草津白根山(190
2年)、浅間山(1961年)、箱根山(3千8百年前)、
そして富士山(1707年)とそのスケールは比べようがな
いほどだ。
浅間山
ここで考えたいことはそんな風土下で醸成される宗教の特徴
だ。結論を急ぐと、宗教的後背の違いが信仰力の質量差とな
っている-そんなことを学習した参拝ドライブ?だったと。
そして、仮説だが「仏教上の『自力』と『他力』の差異が関
西と関東差異となっている」との思いつきで、宇尾白山神社
の有り様を考えるヒントにはなりえた ^^;。
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Niccolò Machiavelli
彼女が突然を新聞を見ろという。新聞は彼女以外はろくに読
まない。7月15日付朝日新聞(13面)の指さし、インタ
ビューの武村正義の「政権交代を問う」と題した欄を読む。
なるほどといいつつ、寧ろ下段のビル・エモットのクールな
寄稿文の方が興味を引きブログすることとなった。
Bill Emmott
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武村正義に対する評価は諸処あり(「『北朝鮮のスパイ』武
村正義元長官」など?細川内閣が短命に終わったのは突然の
深夜の「国民福祉税」の提案が引き金になったと考えている
ので論外だが)、「自民党政権維持」「官僚体制肥大化擁護」
「中選挙区論者」ととも取れる論旨からみて、野崎土建金権
県政の打破と琵琶湖環境推進に奮闘した我らが「ムーミン・
パパ」いや同志とは凡そかけ離れた感じを受けるとともに、
ソフトなマキャベリストという風貌をのぞかせている。
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vs
本題に戻そう。ビル・エモットの論旨に粗方賛同だ。視点を
変えた‘政治のデジタル革命’或いは‘デジタルな時代のデ
ジタルな政治’という新しい発想でとらえたいと考えている。
話は難しそうな雰囲気だが?キルケゴールは「有限的主体が
自らの否定性に直面したときに、それを抽象的観点から止揚
するのではなく、その否定性、矛盾と向き合い、それを自ら
の実存的生において真摯に受け止め、対峙する」(逆説弁証
法)「あれも、これも」ではなく「あれか、これか」という
方法で真理を、理想を追求したとされる。
Gottfried Wilhelm Leibniz
そして、忘れてならないのは、ゴットフリート・ヴィルヘル
ム・ライプニッツの精神と物質による二元観の存在論、認
識論とまったく異なる、世界を全体を表象するモナドの集ま
りとみる存在論から、合理論、経験論の対立を回収しようと
した反面、電算機の二進法を中国の古典『易経』に関心をも
ち、1703年、イエズス会宣教師ブーヴェから六十四卦を配列
した先天図を送られ、そこに自らが編み出した二進法の計算
術とを見いだしたという意味で『デジタル革命』の生みの親
と言えるほどの貢献を果たしたと考える。
1984 Apple's Macintosh Commercial
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理想社会の実現の政策の執行機関としての政治体制の今日的
特徴は『デジタル革命』の基本的な特徴と一致するかのよう
に、精緻で、具体的で、民主的で、開放的且つ自在な様態は、
シムーレスで、ボーダレス、ダウンサイジング、デフレーシ
ョンでイレージング、ファンタスゴリア(変幻自在)の特性
を政治に要求している。そのモナド的な集団的二進法的弁証
法?の基礎としての近似二大政党制の実現を時代がより明確
に要求していると観る。「そのこころは?」「権力を形成し、
自ずと無化するサークルの迅速化と解く」と。ブログ容量も
尽きかけている。こん夜はこの辺で。
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グラジオラス(Gladiolus)は、アヤメ科グラジオラス属の植
物の総称。園芸植物として植えられている。別名、トウショ
ウブ(唐菖蒲)、オランダショウブ(阿蘭陀菖蒲)。原産地
は、アフリカ・地中海沿岸など。春に球根(球茎)を植え、
夏の7月~8月にかけてに開花。葉(一説には花が咲く前の一
連のつぼみ)が剣のようなのでGladius(ラテン語で「剣」)
にちなみ名付けられた。
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地下化石燃料から先端技術本位制時代を経過し、半導体技術
に象徴される新石器時代からバイオテクノロジーの新弥生時
代に変遷を遂げつつある。「不意打ちを喰らわないように切
磋琢磨を怠たらず現在のアキレス腱は何かをイメージングす
る。アヤメ科の多年草「グラジオラス」。花言葉は「密会」。
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