A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【配信ライヴ観戦記】ロック編:LAUGHIN' NOSE/ロビン・ヒッチコック/新型コロナ解放ノ為ノ音楽/ヒカシュー

2020年07月03日 01時47分36秒 | ロッケンロール万歳!


夜の街へ出かける機会が少ないポストコロナ・アーリーデイズの現在、配信ライヴやネットイベントがライヴ愛好家の日常になりつつある。それはアイドルだけでなく、ロックやパンクやオルタナや地下音楽でも同じである。80年代10~20代の頃に好きだったバンドやアーティストのナマのパフォーマンスを同時配信ライヴで、自宅で楽しめる時代が来るとは、つい4か月前までは想像だにしなかった。そんな歓びの日々の記録である。

●LAUGHIN' NOSE


<生配信ライブ “LAUGHIN’S NOT DEAD”>
日程:2020年6月20日 (土)
時間:20時00分~21時30分(*生配信のため、多少前後する可能性がございます。)
チケット料金:1,000円

80年代日本のパンクの立役者、ラフィン・ノーズの最初で最後の配信ライヴ。勝手知ったる新宿ロフトで爆裂するCharmy(vo), Lina(g)、Pon(b)、Chi-chan(ds)のパフォーマンスは無観客でもOi Oi Oiとコールする満場のパンクキッズを幻視する爽快な配信ライヴだった。もうひとつのパンクの雄、STAR CLUBも配信ライヴをやってくれれば嬉しい。




●Robyn Hitchcock with Emma Swift


LIVE FROM SWEET HOME QUARANTINE: "EYE" ALBUM played in full
6月25日(木) 10:00~10:40(日本時間)

79年Soft Boysを率いて音楽シーンに登場して以来、オルタナポップの影の番長として異彩を放つロビン・ヒッチコックがテネシー州ナッシュビルの自宅から送る配信ライヴ。現地は水曜日の午後8時。日本時間は翌日の午前10時だからテレワークそっちのけで楽しめた。1990年のアコースティック弾語りアルバム『EYE』の曲をパートナーのエマ・スウィフトをゲストに披露。30年前のアルバムが現代によみがえった。


●新型コロナ 解放ノ為ノ音楽 x精神x


出演:JOJO広重(非常階段)×音楽評論家・小野島大
06.29 (月) 20:00 ⇨ 07.02 (木) / ライブ配信 6/29 〜20:00 / アーカイブ視聴 7/02 23:59まで

関西アンダーグラウンドの秘蔵ビデオをJOJO広重の解説入りで観るアーカイヴ番組。YouTubeやDVDRで見覚えのある映像も多かったが、こうしてまとめて観れる機会は滅多にない。極悪非道な乱行の数々も伝説になれば憧れの対象になる。過去のアーカイヴが世に出ることは大歓迎だが、現代同じことをやったら犯罪行為として投獄されかねない。あくまでヒントとして、21世紀のやり方を考えるべきだろう。




●Robyn Hitchcock with Emma Swift


LIVE FROM SWEET HOME QUARANTINE: EYE OUTTAKES and REQUESTS
7月2日(木) 10:00~10:40(日本時間)

先週に続いてナッシュビルから生配信。今日誕生日のデボラ・ハリーの写真が壁に貼ってある。アルバム『EYE』のアウトテイクを中心にエマ・スウィフトをゲストに心温まるパフォーマンスを堪能した。また来週が楽しみ。


ヒカシュー


マンスリーヒカシュー7月編~4ヶ月ぶりにスターパインズカフェで会いまょう! お家でも楽しめる生配信ライブ!!!!
2020年7月2日(木) 配信開始19:20、演奏開始19:30
配信価格:¥2500、当日19:30以降¥3000
(7月6日(月)23:59までアーカイブでの視聴が可能です) 
チケットはこちらから https://tiget.net/events/94702

吉祥寺スターパインズカフェで毎月ライヴを行っているヒカシューの4か月ぶりの有観客ライヴを生配信。デビュー40周年だった2019年は、過去の曲を100曲もライヴで再現したというが、今年は毎回新曲を披露することにしたという。近年前衛性・即興性の高い曲を中心に発表していたが、41年目のヒカシューの新曲は、アヴァンギャルドな中にもオーソドックスなポップ感覚あふれる温故知新スタイルのように感じた。9月にヒカシューのニュー・アルバムをリリース、その前の7月にMAKIGAMI SANTACHI(巻上公一、三田超人、坂出雅海)の新作をリリースすることが発表された。



配信で
ロック魂
萌えあがる

LAUGHIN’NOSE - '83.11.17 スタジオあひる
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【私のB級サイケ蒐集癖】第30夜:バブルガム特急列車の闇と噛みと慈悲~オハイオ・エクスプエス『ベッグ・ボロウ&スティール』『ヤミー・ヤミー・ヤミー』

2020年06月14日 01時30分27秒 | ロッケンロール万歳!


80年代半ばサイケのレコードを集め始めたころは、PsychoやEvaなどの再発レコードだけでは飽き足らず、中古盤屋でそれらしいレコードを買い漁った。特に海外出張の時は仕事の合間の電話帳でレコード店を探して中古レコード漁りに精を出したものだ。サイケのガイドブックに載っているレア盤を見つけることもあったが、ほとんどはジャケットと年代を頼りにサイケっぽいオーラのあるレコードを一か八かで買ってきた。いわゆるジャケ買いである。期待通りのオブスキュア・サイケを引き当てることもあったが、空振りも多かった。ジャケだけカラフルな曼荼羅模様で、中身はありがちなポップスやフォークやブルースのレコードも多い。その中でも特に騙されがちなのが、バブルガムポップと呼ばれるティーンエイジャー向けのポップ・ミュージックである。童謡のように覚えやすい歌詞とメロディーとシンプルなリズムを持ったポップスに、明るく派手なヴィジュアルを加えたバブルガムポップは、一見ガレージパンクやサイケポップと見分けがつかない。実際シタールやサウンドエフェクトを多用した曲もあるので、サイケといってもおかしくはない。「甘いお菓子がおいちいおいちい」とか「おやつはよく噛み噛みして食べましょう」なんて中身のない歌詞は英語圏の大人にとっては馬鹿らしくて耐えられないだろうが、日本人には関係ない。あまりに芸がない馬鹿の一つ覚えのバブルガムポップは勘弁だが、60年代ポップスの進化形としてもバブルガムなら筆者の好物である。

バブルガムポップの代表的なバンドが、ブッダ・レコード傘下に音楽プロデューサーのジェフリー・カッツとソングライターのジェリー・カセネッツが設立したスーパーKプロダクションが手掛けた1910フルーツガム・カンパニー、レモン・パイパーズ、オハイオ・エクスプレスである。サイケ文脈で言えば、エレクトリックシタールを使ったヒット曲「マイ・グリーン・タンバリン」を放ったレモン・パイパーズが相応しいが、筆者が偏愛するのはオハイオ・エクスプレスである。その理由は彼らの代表曲「ヤミー・ヤミー・ヤミー」をレジデンツが76年の2ndアルバム『ザ・サード・ライヒンロール』でカヴァーしていたからである。60年代ヒットパレードを切り刻んで再構成したこのアルバムは、筆者のガレージパンクやサイケ体験のルーツでもある。

The Residents - Yummy Yummy Yummy


まるで「闇、闇、闇」と歌っているような悪夢のレジデンツに対し、1968年に全米4位ヒットとなったオハイオ・エクスプレスのオリジナル・ヴァージョンは「Yummy Yummy Yummy(うまうまうま)」という幼児語を繰り返す白痴っぽい根明ポップス。「TIME」誌の史上最もバカげた曲にも選出されている。でも「ヤミー」という言葉が日本の女子高生も使うほど市民権を得た今聴くと、ガレージパンクに通じるパワーポップで決して悪くない。

OHIO EXPRESS - Yummy Yummy Yummy (1968)


続く全米15位ヒット曲「チューイ・チューイ」も”甘いあまーいお菓子を噛み噛みするようにあの子が好き好き好きなのさ”という白痴っぷりに磨きがかかったラヴソング。甘ったるい鼻声ヴォーカルがべとつくような暑苦しさを演出する。

Ohio Express - Chewy Chewy (1969)


69年の30位ヒット曲「マーシー」は”お慈悲をお慈悲を僕にお慈悲を下さい”と歌う嘆願系ラヴソング。もはや無邪気を通り越して商売上手な作り笑いに厭らしささえ感じてしまうが、商業ポップスならぼそれが正解だろう。

Ohio Express - Mercy (1969)


ところでこのバンド、ジャケット写真に写っているメンバーはレコーディングに参加していない架空のユニットとして知られている。スーパーKプロダクションが、様々なミュージシャンやアーティストの音楽をリリースするために使用していたブランド名がオハイオ・エクスプレスだった。デビュー曲「ベッグ・ボロウ&スティール」は、ニューヨークのローカル・ガレージバンド、レア・ブリードの曲を流用し、オハイオ・エクスプレス名義でリリースした、タイトル通りの盗用ナンバーだった。

