A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

みさちゃんのこと JOJO広重ブログ2008~2010

2010年05月17日 00時56分20秒 | 書物について
非常階段のJOJO広重さんのブログのエピソードの抜粋を収めた文庫本。

JOJOさんのブログは毎日更新されており、私がこのブログを書くのにも大きな影響を与えた。内容的には音楽や映画、文学については勿論、氏の人生の中に織り込まれた友情や恋などの想い出も克明に描かれており、日本を代表するノイジシャンであり、トレカの鑑定家であり、占い師である氏の含蓄に溢れた秀逸な内容になっている。
JOJO広重ブログ

今ならアルケミー・ミュージック・ストアのオンライン・ショップで送料無料、特典の別カバー付で購入できる。ノイズに興味の無い人にもお薦めの優しさと慈愛に満ちたエッセイである。
アルケミーミュージックストア

ノイジシャン
雑音しか作れない
訳じゃない

私もブログを頑張らなきゃ、と決意を新たにした。
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「ガセネタの荒野」を読んだ

2010年05月10日 00時40分27秒 | 書物について
「ガセネタの荒野」をやっと読むことが出来た。灰野さんのカメラマンのフナキ君が貸してくれたのだ。
これはガセネタというバンドの誕生から終末までを描いたある意味青春ドキュメンタリーである。
作者の大里俊晴氏(b)から浜野純氏(g)、山崎春美氏(vo)への愛憎入り交じった複雑な感情、彼等の周りを囲む変人逹の様子、1970年代終わりのアンダーグラウンド音楽模様。大里氏はノスタルジックな感情を極力排して描き出す。
しかし、大里氏は最後にその過去全てに決別宣言をしている。いわば大里氏本人の成長の記録とでも呼べばいいのか。
アングラ文化に興味のない人が読んでも楽しめる。

ガセネタの
最初と最後が
わかります

ガセネタのCD持っている筈なのに見つからない。
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天才少女の著作集~切石智子「キリイシ」

2010年03月11日 00時15分41秒 | 書物について
切石智子さんのことは音楽雑誌での文章で知っていて、ずっと音楽評論家だと思っていた。

私のイメージの中では切石さんというと南米音楽を始めとするワールドミュージックの人だったのだけど、「ロック画報」の日本のニューウェイヴ特集号で名前を見て意外性を感じたものである。

2003年に35歳の若さで急逝するまで切り絵師、音楽評論家、イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ダンサーであり小説家としても活躍してきたそうである。

この「キリイシ」という著作集の発行委員会には元アーント・サリーのBikkeさんやボアダムスの山本精一氏の名前も載っていて切石さんの交遊の広さが伺える。

特に冒頭に掲載されている4編の小説は面白い。まるで21世紀の鈴木いづみといった風情である。残りの音楽関係の文章も好奇心旺盛な彼女の姿が伺えて興味深い。

去年の12月に出版されて限定1000部ということで手に入りにくいかもしれないが、音楽好きには是非読んで欲しい一冊である。
切石智子資料室 HP

キリイシは
母音が愛(I)の
めでたい名

自費出版に近い書物だが作りは素晴らしい。
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ジュリアン・コープ著ジャップロックサンプラー

2009年12月25日 00時24分42秒 | 書物について
1980~90年代イギリスでネオ・サイケデリック・ロック・シンガーとしてカルト的人気を誇ったジュリアン・コープの日本ロック研究本。正式な日本タイトルは「ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか-」という。

この本の前に「Krautrock Sampler」としてジャーマン・ロックの研究本を出しているジュリアンだけに、その執拗なまでにマニアックな詳細に拘った良書である。戦後日本の現代音楽から始まって、ロカビリー~エレキ・ブーム~グループ・サウンズ、そしてこの本のテーマである1970年代前半のロック・シーンまで念入りな調査の上で書かれている。重要なロック・バンドとして、フラワー・トラベリン・バンド、裸のラリーズ、スピード、グルー&シンキ、佐藤允彦、ファー・イースト・ファミリー・バンドの5組を採り上げ、その結成から活動、解散までを克明に描いている。
今まで日本ではグループ・サウンズやフォーク・ロック(はっぴーえんどなど)の研究本は出版されてきたが、このへんのロックについての書物はなかったから、とても貴重な一冊だ。当然誤解や間違いも多い訳で、それをいちいち訂正する注釈がちょっと鬱陶しい。日本人が書いたビートルズやツェッペリンの解説本など向こうにとっては間違いだらけに違いないのだ。
ロックは日本語か英語か。そんな論争が真面目に行なわれていた時代のジャップロックの息吹を感じることが出来る。

