成瀬瑛美生誕祭2018☆
〜ギラメタスえい誕スターズ!☆〜
2018年3月5日(月) 秋葉原ディアステージ
【2階フロア】1回目 17:30~19:00
2階(座席)¥3,500×25席
2/16『えいカラ2018』、2/25『えいたそ生誕記念-2ショットチェキ会-』に続くえいたそ☆成瀬瑛美さん生誕記念イベントは、まさかの秋葉原DeeaStage生誕祭に当選!一回70名×3回=のべ210名だけしか参加できない超プレミアムイベント。しかも昨年2017年に続き2年連続当選というラッキーボーイ。幸せ過ぎて怖いとはこのことだろうか。ともあれあいにくの雨の中久々に訪れた聖地秋葉原のディアステージは看板も新たにヲタクの聖地そのものであった。
⇒成瀬瑛美生誕祭「えい誕2017!☆」 ~この世界愛してたいっ!☆~
2階席で特製カレーとオリジナルカクテルを嗜んだあと1階ステージでえいたそライブ。今まで最も至近距離でのエア接触の瑛美が歌い踊るときのオノマトペBABYUUUNと、狭いステージから惜しむことなく連射されるに擬音を全身で浴びて、梨の妖精の堕ち着きの無い情動に煽られながら、衝動不可避の情緒振幅過多ルシスに陥り、30分後に上気した顔にヲタ汁の皮膜が出来ていた。理由のない多幸症に罹ると危険だが、瑛美熱愛症に治療薬は必要ない。太陽とは言い得て奇妙な果実と表現するのが適切だろう。
昨日ディアステージは成瀬瑛美生誕祭2018 ギガメタスえい誕スターズ!☆でした。あいにくのお天気でしたがお越し頂いた皆様ありがとうございました!外は雨が降ってたけどディアステの中はみんな笑顔で多幸感に包まれて太陽の光がたくさん降り注いでいました。やっぱえいたそだな〜。#えい誕2018DS pic.twitter.com/VCDNskwlOC
— captain mogra (@captain_mogra) 2018年3月6日
ライヴ後2階に戻り昂奮を醒ましていると、瑛美のハイトーンヴォイスが聴こえてきた。ディアステイベントならではの個別接触タイムである。最新シングル『おやすみポラリスさよならパラレルワールド』のテーマは「報復」だと語る。「昨日のライヴ(3/4愛踊祭)に来てたよね。ステージから見えたよ」と瑛美に言われ嬉しい驚き。約束通り次のお題を求めると、即座に「報復でお願との応え。「難しいお題でごめんね。楽しみにしてるよー」と甘えられた日にはヲタクでなくても舞い上がるに違いない。ライヴの振付けに籠められた意味は瑛美本人にも謎だと言うが、その解明をオレに託したい気持ちが痛いほど分かった。よっしゃ、オレに任せろ瑛美さん!
でんぱ組.inc「おやすみポラリスさよならパラレルワールド」MV
【えいたそモダニズム】Episode 17『報復の轍』
ほう‐ふく【報復】とは:
1 仕返しをすること。返報。「敵に報復する」
2 国際間で、ある国の不当な行為に対して、同様に不当な行為で報いること。「報復措置」
同義語:仕返し、復讐、逆襲 英語:retaliation; talion; revenge
という訳でえいたその命に従って「報復」ソングを検索したが意外に見つからない。政治的意味合いで使われることの多い「報復/retaliation」よりも「復讐/revenge」の方が音楽界では多用される。だから報復よりも復讐ソング中心になるが、瑛美さんも今回ばかりは許してくれるだろう。
●コープス Korpse『Retaliation(報復)』
オランダのslamming brutal death metal(残忍に叩き付ける死金属)バンド、Korpse(死体)の2ndアルバム『Unethical(非倫理的)』に収録。2016年3月リリース。
報復や復讐を歌うのは気の荒いメタラーやパンクスやラッパーが圧倒的に多い。それを象徴するのがこの動画。全員ヘドバンの堂々としたパフォーマンスは凄いが、デスヴォイス過ぎて歌詞がないので誰に何を報復したいのかさっぱり分からない無駄なメッセージソングになってしまった。しかし何故だかカッコいい。
Korpse - Retaliation
●マキシマム ザ ホルモン『予襲復讐』
4人組ロック・バンド、マキシマム ザ ホルモンの約6年ぶり(2013年時)通算5枚目となるフル・アルバム。「予襲復讐」に始まり、「恋のスペルマ」で締める、学校では教えてくれない内容の一枚。2013年7月リリース。
日本代表は「脳内分泌物(ホルモン)が最大級(マキシマム)に分泌されるくらいの血沸き肉踊るような音楽をぶちかます!!!」このバンド。全員ヘドバンがオランダのコープスに酷似しているのが面白い。一応歌詞は聴き取れるので、日常に対して不満を持っていることは理解できる。
予襲復讐 - マキシマム ザ ホルモン
●WANIMA『リベンジ』
ライヴ動員、CDセールス共に破竹の勢いで前進する熊本出身の日本語ロックバンド、WANIMAのファースト・フル・アルバム『Are You Coming?』に収録。2015年9月リリース。
青春パンクにのせた復讐ソングは10代の鬱憤のはけ口には丁度いい。明日こそ頑張れと応援する姿勢はパンクというより熱血教師のノリ。金八先生とメロコアの親近性を研究したい。
WANIMA-リベンジ(OFFICIAL VIDEO)
●My Hair is Bad『復讐』
My Hair is Badが3rdフルアルバム『mother』をリリース!怒涛のライブスケジュールを縫い、熱狂と喧騒の日々に高いテンションで作り上げた大傑作。「運命」「幻」他を収録。2017年11月リリース。