The Ohio Express - Beg, Borrow and Steal


この曲がスマッシュヒットしたため、急遽オハイオのローカルバンドSir Timothy & the Royalsをスカウトし、オハイオ・エクスプレスとしてコンサート・ツアーが組まれた。しかしレコーディングはニューヨークでスタジオ・ミュージシャンをつかっておこなわれた。アルバムにはさらに別のバンドの音源もオハイオ・エクスプレスとして収録されている。68年「ヤミー・ヤミー・ヤミー」以降のシングルは、ソングライターのジョーイ・レヴィンがリードヴォーカルを務めることが多くなった。69年にレヴィンが去ったのちは、10cc結成前のグレアム・グールドマンの曲がシングルカットされたりもした。

Ohio Express - Sausalito (Kevin Godley; Lol Creme; Eric Stewart and Graham Gouldman)


つまり、オハイオ・エクスプレスのアルバムは単一のバンドのレコードではなく、いくつかのユニットのコンピレーションと考えるのが分かりやすい。全体がバブルガムポップの馬鹿っぽいイメージで統一されているので、出来不出来があっても寄せ集め感はあまり感じない。特に最初の2枚『ベッグ・ボロウ&スティール』(67)と『オハイオ・エクスプレス(ヤミー・ヤミー・ヤミー)』(68)には、生々しいガレージパンクや、幻想的なサイケデリックポップが収められており、B級サイケ愛好家におススメである。

いっぽう、ニューシングルが出てもツアー用のバンドに知らされないこともあり、コンサートで最新ヒットを演奏できないという体たらくぶりもあったという。ジャケットに映っている5人が果たしてツアーバンドのメンバーなのかどうかもはっきりしない。1972年にプロジェクトとしてのオハイオ・エクスプレスが消滅したのちも、ツアーバンドのメンバーはオハイオ・エクスプレス名義で活動を続けていた。敬意を表してメンバーを記しておこう。 Dale Powers (vocals, lead guitar), Doug Grassel (rhythm guitar), Dean Kastran (bass), Jim Pfahler (keyboards), Tim Corwin (drums)。現在はオリジナル・ドラマーのティム・コーウェインがヴォーカルを務めて活動しているようだ。

The Ohio Express


オハイオは
ディーヴォやペル・ウブ
生んだ州

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【作業用BGM】JAPANESE POST-PUNK & NEW WAVE SPECIAL・合計14時間51分21秒

2020年05月15日 00時06分58秒 | ロッケンロール万歳!


CROSSED WIRES - JAPANESE POST-PUNK & NEW WAVE SPECIAL
(写真をクリックするとNTS Radioのページに移動します)

1時間59分12秒

TRACKLIST
1. PALE COOCOON / Sora
2. E.D.P.S. / Turnin' Loose
3. PTAS / Ishizune
4. CHANCE OPERATION / Wine Color Sick
5. THE STUCK / Not Dark
6. ZELDA / エスケイプ
7. KAIBASHIRA-ZU / Fuck In The Night
8. チャクラ / Medaka
9. BIZET / Mrs. Y Takes A Walk In The Park
10. FRICTION / I Can Tell
11. COMMUNE / I Can't Believe
12. DAISUCK + PROSTITUTE / 涙ぐむ火山を見つめて
13. GEIL / Stay
14. キャ→ / Shan Shan
15. 財団法人じゃがたら / Last Tango In Juku
16. STILL / Sweet Warm Rain
17. SURREALISTIC MEN / Dark
18. SODOM / Castle In The Air
19. FUNERAL PARTY / Double Platonic Suicide
20. COMA / Isolation
21. EARTHLING / You Go On Natural
22. G-SCHMITT / Holy Celebration
23. P-MODEL / Art Blind
24. SADIE SADS / Unknown
25. THE STUCK / Glassy
26. THE NURSE / ナース
27. BIZET / Feel A Boy
28. GOÓNZEES / This Is A Love Song
29. 暗黒大陸じゃがたら / 季節のおわり


Japanese Female Punk 1978 - 1987 (mixtape)

55分40秒

Small mixtape I made of female-fronted (and often times, all-female) punk bands from Japan, circa 1978 - 1987. Some obscure, some not. This isn't supposed to be a comprehensive mix, so there are many bands left off. Tracklist with release info below.

Tracklist:
01. Boys Boys "Control Tower" (1980)
02. Boys Boys "Monkey Dance" (1980)
• from their s/t 7" on Pass Records

03. Mr. Kite "共犯者" (1978)
04. Mr. Kite "Exit B9" (1978)
• from their s/t 7" on Gozira Records

05. 水玉消防団 "ジークフリードはジッパーさげて" (1981)
• aka: Mizutama Shobodan, from their LP "乙女の祈りはダッダッダッ!" released by Kinniku-Bijo

06. 水玉消防団 "まな板の上の恋" (1985)
• aka: Mizutama Shobodan, from their LP " 満天に赤い花びら" also released by Kinniku-Bijo

07. サボテン (Saboten) "エメラルドの山彦" (1982)
• from their s/t LP on Floor Records, a compilation has been reissued titled "Floor et Satie" by EM Records that's still pretty affordable

08. Gomess "War to the Knife" (1987)
• from their "Demonstration" 12" released by R.B.F.

09. キャ→ "I Am Bitch, Or Not" (1986)
• aka: Kyah, from the "Rebel Point" EP released by Spankids

10. キャ→ "ピラニアBoy" (1985)
• aka Kyah, from the "Slapdash" 7" on AA Records

11. RAP "迷宮" (1986)
• from the "Trap" 7", released by Dogma Records

12. RAP "Legend" (1986)
• from the "Rapout" 7", released by Dogma Records

13. OXZ "Vivian" (1984)
14. OXZ "Be Run Down" (1984)
• from their self-released eponymous 8"

15. Typhus "ノータッチ" (1980)
16. Typhus "香港ガール" (1980)
• from the "1980.10.28" demo, the vocalist here is Miina Yasue who also worked w/ The Willard and The Stalin

17. The Comes "Public Cicle" (1983)
18. The Comes "さらけだせ" (1983)
• from the legendary "No Side" LP, released by Dogma Records

19. GAS "Defend" (1984)
20. GAS "Kill The Baby" (1984)
• originally released on their "The Day After" flexi on 自殺レーベル, also featured on the "1982 - 1986" compilation by Arise (JP) and Partners In Crime (USA)

21. Brain Death "Funny Dancing" (1987)
22. Brain Death "Whistle" (1987)
23. Brain Death "Sacrifice" (1987)
• from their lone 7", "Personal Affair" released by Low Brow / Selfish


Japanese New Wave - Post Punk - Gothic: 1st Selection

1時間13分16秒

1. Aunt Sally - Aunt Sally
2. Morio Agata - Submarine
3. Kokushoku Elegy - 太陽眼
4. D-Day - Memory
5. Auto-Mod - Deathtopia
6. Pale Cocoon - Brain To Vain
7. Phew - Signal
8. G-Schmitt - K No Souretsu
9. Allergy - Joker
10. Zelda - 真暗闇 -ある日の光景-
11. Phaidia - Dark Side
12. Dendö Marionette - Frozen ・Edge
13. Mizutama Shobodan - Goblin's Eye
14. Madame Edwarda - Lorelei


Japanese New Wave - Post Punk - Gothic: 2nd Selection

1時間08分01秒

1. Funeral Party - Double Platonic Suicide
2. Sarasvati - O.N.I.
3. Portray Heads - Yume Wo Yume Ni
4. Sex Android - Sister Guy
5. G-Schmitt - Balsam
6. The Willard - Shot In The Dark
7. The Lautrec - Canary
8. Madame Edwarda - Étranger
9. Kyah - Conception
10. Libido - Hadaka No Niku No
11. Zoa - All Disease Human
12. Surrealistic Men - Kakuseiki
13. Michiro Endo - Water Sister


NU メシ喰うな! Japanese post punk & new wave 1976-1982 Rare Tracks

1時間42分50秒

1. INU メジャー盤用のデモ。鳥井ガクプロデュース。
2. FUNA INU解散後、アントサリーのビッケと組んだバンド。
3. 3/3 復刻された3/3のCDのボーナスとも違うテイク
4. Mr.KITE ライブテイク。
5. ZELDA 初期のスリッツ、デルタ5、レインコーツのような。
6. ALCOHOL42% ドッキリレコードにも入っていたバンドのライブテイク。
7. NASHI ベースはラフィンのPON
8. BEEF スタジオ版のバックはかのYMOでしたが、このライブではデビュー前のジューシーフルーツが務めています。 詞は楳図かずお
9. COCKC'NELL
10. PHEW
11. BOYS BOYS フリクションの前座のようです。
12. AUNT SALLY ライブCDにも入ってないテイク。
13. ONNA 宮西計三。ギターはクリハラミチオ。
14. GUERNICA 京都のライブハウスが発売したカセット。