ジュリアンの
マニア心に
共感し

ジュリアン・コープは大好きだった。

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ガセネタの荒野

2009年12月14日 01時22分12秒 | 書物について
先日急逝した大里俊晴さんが、1970年代後半に山崎春美氏、浜野純氏、佐藤隆史氏らと結成して吉祥寺マイナーでライブを行っていたバンド「ガセネタ」の結成から崩壊までを書いたノンフィクション&エッセイ。

1992年に初版が洋泉社という出版社から発行されて以来増版されていない幻の作品。吉祥寺マイナーで行なわれていた愛欲人民十時劇場や灰野さんや工藤冬里さんの事も書いてあるらしい。
らしい、というのはまだ読んだことがないからだ。

数年前よく灰野さんのライヴで会ったT君が新宿のDisk Unionで\1000で買ったというのを聞いて羨ましかった。
現在ヤフオクで1点出品されているが、JOJO広重さんの出品なのでかなり値が上がるのではないだろうか。

ガセネタは
CD一枚
出ています

どこかの出版社が再版してくれないかな。結構売れると思うけど。
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記憶としての音楽~中原昌也「12枚のアルバム」

2009年11月19日 01時03分33秒 | 書物について
月刊ヘア・スタイリスティックスのリリースに合わせて、2008年4月から2009年3月にかけて池袋ジュンク堂で中原氏がゲストを迎えて、それぞれの持ち寄った音源を聴きながら対談をおこなった。
対談相手は大里俊晴(横浜教育大学教授)、松山晋也(音楽ライター、元スタジオボイス編集長)、湯浅学(音楽ライター)、三田格(音楽ライター)、野田努(音楽ライター、元remix編集長)、原雅明(音楽ライター、corde主宰)、ジム・オルーク(ミュージシャン)、虹釜太郎(360°records主宰)、ジュリアン・ジュステル(映画・音楽ライター 在仏)という曲者揃い。まともな音楽がかかる訳がない。

ミュージック・コンクレート、アヴァンギャルド、ノイズ、エレクトロニカ、プログレ、フリージャズ等の無名盤が次々まな板の上に乗る。トークは音楽に拘らず、そこから想起される過去の記憶、関連情報、全くのヨタ話、とどんどん脱線していく。出てくる固有名詞が分からなくとも、中原昌也という一人の人間がどのように形作られているのかが分かる、興味深い内容だ。

私にとっては灰野さんの裏話やピエール・アンリの話が面白かったが、そういう個々のトピックではなく、1年間続いたトークショーの記録として総括して読むのが正しい。

最後に私も見たオン・サンデーズでの浅野忠信氏との対談も掲載してある。

久々に読み応えのある本だった。

音楽を
通して語る
半生記

発行元のboidから購入するとおまけとしてライヴCDRが付いてくるのでお得だ。
boid HP
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タイ語を調べてみた

2009年08月14日 00時18分54秒 | 書物について
สวัสดี ครับ/サワディー クラップ=こんにちは。
この跳ね回っているような不思議な文字を見てタイ語に興味を持った。

タイと言えばトムヤンクンを始めとする激辛料理やキックボクシング、タイ式マッサージで有名だが、それ以外にはプーケットがリゾート地として人気があることくらいしか知らない。

タイにもロック・バンドはいるだろう。意外にハード・ロックが人気とも聞く。
タイにはノイズはあるのだろうか。何となくノイズは寒い地方の音楽という気がする。でもサイケ・バンドのひとつやふたつはあるのではないだろうか。

ผม เป็น คน ญี่ปุ่น ครับ/ポム ベン コン イープン クラップ=私は日本人です。

未知の文字
未知の音楽
未知の国

知らないことが多過ぎる。
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失われた青春を今この手に~Super Head Magazine「ZOO」

2009年08月02日 00時39分35秒 | 書物について
中高生の頃愛読していた音楽雑誌は今どこに行ってしまったのだろう。引っ越しの度に処分し、今手元に残っているものは少ない。

そんな中でも私が非常に悔しく思い出すのが、1970年代後半~1980年にミニコミ風に刊行されていたパンク/ニューウェイヴ雑誌の「ZOO」である。XTCもウィルコ・ジョンソンもザ・ポップ・グループもレジデンツもこの雑誌から知った。どういう気の迷いか、ある時引っ越しの際、近所の古本屋に文庫本等と一緒に二束三文で売り払ってしまったのだ。

