「ヲタクもすなる遠征といふものを、オレもしてみむとてするなり。」
巷(ヲタク界隈)ではアイドルの醍醐味は「遠征」にあり!と囁かれて、常々機会を狙っていた世を儚む地下ブロガーにとって絶好のチャンスが巡ってきた。ダークネスの欠片もない快晴の下、マザー牧場で動物たちと戯れた暗黒系アイドル「ネクロ魔ことNECRONOMIDOL」のオフ会第2弾が、霊場として知られる青森県下北半島むつ市の恐山にて開催される運びとなった。この機会を逃してはヲタクが廃る、と申し込んだのはいいが、果たして本州の北の果てまでどのようにして行けばいいのか悩んでいたときに、自由が丘での白塗りバーで隣り合わせた顔見知りのヲタさんが、自家用車に同乗させてくれることになった。せっかくの「遠征」思う存分満喫しようと、仙台公演と青森ロックフェスを回して3日連続ヲタ活「厭世」じゃねえや「遠征」と相成った。
第一日目
気持ちのいい快晴の朝11時に新宿を出発し16時頃仙台着。会場はビルの一階の小さなライヴハウス。通り側の窓からフロアが見える。開演まで駅前の昭和な安飲み屋で過ごす。
NECRONOMIDOL「暗黒聖戦:仙台戦」
Op/18:30 St/19:00
Ticket:前売\2,000/当日\2,500 (Drink代別途\400)
【act】NECRONOMIDOL / RHYMEBERRY / 目玉湯鯨 / SHOOTMASTER
名古屋⇒大阪と続いたネクロ魔国内ツアー「暗黒聖戦」3ヵ所目は杜の都仙台。筆者が小1〜4に住んでいた思い出の街で推しのアイドルを観る乙な経験も遠征ならではの醍醐味。遠征組と地元組が交じり合うフロアは静かな熱気が渦を巻く。
●目玉湯鯨
仙台きってのカルトDOOMアーティスト。動画をチェックしていたが、まさか女子だとは思わなかった。アンプを4台並べた前に仁王立ちし、ラジオドラマ風のバックトラックに重低音のベースとデスヴォイスの歌が乗る。曾ての下山GEZANのオープニングSEとSun O)))のステファン・オマーリーのソロを思わせる。ひたすら沈み込む最低音なのにどこかユーモラスなオーラが漂うのはキモかわいい名前の所作であろうか。
2016/5/28 マグダラ呪念企画「黒唄の宴」目玉湯鯨(Metamayukujira) Magdalene Ju-nen planning gig「Blacksong Sabbath」
●RHYMEBERRY
元少女閣下のインターナショナルの福円もちがDJ OMOCHIとして加入し3人組になったライムベリー。ネクロ魔との対バンは多数あるが、北国のライヴハウスで改めて観ると、絶妙なパフォーマンス力に脱帽する。DI OMOCHIの観客を巻き込むやんちゃぶりは、ある意味ええかっこしいのラッパースタイルを一気にヲタ目線にメタモルする女子パワーに輝いている。
【MV】ライムベリー - ハイキング
●SHOOTMASTER
トラッシュカルチャーとプロレスとバイオレンス映画の影響を受けた仙台出身の5人組ハードコアバンド。メイク/覆面/コスプレは色物感があるが、サウンドは真摯なハードコアパンク。印象的な歌メロはこの手のバンドとしては貴重な存在。アイドル対バンに備えて用意した最新鋭凶器「有刺鉄線バット式マイクスタンド」、仮名称は「JUSTICE PAIN」を振り回し客席乱入も愛嬌があって楽しさばかり。
SHOOTMASTER 2015年7月25日 西荻窪PIT BAR
●NECRONOMIDOL
ネクロ魔出演時間ギリギリに東京遠征組魔ヲタ第二陣が到着、フロアは一気にブラック魔Tシャツで埋まる。アルコールが入ってテンション上がり過ぎのステージ前は熱量がハンパなく、メンバーのパフォーマンスも加速する。遠征組が飛ばし過ぎて、地元組が乗り遅れ気味だったが、ライヴ半ばにメンバーが招き入れ、両者が共に絶頂を目指す一体感が生まれた。「好き」と「推し」が生んだシンパシーは、東京にいては味わいがたい遠征ならではの絶頂感に溺れた。
NECRONOMIDOL in Thailand 2016
<Set List>
1. SKULLS IN THE STARS
2. ASTODAN
3. psychopomp
4. IDOL'S ELEGY
-MC-
5. 童歌
6. 暗黒少女戦隊
7. Nyx
二日目は
ネクロ魔休み
ブクガ有り
⇒続きは今後のブログにて。