Japanese Post Punk New Wave Rare Tracks vol.2 1978-1982

1時間43分37秒

1. 午前四時 gozen yoji 1978
2. Tolerance 1981 詳細不明。古いテープの中から。
3. 螺旋rasen 紅蜥蜴付録ソノシートより。 
4. Non Band 1980 live at 吉祥寺マイナー
5. Maria 023 1979 live at CITY
6. Zelda 1981 live at 渋谷屋根裏
7. Funa(町田町蔵) 1982 新宿ロフト and 大阪城野音
8. 詳細不明。古いテープの中から。工藤冬里のなにか
9. Phew Die Moorsoldaten 1981 live at 日比谷野音 天国注射の昼
10. Neo Matisse ネオマティス 1980 live 元・杏、C. Memi
11. SPY 1980 テレビスタジオライブより 佐藤奈々子
12. 詳細不明。古いテープの中から。光束夜か。
13. ロリータ順子 Lolita Junko(from taco)
14. you 1980 Unbalance record UNB-1


Japanese Punk New Wave Rare Tracks vol.3 1976-1984

1時間55分55秒

1. Lizard
  Robot Love 1979クリスマス S-KENスタジオ
2. INU
  タイトル不明 800504天王寺野音
  メアリー 800504クルセイド
  金魚  1981目黒鹿鳴館
  ハンバーガー 800824渋谷屋根裏
  305 801104 関西学院大学
3. Bradbury(tam/g-zet)
  Bondage 1984
  ADK REDCORDS Telephone service
  TAM
4. Gaddess
  Bun-Bun-Bun
5. Cain
  さつき病 Satsuki Byo
  1983 ADK Omnibus Vol.1 より
6. Henshin Kirin 変身キリン
  熱血サーカス少年 1980
7. B-2 UNITS
  Demo 4 820426 NHK509スタジオ
8. Les Rallizes Dénudés
  70's Live
9. Contortions
  I Don't Want To Be Happy
  1977 1ST LIVE (Dr. Chiko Hige, Bass Reck)
10. Teenage Jesus And The Jerks
  Closet 771115 (Bass, Reck)
11. Friction
  790430 京大西部講堂
12. BoysBoys
  800501 クラブモダン
13. Pain
  Demo Tape
14. The Original Ultra Bide
  1979 Kid Ailack Hall
15. Heidinasch
  Early 80's ソノシートAoi Sora
16. Birei 美れい 都市通信より
  悲しい町で
  岩本 清顕在籍 1980
17. Gilles De Lais 811217 PICT
18. Fushitsusha
  Early 80's ヘブン創刊号付録カセットより
19. Kogen No Muse
  北条美奈子  Words By太田螢一
  1984
20. Jagatara
  Tango
  無差別テロ
  ヴァギナFUCK
  810419 yaneura
21. Aburadako
  Genbaku
  1983京都磔磔
22. Michiro Endo(THE STALIN)
  聖なるかな願い
  闇のカーニバルに捧げる歌(カノン)
  1981年頃


Japanese Punk New Wave Rare Tracks vol.5 1978-1985

1時間37分34秒

1. MANDRAKE 田島が原大野外フリーコンサート7809
2. Tolerance LIVE 801108
3. P-MODEL FM SENDAI 810418
4. GOZEN YOJI Kagurazaka Explosion 801119  vo.HAINO KEIJI
5. MACHIDA MACHIZOU With RENZOKU SHASATSUMA STREET CELEBRATE 821231 "甘美陰鬱" "G線上のアリア" いずれも連続射殺魔の曲
6. ILL BONE LA MAMA 840224
7. PHEW "終曲" LOFT with Gunjogacrayon+SAKAMOTO RYUICHI<PASS EXPRESS#1> 800319
8. PHEW with bikke MEGURO ROKUMEIKAN 810705
9. TEN-NO Flexi
10. MIN HISAKO with TEN-NO gate of heaven 1985
11. D-DAY 1985
(((bonus track
12. AGI YUZURU 7"俺らは悲しいウィークエンドヒッピー1970?


ジェニーはご機嫌ななめPV /初期の日本のニューウェーブ・パンク系特集 Japanese punk new wave Techno Pop 1978-1984 TV

1時間16分16秒

1. 11PM 野際陽子セックスピストルズを語る
2. Haruophone 1978
3. Anarchy 1980
4. Chakra 1980
5. P-Model 1980
6. AKIKO YANO 1978
7. Plastics 1976?-1980
8. Juicy Fruits 1980
9. Hikashu 1980
10. The Rokkets 1979?
11. The Roosters 1981
12. Machizo Machida 1982
13. Ankoku Tairiku Jagatara 1982
14. The Stalin 1982
15. Zelda 1982
16. Togawa JUN 1984

ポストパンク
聴くと仕事が
はかどりマス

Ongaku 80 - Alternative Waves From Japan (Vinyl)

49分

1. EP-4 - Robothood Process
2. Ryuichi Sakamoto - Riot In Lagos
3. Lizard - Modern Beat
4. Portray Heads - Elaborate Dummy
5. Gunjogacrayon - ム
6. Phew - Urahara
7. Tako - 人質ファンク
8. Daisuck & Prostitute - ジグラットの魔女狩り
9. Shinobu - Earth
10. PTA's - Woo-Guy After Dark
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タイラ(from ザ・ドッグス・ダムール)/デイヴ・カスワース@代々木Zher the ZOO 2020.3.8 sun+【急告】本日 3/11 wed TYLA FREE LIVE開催!

2020年03月11日 01時24分54秒 | ロッケンロール万歳!


英語音楽/VINYL JAPAN proudly presents
【 TYLA from THE DOGS D'AMOUR 】
special guest DAVE KUSWORTH ( ex: JACOBITES )


日時:2020年3月8日 (日)
会場:代々木ZHER THE ZOO
開場:17:00 開演:18:00



80年代末〜90年代前半にドッグス・ダムールで何度か来日ツアーをしたタイラは、94年の1stソロ『The Life & Times Of A Ballad Monger(酔どれ詩人のバラッド)』のリリース時に唯一のソロ来日公演を行った。渋谷の小さなライヴハウス(O-nestだったか?)でアコースティックギターの弾き語り。チャールズ・ブコウスキーに捧げたソロアルバムの曲とドッグス・ダムールのナンバーを赤ワイン片手に歌う姿は、ワイルドな破滅型ロックンローラーのイメージとは異なり、イギリスのパブでしっとりと哀愁を歌う文系フォークシンガーだった。それから26年経って再び日本の地を踏んだタイラの来日公演は、降って沸いたコロナウィルス騒動で予定されていたドッグス・ダムールとしてのバンド公演が延期になったため、2日間の完全アコースティックソロライヴのみが開催された。奥さんと物販担当スタッフとの3人で来日したタイラが日本の感染者増加とイベント自粛ムードを知ったのは出発の前日だったという。「まあいいか」と心配もせず予定とおり日本へ向かって旅立ったという爛漫さは30年前と変わっていない。



さらにサポートアクトは初来日となるデイヴ・カスワース。ドッグス・ダムールの最初期ギタリストであり、80年代にニッキ・サドゥンとともにジャコバイツとして活動、その後もロックの裏街道を歩き続け、数は多くないがドッグス・ダムール以上に熱狂的なファンを持つカリスマ・ロッカーである。会場には如何にもバッドボーイズ然としたロッカー風や当時熱狂していたかもしれない女性ファン、レコード好きそうなロックファンが集まった。「ライヴハウス」がマスコミで叩かれるご時世もあり動員は半分程度だが、奇跡のロックヒーローふたりの来日ステージへの期待で静かな熱気熱が漂っている。

●デイヴ・カスワース Dave Kusworth


想像よりも若いように見えたが、顔に刻まれた年月の徴が歌と演奏にも表れている。初日は酔っぱらっていたのか曲を途中で止めるなど、オンボロぶりが逆に魅力を発していたと聞いたが、2日目となるこの日の演奏はキチンとしていた。カヴァー曲を中心にちょっと甘い声で歌う姿は30年前ならばアイドル的な人気になったかもしれない。歌い方といい風貌といいジョニー・サンダースを思わせる負け犬オーラがロック心に火を灯した。

●タイラ Tyla


2年半前にロンドンで観た時よりも太っている?誰かがロウェル・ジョージを引合に出していたが、確かに恰幅の良さはアメリカ南部のブルースマンを思わせる。それにしてもダミ声のヴォーカルは深みを増し、ギタープレイは変幻自在に歌の世界を拡張するパフォーマンスはさすが現役の貫禄たっぷり。パブロックの伝統を受け継いだ観客とのやりとりも面白い。改めて聴くと酔っぱらいの自堕落なラヴソングではなく、純愛を貫く男の輝きに満ちている。



アンコールではデイヴとタイラのデュオでローリング・ストーンズの「デッド・フラワーズ」を演奏。アコギ一本のロックンロールが如何に胸に響くか、心の底から実感した代々木の夜だった。延期になったドッグス・ダムールのリベンジ公演を楽しみにしていたい。

泣くのなら
アコギ一本
あればいい

TYLA FREE LIVE開催!