森脇美喜夫氏を編集長に、音楽評論家の赤岩和美氏、SYZEの川田良氏、イラストレイターの森田ジミー氏などが最新のロンドンやニューヨークの音楽情報を伝えてくれる、生々しいドキュメントであった。パンク/ニューウェイヴだけではなく、ハードロックや当時の日本のニューミュージックをも採り上げ、ジャンルの未分割な時代を象徴する存在でもあった。

先日ヤフオクで当時の「ZOO」を何冊か安値で落札した。懐かしい表紙をめくったとたん、私は高校時代に戻っていた。懐かしいとともに新鮮な気分を味わった。記事は勿論だが、広告にも味がある。加納秀人や甲斐バンド、矢野顕子、ボストン、JAPAN、クラウス・シュルツ。。。ミクスチャーの極地である。

「ZOO」は1980年代に入って「DOLL」と名前を変え、硬派なパンク雑誌として君臨してきた。それが間もなく休刊になるという。時代の流れは無常なものだと強く感じる。

若き日に
ときめきページ
繰った夢

Rockの熱い時代だった。


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こんなフリーペーパーが欲しかった=farewell

2009年07月23日 00時19分05秒 | 書物について
farewellというフリーペーパーをご存知だろうか。私は知らなかった(^^;)。JOJO広重さんのブログで知り、編集部に直接申し込んで送ってもらったのだ。

所謂インディーズ系ミュージックのフリーペーパーなのだが、漫画家や映画監督も取り上げていて、そのどれもが非商業主義というか唯我独尊の人達なのだ。例えば7月3日発行のスペシャル号。ガールズ変拍子インスト・バンド、にせんねんもんだいのレーベル、美人レコードの特集だが、そのインタビューの内容が深い。ファンは勿論、余り詳しくない人も「なるほど」と納得させるような興味深い内容になっている。

そして第2特集の「レーベルの行方」ではAlchemy Records、less than TV、majikick recordなどのインディー・レーベルのレーベル・オーナーにアンケートを行なっている。「レーベルを存続させることは、今後の音楽シーンの変遷にどのような作用を及ぼすと思うか?」といった鋭い質問とそれに応える各オーナーのスタンスが面白い。JOJO広重さんなんてたった3問のアンケートにほぼ1ページ使う力の入れ様だ。

全編カラーページだし紙質も良い。けれどfarewellには広告ページが全くないのだ。さらにありがちな1ページいくら、といったタイアップ記事も無いという。どうやって経営していくのか心配な部分も無きにしもあらず。でもお金に縛られないから言いたいことがいえるし、やりたいことが出来る訳で、このフリーペーパーを今後も応援していきたい。
farewell ブログ

意志のある
ところに宿る
自主精神

まずはDisk Unionあたりに置くところから始めようか。




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先端的硬派雑誌「ハードスタッフ 第12号」

2009年01月13日 00時08分11秒 | 書物について
昨年11月、徳島の先鋭疾風社という出版社からミニコミ「ハードスタッフ 第12号」が発行された。
第11号が発行されたのが1993年というから15年ぶりの新刊である。ミニコミといっても200ページ近くあり内容的にも読み応えたっぷりである。発行人は小西昌幸という人で関西方面のアンダーグラウンド文化の中では有名な人だ。徳島県の北島町創世ホールの館長を務めている。
東京のレコード店モダーン・ミュージックが年一回発行している機関紙「G-Modern」の中に毎号「ハードスタッフ編集地下室」というページがあり、その存在だけは知っていた。またJOJO広重さんがブログの中で折りに触れて小西氏およびハードスタッフのことに言及している。
この最新号は2003年に亡くなった関西アンダーグラウンド・ロック界の重鎮、林直人氏の特集である。サイケデリック・バンド、アウシュヴィッツのヴォーカリストであり、アルケミー・レコードの専務であり、数多くのイベントのオーガナイザーであった林氏のインタビューや追悼記事で紙幅の半分を占めている。林氏が関西ロック界にとって如何に重要な存在だったか、関西のシーンに馴染みのない者にもよくわかる特集である。
他にも伊福部昭さん、赤塚不二夫さんの追悼記事や印刷史の研究など硬派な紙面で埋め尽くされている。
ミニコミだから余り発行部数は多くないし入手できる場所も限られている。関東地方のCDショップだと先に述べたモダーン・ミュージックとディスク・ユニオンくらいだろう。興味を持った方は早めに入手されることをお勧めする。

関西は
遠きにありて
想うもの

次号が出るのは何年後になるのだろう。

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