最近のバンドの中ではストレートなロック魂を感じるマイヘアの復讐ソングは失恋へのリベンジ。10代のフラストレーションの源は満たされぬ性への欲求であり、それをロケンローで発散することは、精神物理学にも正しい行為である。
My Hair is Bad – 復讐
●9mm Parabellum Bullet『The Revenge of Surf Queen』
9mm Parabellum Bulletの2枚目のオリジナルアルバム『VAMPIRE』に収録。2008年10月15日発売。アルバム名はベースの中村が提案したもので、「1stアルバムの要素を踏まえつつ、新たな要素を入れた。それが、人間から吸血鬼に変わったのと似ている点があり、9mmに合っている」という意味で決めた。
オルタナ男子のテケテケのないヴェンチャーズ風ギターインストでサーフィン女王の物語。外から目線で描かれるリベンジは復讐というより逆襲ニュアンス。どうもサーフィン好きには見えないが、アストロノウツやビーチ・ボーイズは好きなのかもしれない。
9mm Parabellum Bullet - The Revenge of Surf Queen
●LiPS『復讐少女2』
歌を伝えるバンドLiPSが贈るサードシングル『Squall』のカップリング曲。2015年11月リリース。今までのLiPSとは違う大人っぽい壮大なバラードに仕上がっているが、本人曰く、こういう曲こそがLiPSの本質とのことだ。
V系復讐ソング。同名バンドが多くてこのLiPSが現在活動しているかどうかは不明だが、アニソン風のギラメタス感は瑛美も好きに違いない。
LiPS『復讐少女2』
●松任谷由実『幸せはあなたへの復讐』
"純愛"ブームの火付け役となったユーミンのアルバム『Delight Slight Light KISS』。冒頭から胸をえぐる歌詞が印象的な「リフレインが叫んでる」で、聴くものをアルバムの世界に引きずり込む。オリジナル発売日:1988年11月26日
打って変わって昭和末期の復讐ソングは性愛的なリベンジながら対象が世界でも相手でもなく自分の心の中に向けられていることに注目したい。高度成長時代が終わり自己中心主義が芽生えたことを象徴する歌。
幸せはあなたへの復讐 松任谷由実
●土取利行『復讐の歌・亀戸の森夜は更けて』
大正12年、関東大震災の混乱に乗じて天皇制警察国家権力は特高警察の手により被害者救済に献身していた南葛飾の革命的労働者九名を逮捕。亀戸警察所に監禁し、戒厳令司令官軍隊に命じ虐殺。大杉栄、伊藤野枝、橘宗一郎少年の虐殺と重なる残虐きわまりない国家の非道である。歌は赤旗の歌の節を用い、詞を秋田雨雀が書いたとされている。民俗音楽にも精通するジャズ・パーカッショニスト土取利行が歌唱および演奏。使用楽器は三味線、ダマル、鐘、エスラジ。
一気に時代は遡り、大正時代の復讐ソングは極悪非道な国家に反抗する革命歌として断罪された。フリージャズドラマーとして70年後半に世界に名を馳せた土取利行が歌う復讐歌は朴訥とした民衆の声。
復讐の歌・亀戸の森夜は更けて:秋田雨雀(詞)/土取利行(唄・演奏)
●フランク・ザッパ『チャンガの復讐』
チャンガの復讐 (Chunga's Revenge) は、1970年10月23日にリリースされたフランク・ザッパのアルバムである。ザッパによる1970年代最初のアルバムである。元タートルズのメンバーであるヴォーカリストのフロ&エディー(Phlorescent Leech & Eddie)がザッパ作品に初めて登場した。
西洋に目を移すとリベンジとは音の歴史に刻まれた記憶への挑戦に他ならない。雄叫びを上げるザッパの復讐は複雑怪奇な音楽要素のミクスチャーとなって20世紀の音楽シーンを攪乱した。93年に52歳で早世するまで反逆心を保ち続けた希有な芸術家のモチベーションは存在への復讐だったのだろうか。
FRANK ZAPPA CHUNGA'S REVENGE LIVE
●タイラ『悪魔の報復/Devils Revenge』
イギリスのロックンロールバンド、ドッグス・ダムールのヴォーカリスト、TYLAの17thソロ・アルバム『QUINQUAGINTA』に収録。 TYLA J. PALLAS名義では初作品。 Mark Stanway (Magnum)が参加。2011年10月リリース。
古今東西を問わずロケンローラーの心の中には反逆心がある。酔どれロッカー、タイラ・J・パラスのワイルドなサウンドと哀愁を帯びた歌には何かへに報復しようと人生を生き抜く負け犬たちが登場する。アルバムの終盤を飾るこのインストナンバーがリベンジの証である。
Devils Revenge Tyla J. Pallas
●溺愛『甘い肉』
ファースト・アルバム『哀欲』の発売から2年を経て、“重苦しさ”“悲痛さ”を更に増した溺愛のセカンド・フル・アルバム『憎欲』。歌とピアノというシンプルな構成ながらも激情的でギリギリの限界に迫る痛切さと痛みを、ひたすら聞き手に叩きつける。2015年11月リリース。
性愛の奥の奥にある怨念を暴き出す二人組・溺愛のレーベル名は「報復舎」。NECRONOMIDOL(ネクロ魔)の瑳里のお気に入りでもある。電波系=えいたそ・暗黒系=瑳里どちらのアイドルも本当に求める「報復」とはこの恐ろしくも甘美な世界なのだろう。
甘い肉 / 溺愛 -rotting love / dekiai- [FULL MUSIC VIDEO]
ギラメタス
リベンジ溺愛
えいその轍