今週開催予定でした【DOGS D'AMOUR】来日公演は残念ながら延期となってしまいましたが、そのままの予定どおり東京に滞在しているTylaが急遽、フリーライブを新宿LOFTにて開催してくれることになりました。Tylaは勿論Young Parisianが出演いたします。
こちらのイベントは入場フリーとなっております。会場にてドリンク代のみお支払いいただけたらどなたでもご入場可能です。

Tyla/Vinyl japan presents
【TYLA FREE LIVE】
出演:Tyla / Young Parisian
3月11日 @新宿LOFT
Door Open 18:30/Show Starts 19:30
入場フリー
※会場入口にてドリンク代のみお支払い願います。

なお、このような状況ですので引続き本公演同様に開催にあたりましては感染拡大防止に細心の注意を払い対応させていただきます。
ご来場されるお客様におかれましても手洗いうがい、マスクのご用意など、感染防止策へのご理解とご協力をお願いいたします。
くれぐれもご無理はなさらないようお願いいたします。

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【来日直前】酔どれ詩人のロックンロールを体験せよ!〜タイラ from ザ・ドッグス・ダムール TYLA from THE DOGS D'AMOUR 東京公演2020

2020年03月03日 01時35分37秒 | ロッケンロール万歳!


擦り切れたクラシックコートに身を包んだ酔どれロッカーが奏でる英国らしい陰影のあるギターロックと哀愁のメロディ。ドッグス・ダムールの魅力はそれに尽きるのではないだろうか。バッドボーイズロックとかスリージーロックと呼ばれた80年代後半の「悪ガキ」ロックブームの最中にデビューしたドッグスもその範疇で語られたが、ガンズ・アンド・ローゼズやモトリー・クルーをはじめとするアメリカのハードロックルーツのバンドとは明らかに立ち位置が違っていた。当時はローリング・ストーンズやフェイセズ、さらにハノイ・ロックスのグラム・パンクをルーツに持つバンドと呼ばれたが、独特のルーズなサウンドやダミ声でロマンティックな歌詞を歌う泣きのメロディは、むしろアメリカのブルースやボブ・ディランのフォークロックのイメージに近いのではないだろうか。それはタイラがアメリカの詩人・作家のチャールズ・ブコウスキーを敬愛していることでも明らかだ。

Tyla J. Pallas - Strings, Clarets & Quills (DVD Trailer)

時代を超えた酔いどれロックンローラー、ザ・ドッグス・ダムール

2年前の2017年12月ロンドン北部のライヴハウスでタイラズ・ドッグス・ダムールのライヴを観た。天井の高いパブリックホールのような会場に集まったのは見るからにロッカーズ然とした若者もいたが、大半は普通のパブにいるような少し年配の庶民的な男女の姿だった。長年のファンも大いに違いない。前座二組が終わりタイラがステージに登場すると、それまでバーやテーブルで談笑していた観客が一斉にステージ前に集まり、ドッグス・ダムールの演奏に合わせて身体を揺らし始める。サビで大合唱になるパートも多く、ドッグスの歌が愛され続けているのが分かる。特に30代後半の男性二人が肩を組んで合唱し、時に目に涙を浮かべている姿が印象的だった。タイラは画家・詩人としてイラスト入詩集を出版している。ドッグスの歌詞と同様に、無法者のロマンティックな恋愛をテーマにした詩が多い。彼らの歌が英米人に愛される理由は、その歌詞にあることは間違いない。日本語に訳すと失われてしまう、英語圏ならではの表現が産み出す世界感は、日本人には本当の意味で理解することは困難であろう。



オリジナルラインナップのドッグス・ダムールが1991年に解散した後も何回かメンバーを変えつつ再結成されている。その間もタイラは自らのレーベル「King Outlaw」からTyla名義でソロ活動を続け、2011年のアルバム『Quinquaginta』(ラテン語で50の意味。タイラの50歳の誕生日にリリースされた)からはTyla J. Pallas名義で、これまで40作近いソロ・アルバムをリリースしている。また、2017年からは自分のバンドをタイラズ・ドッグス・ダムールと名乗り、アルバムも4作リリースしている。



すべてのリリースのアートワークをタイラ自身のイラストと手書き文字で飾り、「これぞタイラ・ワールド」と呼ぶしかない独特の世界を作り上げている。タイラズ・ドッグス・ダムールの来日公演は8,90年代の代表曲中心のセットリストになると思われるが、先立つソロ名義の来日公演では、よりパーソナルな世界を、新旧取混ぜた選曲で聴かせてくれるに違いない。50代後半に差し掛かったタイラは昔ほど派手な衣装衣装やメイクは控えていて、声も年相応の深みと渋みを備えている。人間のロマンを歌い続ける永遠の酔どれ詩人の歌をひとりでも多くの人に聴いてもらいたい。

Tyla's Dogs D'Amour - I Don't Love Anyone


【TYLA from THE DOGS D'AMOUR TOKYO GIGS 2020】
80年代末、GLAMやPUNKの範疇を超え、日本では"BAD BOYS ROCK"、"SLEAZY ROCK"と称せられるムーブメントの中でも英国独自の哀愁のメロデイーを武器にシーンのトップを走った【THE DOGS D'AMOUR】。リーダーでボーカリストTYLAをメインに何度目かの再結成。2019年11月にはミニアルバム"Jack O’Byte Bluesey"のリリースとともにシーンの最前線へ。



英国音楽/VINYL JAPAN proudly presents
【TYLA from THE DOGS D'AMOUR】special guest DAVE KUSWORTH (ex: The JACOBITES)
2020 MARCH 07 (sat) & 08 (sun)
代々木ZHER THE ZOO
ローソンチケットL-CODE: 71150
07(sat) Doors Open 18:00/Show Starts 19:00
08(sun) Doors Open 17:00/Show Starts 18:00
Ticket in advance 7,000yen (inc VAT)
plus one drink charge at door of the venue


英国音楽/VINYL JAPAN presents
【TYLA’s DOGS D'AMOUR】
2020 MAR 10 (tue) & 11 (wed)
新宿LOFT
11(wed) w/YOUNG PARISIAN
ローソンチケットL-CODE: 74917
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 7,800yen (inc VAT) plus one drink charge


こちらの公演に関しましては残念ながら延期とさせていただきます。
今後、振替公演に日程を調整いたします。お手持ちのチケットは振替公演に有効となりますので、紛失されないよう大切に保管いただきます様、お願い致します。
また、振替公演に都合がつかないお客様には、払戻しの対応をさせていただきます。
払戻の詳細は振替日程の発表の際にあわせてご案内致しますので今暫くお待ちください。
また、お手持ちのチケットで以下の振替も可能となります。
【Dogs D'amour】のチケットにて【Tyla & Dave Kusworth】公演への振替
→会場にて差額を返金いたします。
【Tyla & Dave Kusworth】のチケットにて【Dogs D'amour】振替公演への振替
→振替公演までチケットを大切に保管願います。
今回の公演を楽しみに待っていてくださったお客様には御迷惑をおかけしますことをお詫びいたします。
このような不測の事態ではございますので、急遽の変更等が生じた場合は、改めて速やかにお知らせいたします。


More informations at
英国音楽/VINYL JAPAN:03-3365-0910

コロナウィルス
ロックロールで
吹き飛ばせ



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『都市通信』と79年の塩ビ盤〜東京ニュー・ウェイヴ'79/スジバン/シナロケ/パワーポップ/ピストルズ/ツネマツ/ミラーズ/フリクション

2020年02月12日 01時57分39秒 | ロッケンロール万歳!


1980年にリリースされたオムニバスLP『都市通信』が40年経ってCDで再発された。当時高校生だった筆者はこのアルバムの発売告知を音楽誌で見て知っていたが、レコード屋で現物を見た記憶が無い。その理由は、リリース直後にレーベル主宰者が失踪し、少数しか流通しなかったばかりか、予約金を振り込んだ人にレコードが届かない「事件」で知られる訳ありレコードだったからである(詳細は40年経って姿を現した主宰者「海賊艇K」のブログを参照のこと)。しかし、もし当時現物を見つけたとしても限られた小遣いでは買えなかっただろう。当時のメモによれば美れいとシンクロナイズはライヴを観ているが、どんなだったかは覚えていない。再発で初めて耳にしたアルバムの冒頭のシンクロナイズを聴いてとても嬉しくなった。1979年に初めて行ったライヴハウスで観た東京ロッカーズをはじめとする日本のパンクの音そのものなのである。気持ちが強すぎて吐き捨てられる言葉。言葉に追いつこうと前のめりに突進するビート。こんがらがるもどかしさを振り切ろうと足掻く楽器演奏。スピード感や切迫感は異なるが、同じ感情が他の3バンド、美れい、NON BAND、螺旋にも共有されている。リリースは80年だが、溢れ出る精神は79年の東京特有の香りがする。その香りを全身に浴びた高校2年の筆者の記憶を縁取る数枚のレコードをターンテーブルに乗せてみた。
1979年の【回想録】非常階段結成35周年記念ライヴ@初台The DOORS 2014.8.29(fri)

●スージィー&ザ・バンシィーズ『香港庭園/天の叫び』

Polydor ‎– DPQ6115 / 1978

79年3月に10日間ほどのヨーロッパ旅行で訪れたロンドンで購入したレコードの中に Siouxsie And The Bansheesのデビュー・アルバム『Scream』があった。しかしイギリス盤にはシングル曲『Hong Kong Garden』が収録されていない(日本盤には収録)。82年に大学で結成したバンドでカヴァーするために買ったシングル盤。日本独自のジャケットは愛読していたパンク雑誌『ZOO』で連載していた漫画家・森田じみぃのイラスト。後にポジパン女王として日本のガールズバンドにも多大な影響を与えるスージー・スーのオーラ全開。B面『Voices』のギターだけをバックに歌うナンバーはNICOの生まれ変わりのようだ。

Siouxsie And The Banshees - Hong Kong Garden (Official Video)



●鮎川誠/シーナ・ロケット『涙のハイウェイ/恋はノーノーノー』

Elbon ‎– BON-1014 / 1979

ラジオで聴いて痺れたシーナ・ロケットのデビュー・シングル。パンクというよりロックンロールだが、鮎川誠のリズム主体のギターとシーナのポップなヴォーカルが新鮮だった。ところが同年秋にリリースされた2ndアルバム『真空パック』がいきなりテクノになっていて失望した。プロデュースの細野晴臣への恨みは未だ消えていないが、今年1月に観たSheena and The Rokkets feat. Lucyが1stアルバム『#1』と『真空パック』の曲をメインにやっていたので改めて聴き直したら思ったほど悪くなかった。

SHEENA & THE ROKKETS 1979 涙のハイウェイ



●ブラム・チャイコフスキー『ガール・オブ・マイ・ドリームス/カム・バック』

Warner-Pioneer / Radarscope Records ‎– P-482F / Oct 1979

当時吉祥寺の近鉄(今のヨドバシカメラ)前の通りにあった電気屋DACのイベントホールで雑誌『ZOO』(後のDOLL)主催のイベントが開催されていた。アナーキーギグというライヴイベント(スピードやシンクロナイズを観た)の他にレコードコンサートもやっていて、クイズコーナーがありポスターやステッカーや見本盤がもらえた。Bram Tchaikovskyのシングル盤はアーティスト名当てクイズで正解してもらった。『パワーポップの仕掛人』という邦題通りのポップなサウンドが最高だが、あまりヒットしなかった。「仕掛人」で終わってしまった訳だ。

Bram Tchaikovsky - Girl of my Dreams - LIVE!



●Sex Pistols 『The Great Rock 'N' Roll Swindle/Rock Around The Clock』

Virgin ‎– VS 290 / 12 Sep 1979

セックス・ピストルズが解散して1年経った79年初頭にピストルズのドキュメンタリー映画のサントラ盤がリリースされた。映画は日本で公開されなかったが、マネージャーのマルコム・マクラーレンがメンバーに無断で作ったおふざけ映画と言われていた。2枚組サントラLPはオーケストラやディスコまであり支離滅裂で厳しいが、ヴォーカルが次々替わるこのタイトル・ナンバーはピストルズらしいハードパンクで悪くない。後にクレジットカードのジャケットがアメリカン・エクスプレスから著作権侵害で訴えられて発売中止になった。

SEX PISTOLS The Great Rock'n Roll Swindle



●ツネマツマサトシ 『Do You Wanna Be My Dog・g・g!?〜き・を・つ・け・ろ/いいかげん』

Gozira Records ‎– GZ 444 / Jan 1979

たぶん最初に買った自主制作盤。ゴジラレコードの3枚目。78年の最初の2枚、ミラーズ『衝撃X』とミスター・カイト『共犯者』はレコード店で手にしたがある理由で購入しなかった。しかしツネマツマサトシはジャケットが最高にパンクで迷わず購入、勢いだけで突き進む荒削りのサウンドはまさに「これぞ自主制作」!。高校のバンドでやりたいと言ったらヴォーカリストが「歌詞が酷い」と言って却下された。それこそパンクの証であろう。

Tsunematsu Masatoshi ‎– Do You Wanna Be My Dog・g・g!? Vinyl, 7" 1979



●ミラーズ 『Out Of Order/Block Out』

Gozira Records ‎– GZ888 / May 1979

ゴジラレコードの4枚目。このシングルで聴けるコード感無視・切れ味オンリー・三三七拍子のギターはロンドンパンクともNYパンクとも異なる東京パンクの象徴といえるだろう。間違いなくフリクション時代のツネマツに匹敵する個性だと思う。79年にミラーズのライヴを何度か観たが、ヒゴヒロシの突進する歌とドラムを分断しつつ加速させるギターとベースの異物感がスリリングだった。ミラーズ解散後のアンドウとマツモトの足取りが分からないのが残念。

Mirrors ‎– Out Of Order Vinyl, 7"1979



●Friction フリクション 『Crazy Dream/Kagayaki/Big-S』

Pass Records ‎– PASS 1003 / Aug 1979

何と言っても東京ロッカーズ関連の最高傑作はこのEP。筆者は79年8月20日の発売日に吉祥寺ジョージア・ジュニア店で購入した。店員は「ヘッドホンで聴くと最高ですよ」と言っていたが、スピーカーで大音量で聴く方が79年の東京の臨場感が十二分に体験できる。何故かジャケットが大きいのか、理由をメンバーや関係者から聞いたことは無い。想像するに、当初8インチ盤の予定でジャケットを発注したら、なにかの手違いでレコード工場が7インチでプレスしてしまった、という「うっかり説」は如何だろうか? もし8インチ盤が存在しているとしたら、世界中のマニアが血眼になって探しまくるに違いない。

Friction Crazy Dream



1979年7月21日:BOYS BOYS、ミラーズ、マリア023@池袋西武デパートCITY/1979年9月29日:GLANDES(筆者のバンド)@某都立高校 

7インチ
記憶の中に
楔打つ

●Various Artists『東京ニュー・ウェイヴ'79』

Victor ‎– SJX-20122 / 1979

『東京ロッカーズ』とともに日本のパンク・シーンのドキュメントとして貴重なアルバム。ヨーロッパ帰りで「気分だけパンクス」だった筆者に「リアル・パンク」を生きる理由と勇気を与えてくれた1枚。79年6月11日の発売日に購入した。いかにもニューウェイヴ世代のB面の8 1/2とボルシーよりも、70年代日本のロックの暗さと湿気を残すA面のSEX、自殺、PAINの方が好きだった。SEXの『TVイージー』は高校のバンドのヴォーカリストも気に入り無事カヴァーした。川田良、伊藤耕に続き、ドラムのマーチンこと高安正文が去る2月6日に63歳で永眠したという。合掌。

TOKYO NEW WAVE 79



【参考動画】
Rockers documentary Tokyo 1979 / ハイパワー・ロックンロールドキュメンタリーフィルム "ROCKERS"


Japanese Punk New Wave Rare Tracks vol.3 1976-1984
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【私のポストパンク禁断症状#6】ザ・デコレーターズ The Decorators『Tablets』『Rebel Songs』〜忘れられた赤い炎の反逆者の歌

2019年12月10日 02時35分48秒 | ロッケンロール万歳!


ドクターズ・オブ・マッドネス Doctors of Madness やアンド・オールソー・ザ・トゥリーズ And Also The Trees やザ・チャーチ The Churchほどではないが、80年代半ば学生時代に偏愛していたレコードがザ・デコレーターズ The Decoratorsの『Rebel Song(反逆者の歌)』だった。リリース元のRed Flame Recordsは、やはり筆者が偏愛していたオーストラリアのフリージャズ的パンクバンド、ラフィング・クラウンズ Laughing Clowns をイギリスで配給していたレーベルで、他にもゴシックポップのアーテリー Arteryやシンセポップのアン・クラーク Anne Clark等良質なポストパンクをリリースしていたが、Rough TradeやCherry Red、Factoryなど大手インディーズに比べてB級のイメージがあったためか比較的安価で入手できた。1984年夏に吉祥寺DIsck Inn2で購入した『Rebel Songs』はミニアルバムとはいえ新品で580円という特価だった。ヴォーカルのどこか突き抜けたようなデカダンな歌い方と哀愁のあるメロディが印象的で、サックス入りのジャングリーなギターロックにも心が惹かれた。ジャケット写真のポスターが封入されていてお得感はあるが、何故かどこにもメンバーの名前が書いていない。車に乗った痩せぎすの男性がヴォーカルだろうと思ったが、何人組かもわからないまま、年に数回思い出すようにターンテーブルに乗せる程度だが、30数年間聴き続けてきた。

THE DECORATORS rebel song 1983

【私のドクターズ・オブ・マッドネス溺愛史】第1回:『精神錯乱』『サンズ・オブ・サヴァイヴァル』
【私のドクターズ・オブ・マッドネス溺愛史】第2回:『虚構の美学』『修正論:狂気の医師団1975-1978』
【英国ロックの迷宮】アンド・オールソー・ザ・トゥリーズ~悠久に沈黙する木々の訪れ~
【豪州ロック浪漫派】ザ・チャーチ~南半球のサイケデリック・ロック交響楽
【追憶バンド奇譚】南半球の「笑う道化師」ラフィング・クラウンズと「玩具愛」トーイ・ラヴ



2016年にフルアルバム『Tablets(錠剤)』を中古盤で安く見つけたときも、特に昂奮することもなく取りあえず買っとこうかという感じだった。聴いてみて『Rebel Songs』ほど琴線に触れることはなかったが、歌声には抗し難い魅力を感じた。いきなりガーン!と来るハードドラッグではなく、後からじわじわ効いてくるソフトドラッグのような魔性の歌。ルー・リード Lou Reed(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド Velvet Underground)やの ピーター・ペレット Peter Perrett(オンリー・ワンズ The Only Ones)の影響を受けていることは明らかだが、彼らほどの重みはなく、街のツッパリ兄ちゃん風のヤサグレ感に親しみを感じる所以だろう。イアン・マッカロック Ian McCulloch(エコー&ザ・バニーメン Echo & the Bunnymen)、モリッシー Morrissey(ザ・スミス The Smiths)、イアン・カーティス Ian Curtis(ジョイ・ディヴィジョン Joy Division)ほどのカリスマ性はないのは確かだが、個人的な好みでは最も評価するヴォーカリストのひとりである。

The Decorators - American Ways


ザ・デコレーターズ The Decorators


マイケル・ビーヴァン Michael Bevan (vocals, guitar)
ジョニー・ジラーニ Johnny Gilani (guitar)
スティーヴ・サンドー Steve Sandor (bass)
ジョー・サックス Joe Sax (saxophone)
アラン・ボロー Allan Boroughs (drums)
ピート・サウンダーズ Pete Saunders(key)

1980年西ロンドンのアクトンにて結成されたポストパンクバンド。最初のラインアップはMichael Bevan (vocals, guitar), Johnny Gilani (guitar), Steve Sandor (bass), Joe Sax (saxophone), Allan Boroughs (drums)の5人だった。BBCのJohn Peel showで紹介され話題になる。拠点をロンドンに移し2枚のシングル「Twilight View」(80 New Hormones),「Pendulum & Swinge」(81 Red Records)をリリース。アイランド・レコードから契約のオファーを受けるが、アイランドの担当A&Rアンドリュー・ローダーがDemon Recordsへ移ったため立ち消えになった。代わりにRed Flameレコードと契約、元デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ Dexys Midnight RunnersのPete Saunders(key)を加え6人組となり、82年6月にシングル「Strange One」、続いてデビュー・アルバム『Tablet』をリリース。フランスではVirgin Recordsからリリースされた。翌83年にミニアルバム『Rebel Songs』をリリース。UKインディ・チャート15位になる。同年フランスVirginから12インチ『Teenage Head』をリリースしたが、84年に解散。Discogsで調べたところ、その後音楽活動の記録があるのはサックスのJoe Sax(本名Joe Cohen)とキーボードのPete Saundersだけで、他のメンバーの消息は明らかではない。



THE DECORATORS-TWILIGHT VIEW.wmv


ググってみてもアーティスト写真はレコード・ジャケット以外見つからないが、YouTubeで何と当時のTV出演の動画を見つけた。ルックスは音のイメージ通りの細身にスーツの優男揃い。アンド・オールソー・ザ・トゥリーズほど耽美ではないが文学青年っぽい雰囲気は似ている。特にヴォーカルのマイケルのツンデレぶりと、サックスのジョーのアート・リンゼイ風チンピラメガネが面白い。ルックスも悪くないし、何故売れなかったのか不思議な気がする。やはりレーベルやマネージメントの政治力の差であろうか。この動画にベーシスト、スティーヴ・サンドーの弟ティムがコメントを寄せており、兄のスティーヴは中大脳動脈瘤で半身麻痺状態であることが明かされている。ティムは30年前からアメリカに住んでいるが、マイケルとジョーとは連絡をとっていると書かれている(2015年時点)。

The Decorators performing on music programme Riverside


▼ルー・リードの「ロックンロール・ハート」のカヴァー動画。やはりピッタリ来る。
DECORATORS - R'n'Roll Heart (1984)


Red Flameのレコードは殆どCD再発もされておらず、再評価の機運もないが、中古市場で安く入手できるので、B級ファンにはお勧めのレーベルである。

装飾家(Decorator)
赤い炎の(Red Flame)
反逆者(Rebel)



【追加情報】2019/12/11追記
New Hormones Recordsヒストリーより

ザ・デコレーターズの素晴らしいデビュー・シングル「Twilight View」(ORG 5)は、New Hormonesレーベルの「チープ・レコーディング・ルール」の例外で、Martin RuchentのプロデュースでEden Studiosでレコーディングされた。

ザ・デコレーターズはアーリング出身の5人組。「サックス奏者のJoe Cohenが僕の義理の弟という縁故関係があった」とレーベル代表のRichard Boonは語る。「親族だからといってもレコードが気に入らなければリリースしなかっただろう。シンガーのMickは面白い奴だった。彼らは他人がやらないことをやっていた」。

評論家のMick Wallは1980年にSounds紙で彼らを「ストリート・ロック」と表現している。「『Twilight View』にはNick Loweの影響があるのは明らかだが、Mick Bevanの歌声は音程の正しいPeter Perrettみたいだ。「ネオ=クラシカル」とBoonは言う。

「Twilight View」をA面にしたのはプロデューサーのチョイスだった。「Martin Rushentがその曲にしたいと言ったので、Richard Boonがその選択に従って『バラードをやろう』と言った。でも本当の僕らのスタイルではなかった」とCohenは思っている。「後から考えると、結果的に良かったとは思えないよ」とドラマーのAllan Boroughsも同意する。「僕らがやりたいと努力していたのは、ライヴ・サウンドをそのまま捉えて録音することだった。Rushentのプロデュースはとてもよかったけど、本当の僕らのサウンドだったとは思えない」。

愛称「ザ・デックス」と呼ばれていた彼らは、New Hormonesからは1枚のシングルしかリリースしなかった。「セカンド・シングルを予測して4曲レコーディングしたはずだけど実現しなかった」とCohenは思い出しながら「レーベルのサウンドはもっと左翼的だったから、僕らはお気に入りではなかったと思う。他のバンドとフィットしていると感じたことはなかった」と語る。その後彼らはRed Records, Red Flameへと移籍し、1984年に最後のシングル(Flamin’ Groovies「Teenage Head」のカヴァー)をVirgin Franceからリリースして解散した。
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【カッパンク2019】爆裂女子/ライダーズ/経血/ナックルチワワ/アレルギー/めろん畑/NoLA/MEANING/JET BOYS etc.

2019年10月19日 13時04分05秒 | ロッケンロール万歳!


PUNK'S NOT DEAD!!!と拡声器で大声で喧伝する気はないが、還暦を数年後に控えた老境に差し掛かったオレは、四十年以上前に耳にしたパンクロックのドキドキを今再び追体験する喜びを味わっている。それはノスタルジーではなく、心の中に隠れていた十四歳の自分がパンクの形而学的魔法によって意識の上層部へ浮揚するメカニズムであり、古い瘡蓋を破って新たな細胞皮質が再生される新陳代謝システムに他ならない。若返りとは異なり、自分の意識は生後約20400日を過ぎた雄型ホモサピエンスの脳味噌に相応した年輪が刻まれたままである。問題は足腰つまり肉体であるが、約5年前から数知れず身を置いて来たアイドル現場で鍛えて来たお陰で、多少のモッシュ/リフト/ステージダイブ/クラウドサーフ程度ならビクともしない強靭なボディを手に入れている。復刊した雑誌『BURST GENERATION』で特集されている人体改造のように一目で分かるものではないが、地下ドルヲタ活動はヲタクの心と身体を改造しより良い人生をもたらす健全なスポーツなのかもしれない。それを証明するために、10月14日の体育の日に新宿歌舞伎町とゴールデン街付近のライヴハウス数カ所で開催された『カッパンク2019』というイベントに足を運んだ。



今年9月1日に新木場STUDIOCOASTで開催された『PUNK LIVES! 2019』に続くパンクロックフェスティバルに参戦。新宿ロフト、ACB、Nine Spiceの3会場4ステージで3日間開催の都市型フェスである。初日が台風19号のため中止になったが、台風一過の翌々日冷たい雨が降る10月14日体育の日の歌舞伎町界隈はスパイキーヘア+鋲付きライダーズ+タトゥースタイルのパンクスが傘もささずに往来する非日常空間になった。
【PUNK LIVES! 2019】ラフィンノーズ/スタークラブ/ロリータ18号/ライダーズ/ニューロティカ/コックニー・リジェクツetc.

●ナックルチワワ @LOFT BAR


しばくぞ零ちゃん率いるファンシーアニマルパンクバンド。アイドル辞めて身体が鈍ったと言う零ちゃんだが、パンク界のアイドルオーラ全開の爆裂パフォーマンスに朝から汗びっしょり。

【MV】ナックルチワワ「PET CAT」



●NoLA @NINE SPICES


NINE SPICEは比較的若いバンドが出演。2年前小岩Bush Bashで観て以来のノイズコアバンドNoLA、長身のヴォーカルTakeruが客席に乱入する破天荒なパフォーマンスとヘヴィ且つパンキッシュなサウンドでリフレッシュ。

【OFFICIAL MV】NoLA / KNOWHERE feat. HAYATO (MEANING / NO EXCUSE)



●THE JET BOYS @LOFT BAR


オナニーマシーンのギタリストでもあるオノチン率いるガレージパンクバンド。途中までしか観れなかったが、ファンパンク精神全開の開かれたステージはいつ観ても楽しい。

The Jet Boys - live @ KAPPUNK April 2016. LOFT Bar, Shinjuku, Tokyo



●アレルギー @LOFT


80年代日本のポジティヴパンクを代表するバンド。ヴォーカルの宙也の呪術的なパフォーマンスが往時を彷彿させる。ベース中西智子のクールな表情がマゾ心をくすぐる。

アレルギ- / 「蘇生~Anabiosis LIVE DVD」SPOT



●経血 @NINE SPICES


爆裂女子のヲタクの間で評判になっていた茨城出身のバンド経血を初体験。音源を聴くとCOMESやメルトバナナを思わせる金切り声が印象的だが、ダークな曲やプログレ風サウンドもありヴァラエティに富んでいる。voまりの不思議なエロスに目眩がした。

経血 - 2017.11.18『ツトムナイト』水戸90EAST



●ナオミ&チャイナタウンズ @LOFT BAR


バッドボーイズスタイルのロックンロールバンド。楽しく賑やかなステージはストイックを気取るパンクスの心を潤ませる。女性ドラマー、ナオミのカーリーヘアが最高。

ナオミ&チャイナタウンズ/ブギママ



●THE RYDERS @LOFT


スタークラブと並んでオレ的再評価著しい80sパンクの雄。シンプル且つポップなパンクロックは幾つになってもスリルを求める心を掻き立ててくれる。オレがロックを聴く理由がココにある。

THE Ryders '25s /I'VE GOT THE ENERGY



●MEANING @ACB


ACBは若手/ローカル中心で、パンクの概念を拡張するスタイルのバンドが多い。オーディエンスも若めで女子が多い気がする。結成15年となるハードコアバンド、ミーニングは客席を巻き込んで激烈なパフォーマンスを見せる。精巧なツインギターの絡みが素晴らしい。

MEANING -BLACK OR WHITE(OFFICIAL VIDEO)



●めろん畑 a go go @ NINE SPICES


カッパンクには地下アイドルが出演するのが嬉しい。数日後にZepp Divercityでワンマン公演を控えためろん畑のステージはヲタクの期待と相俟って会場全体をめろん色に染めてしまった。ルンちゃん推しではあるが、メンバー全員の輝きに心がときめく。

めろん畑a go go『イカすぜIDOL』MV



●爆裂女子 @NINE SPICES


ナックルチワワと並ぶカッパンクのオレ的目玉。パンクロックアイドルとしてデビューして1年半で本当のパンクフェスに出演できることは確実に未知を切り開いている証拠だろう。前日に誕生日を迎えひとつ大人になった都子ちゃんの狂気を増したパフォーマンスをはじめ、5人全員で突進するステージはパンクよりも自由だった。

爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】



●Rebel Priest @LOFT BAR


この日の夜は自分のDJイベント『盤魔殿』があるので最後まで観ることが出来ず残念。帰り際にロッカーに荷物を取りに寄ったロフトバーで観たカナダの3人組Rebel Priest。メタルとサイケとロックロールとパンクが融合されたサウンドは海外ならでは。

REBEL PRIEST - Electric Lady (OFFICIAL VIDEO)


歌舞伎町
パンクの色に
染めてやる

NINE SPICESの最後THE STALIN Yのステージにナックルチワワのメンバーが乱入。生で観れなくて残念。

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【PUNK LIVES! 2019】ラフィンノーズ/スタークラブ/ロリータ18号/ライダーズ/ニューロティカ/コックニー・リジェクツetc.+爆裂女子 零ちゃん卒業へ向けて

2019年09月16日 12時23分14秒 | ロッケンロール万歳!


[PUNK LIVES! 2019]
〜10th ANNIVERSARY〜

9/8(日)新木場STUDIO COAST
前売¥5,800(スタンディング・税込み・ドリンク代別途)
OPEN 10:00 / START 11:00

[出演]
ANGER FLARES / BEYOND HATE / BRAHMAN / THE CHINA WIFE MOTORS / COCKNEY REJECTS (UK) / FIVE NO RISK / THE DISASTER POINTS / FUNGUS / GBH (UK) / GOOD4NOTHING / HAT TRICKERS/ JUNIOR/ KiM / LAUGHIN' NOSE / locofrank / MONOEYES / THE PRISONER / RADIOTS / THE RYDERS / SA / THE STAR CLUB / RAISE A FLAG / Resolute Immortal Partizan / VIBRATE TWO FINGERS / 九狼吽 / the原爆オナニーズ / ニューロティカ / 壬生狼 / 雷矢 / ロリータ18号



パンクとは何か?という問いは生命とは何か?宇宙とは何か?万物とは何か?という問いと同様にこれまで数多くの人達が頭を悩ませて来た究極の疑問のひとつに違いない。ダグラス・アダムスの『銀河ヒッチハイク・ガイド』によると生命と宇宙と万物の答えは「42」であった。しかしパンクとは何か?という疑問の答えはパンク勃発から43年経った今でも未だハッキリしてはいない。

●原爆オナニーズ


拙著『地下音楽への招待』(ロフトブックス)の帯には「パンクよりも自由な世界へ」と書かれている。これは筆者ではなく編集担当の加藤彰氏が考えた文句だが、世界的なパンクムーヴメントの影に隠れるように70年代後半から80年代前半の日本で密かに興った特異な音楽現象=地下音楽を表すのに誠に分かり易いキャッチコピーであることは確かだ。しかしよく考えるとパンクは自由な世界を求める現象だったのだろうか?

●THE PRISONER


元々パンクロックとは60年代アメリカを中心にビートルズやローリング・ストーンズに憧れたテーィンエイジャーが結成したガレージバンドを表す言葉だった。両親や学校への反抗心、日常生活への欲求不満をロックビートに乗せて歌う衝動的なロックンロールは、雁字搦めの社会からの自由を求める動きだったと言えるだろう。

●JUNIOR


70年代後半にニューヨークとロンドンで勃発したパンクムーヴメントも、商業化したロックビジネスから、自分たちの手にロックを取り戻す試みであり、保守的な社会への反抗であった。その意味で自由を取り戻す運動ではあったが、すぐに新たな流行のひとつとして資本主義システムの中に取り込まれていった。

●RADIOTS


その一方で東京や大阪の小さなライヴハウスやカフェやイベントスペースで他人とは異なる表現活動を実践していた地下音楽家は、圧倒的少数派(マイナー)故に資本主義に塗れることもなく、売れる売れないという商業ベースではなく、Do It Yourselfの精神を保ちつづけて、自分のやりたいようにやれる自由を求めつづけたのである。

●THE STAR CLUB


筆者がパンクロックにハマったのは1977年中学3年の時ラジオや雑誌を通してだった。キッスやエアロスミスといったハードロックだけでは満足できず、プログレやブルースなど別のスタイルに興味を持ちはじめた14歳の筆者の目には、髪をツンツンに立て破れたTシャツを着て鋭い目つきでこちらを睨みつけるパンクロッカーは衝撃的なカッコ良さだった。ギターソロのない2,3分のシンプルなロックンロールは弾丸のように心臓ではなく心に刺さった。

●THE RYDERS


日本でも東京ロッカーズをはじめとするパンク/ニューウェイヴ系のバンドが紹介されはじめ1979年には吉祥寺マイナーや荻窪ロフト等でフリクション、ミラーズ、SYZE、BOYS BOYSなど個性的なバンドを観た。同年高校の同級生とGLANDESというパンクバンドを結成し学園祭に出演した。セックス・ピストルズ、クラッシュ、ジェネレーションX、ジャムに加えてアナーキーやSEX(SYZE)のカヴァーで、エンディングでヴォーカリストがマイクスタンドを破壊するパフォーマンスが大受けだった。

●BRAHMAN


一浪して大学へ入学した82年には好みはポストパンクやオルタネイティブロックに移っていて、真っ当なパンクロックを聴くことは減った。学園祭でオールナイトのハードコアパンクイベントが開催されたが、続々集まってきた革ジャンモヒカンのパンクス集団が怖くなり観るのは断念した。しかしラフィン・ノーズやウィラード、ばちかぶり等は学園祭やライヴハウスに観に行った。特にばちかぶりの変拍子のハードコアサウンドと田口トモロウの目を見開いた異形にはリアルパンクのスリルを感じた。86年就職したころブルーハーツのデビューアルバムを聴いてパンクの血が騒いだ。

●GOOD4NOTHING


しかし90年代に入ると洋楽ロック、特にオリジナルサイケやブリットポップ一本やりになり、パンクロックを聴くことは殆どなくなった。グリーンデイやランシドなどのパンク・リバイバルやハイスタンダードなどのメロコアにも興味は惹かれなかった。自分の中ではパンクは死語に近いイメージになっていった気がする。

●HAT TRICKERS


2000年4月に渋谷On Air Eastで開催されたJapan Puck Rock Festival 2000というイベントに友人に誘われて観に行った。ライダーズ、コブラ、アナーキー、スタークラブ、ラフィンノーズといった80年代日本のパンクバンドが集結し、会場には色とりどりのモヒカンやスパイキーヘアが鋲付きの革ジャンで多数集結していて、82年のオールナイトハードコアライヴで見た光景を思い出させた。懐かしさと共にシンプルでポップなパンクサウンドが新鮮で十代に戻った気がした。中古盤屋で日本のパンクのCDを買い集めたが、興味は再びノイズ/アヴァンギャルドに移り、パンクのCDは棚の奥に締まって聴くことは無くなった。

●ロリータ18号


ノイズや地下音楽のライヴに通ううち、新宿ロフトの企画で原爆オナニーズ、スターリン(遠藤ミチロウ)、非常階段の合体ユニット原爆スター階段や、パンタとアナーキーの合体ライヴを観たり、ガールズガレージバンドの対バンでロリータ18号を観たりすることはあり、時折パンク熱が高まりかけることはあったが、燃え上がることはなく無難な日々が続いた。

●COCKNEY REJECTS


2012年7月に初めて観たでんぱ組のライヴでのハードコアやスラッシュメタルを彷彿させるヲタクの盛り上がりに驚愕し、BiSのハードパンクサウンドに心酔。2015年頃から通いはじめた地下アイドルのライヴ現場は目黒鹿鳴館、新宿ロフト、高円寺2万電圧といった、かつてパンクやメタルを観たライヴハウス。メタルやパンク、オルタナやプログレなど様々な音楽要素を持ったアイドルがカオスを楽しむ饗宴は混沌の80年代の天国注射の昼や愛欲人民十時劇場といった地下ベントを思わせた。

●ニューロティカ


その中でも世界で一番激しいアイドル・偶想Dropを前身とし、2018年1月にデビューした爆裂女子-Burst Girl-が筆者の第3次パンクロック熱の起爆剤だった。石井聰亙監督の映画『爆裂都市 Burst City』に因んで命名され、同映画の主題歌バトル・ロッカーズ「セル・ナンバー8」のカヴァーをはじめ、オリジナル・パンクロックの要素の強いシンプルかつポップなパンクナンバーは、40年前と同じく弾丸のように心臓ではなく心に刺さった。その勢いでガーゼやスタークラブ、復活した亜無亜危異といったパンクのライヴへ通いはじめた。

●LAUGHIN' NOSE


そして2019年9月8日台風が近づく中『PUNK LIVES 2019』という昼から夜まで11時間に及ぶパンクロックフェスに参戦した。以前は激しすぎて立ち入れなかった最前エリアでステージダイブを避けながら腕を振り上げてモッシュする自分の体力に我ながら感心する。これも爆裂女子の激しすぎるライヴで鍛えられたお陰である。なによりも年齢も性別も経歴も思想も異なる人達がすべてを忘れて音楽を楽しむ環境に身を置くことの出来る喜び。パンクとは何か、という問い自体が意味をなさない、人間の根源的な欲求を発散できる場所、それがパンクロックに違いない。

●ANGER FLARES


パンクには
感謝の気持ち
忘れない

それを教えてくれた爆裂女子の中心メンバーしばくぞ零ちゃんが、本日卒業ライヴを行う。これから会場の目黒鹿鳴館へ向かう直前に、感謝を籠めた本ブログをアップできて感無量である。今日は自分が一番楽しむことにしよう。

●爆裂女子


爆裂女子-BURST GIRL-/ナンシー【OFFICIAL MUSIC VIDEO】














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【Disc Review】ケヴィン・モービー Kevin Morby『オー・マイ・ゴッド Oh My God』〜天国巡りの夢から醒めたら自分が神になっていた〜

2019年06月07日 01時38分17秒 | ロッケンロール万歳!


何処か冴えない顔の小太り青年が上半身裸でベッドに横たわる内ジャケに大きくOMGのロゴ。OMG=OH MY GOD/オーマイガッ!=なんてこったい!やっちまった!マジか!ヤバい!といった激しい感情の揺れを表現する英語の表現である。それにしても青年の安穏とした表情は何だろう。感動・驚き・喜び・怒り・失望など感情の波とは真逆の悟り顔は、神に祈るよりも神に倣うことを決心したかのように見える。OH MY GODとは自らを神と称するキチガイと紙一重の精神状態に置かれた男の述懐にも聴こえなくない。

彼の名はケヴィン・モービー。アメリカ・テキサス生まれの31歳のシンガーソングライターである。これまで『ハーレム・リヴァー』(2013)、『スティル・ライフ』(14)、『シンギング・ソウ』(16)、『シティ・ミュージック』(17)の4枚のソロ・アルバムをリリース、派手なヒットは無いものの、ピッチフォークをはじめとするネット音楽メディアから高い評価を受け、才能豊かな若手作曲家として着々と足元を固めて来た。ケヴィンの5作目のアルバムが『オー・マイ・ゴッド』である。初の2枚組LPとなった本作は、タイトル通り宗教的な崇光さに満ちた静謐な作品になっている。これまでのアルバムではオルガンやサックスを取り入れつつも基本はギター/ベース/ドラムのバンド編成だったが、本作ではオルガンやピアノだけの伴奏に、ゴスペル風の女性コーラスをフィーチャーした荘厳なナンバーが多い。幼い日に教会の聖歌隊で歌った賛美歌や、薄日の射すステンドグラスの影を数えた記憶が、ベッドの中の微睡みの夢に現れたのであろうか。目を覚ました瞬間に自らが神であることを悟り「オーマイガッ」と声をあげたのかもしれない。
【速報】ケヴィン・モービーの待望のニューアルバムから先行シングルのPVが公開!!!
【Disc Review】ケヴィン・モービー『シティ・ミュージック』〜鏡の向こうの自分が歌う都会の唄〜



ラグタイムピアノのノスタルジックな響きに「Oh My God(オー・マイ・ゴッド)」と喘ぎながら、2曲目にしてアルバムからの第1弾MV「No Halo(後光は無い)」。アンビエントなピアノとせわしないハンドクラップ、ムーディなサックスに乗せて歌うモービーの気怠い声は「子供の頃 どこも どうやっても 誰も 何もかも 火から出来ているものは無かった 何度呪文を唱えても 後光など無かった」と繰り返す。鬱なのではなくケヴィンにとっては平常運転である。

Kevin Morby - No Halo


「Nothing Sacred / All Things Wild(神聖なものは無い すべてがワイルド)」。エコーのかかった歌がボンゴとオルガンに導かれ「若いときはすべてを知っていた すべてが神聖で ワイルドなものは無かった」と歌う。すると神に捧ぐ女性聖歌隊が相乗りする。ケヴィンの夢は若い頃の自分と成長した自分の間の葛藤に起因することが明らかになる。セクシーなサックスの甘いムードが忘却の中へ滲んで行く。

Kevin Morby - Nothing Sacred / All Things Wild (Official Video)


つづいて「OMG Rock n Roll(OMG ロッケンロー)」。ケヴィンらしいもっさりしたロッケンナンバー。「神よ僕を家へ連れてってくれ もし若すぎるときに死んだら もし狼がきたら」。子供でいるのが嫌になり、弾丸ビートと足踏みオルガンで武装するが、突然昇天してコスミックワールドへワープする。ここから夢はあらぬ方向へ発展する。

Kevin Morby - OMG Rock n Roll


のんびりしたバラード「Seven Devils(七人の悪魔)」の捩じれまくったキレキレギターで天国の扉を突き破り、「Hail Mary(あられのマリー)」となって下衆な地上に落下する。「Piss River(小便河)」で「オーマイガッ」と歌うケヴィンを攻めるハープの音にトリップしつつ「Savannah(サバンナ)」の噎せ返る熱波に負けずオルガンとコーラスが信心を歌い上げる。

遠くで聴こえる暴風雨「Storm (Beneath the Weather)」を挟んで現実の享楽の世界へ「Congratulations(祝福)」の歌。アルバムのハイライトと言えるテンションの高い曲だが偏執狂のギターのあとケヴィンは倦怠へと陥る。「I Want To Be Clean (清潔になりたい)」「Sing a Glad Song (喜びの歌を歌おう)」「Ballad of Faye (フェイのバラード)」とケヴィンらしい軽妙なロックナンバーがつづくが、ラストナンバー「O Behold (おお、見よ)」はピアノとオルガンの伴奏で切々と歌い上げるバラード。「空に開いた穴を見よ 青い鳥のベイビーは死んだらどこへ行くのか 空には鎖は無いから 天の向こうまで飛んで行く」と歌ったところで夢から目覚めたケヴィンの顔が内ジャケの写真である。

Kevin Morby - Congratulations (Live on KEXP)


物心ついた時から神に祈り、神に願い、神に背き、神を罵って生きて来た。ケヴィンが歌うのは自らの成長と周りの世界の変化と、それでも変わらないものがある奇跡。OMGと口にする度に神の不在を強く感じる大人の心の何処かに子供時代にBehold(見る)していたGODの残り香が燻っているに違いない。

天国の
門を叩いて
叩き割る

Kevin Morby - Records In My Life (2019 interview)


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