NINE SPICES presents 「TRRMA’ JAPAN TOUR 2019」
2019.02.02 (Sat)
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV ¥2,500 / DOOR ¥3,000(+1drink)
ACT
TRRMA' (from Italy)
RUINS (吉田達也+増田隆一)
ELEPHANT NOIZ KASHIMASHI
左右
5kai
ジャンプス
イタリアのドラム×エレクトロデュオ「TRRMA'」が遂に日本初上陸。新宿NINE SPICESを皮切りに日本ツアーをスタートした。彼らのことを知ったのは昨年9月、メンバーからFACEBOOKでメッセージが届いた。筆者のブログを見て興味を持ち「来年2月に日本ツアーをするのだが、音を聴いて気に入ったらレビューを書いてくれないか」とのこと。さっそくBandcampの音源を聴いてみたところ、強迫的なドラムと狂気じみたエレクトロニクスが絡み合う肉感的なコンクレートノイズ。歴史的建造物や名勝を訪れて演奏しフィルミングする「ミッション」と呼ぶ試みも面白い。
⇒イタリア産、大地と交信するドラム&エレクトロ・デュオ『TRRMA'』2019年2月来日ツアー
とは言うもののまだ日本では無名のユニットが全国ツアーをブッキングできるのだろうか。そんな不安をよそに、2月2日〜27日の26日間25公演という超過密スケジュールが確定した。各地のライヴハウスや地元ミュージシャンのTLにはこのイタリアからの訪問者への歓迎ムードが溢れている。国境を越えた地下音楽の友愛と絆の証明である。
ラインナップ的にも素晴らしい初日の新宿NINE SPICES公演は、JazzTokyo入稿締切のバタバタで家を出るのが遅くなり、会場に到着したのはRUINSがちょうど終わるところだった。アコギとヴィオラの男性デュオJUMPSの軽妙な大道芸フォーク演奏に続いてトリのTRMMA'が登場。ふたりのメンバー、ジュゼッペ・カンディアーノ Giuseppe Candiano(synth)とジョヴァンニ・トディスコ Giovanni Todisco (perc)は190cm近い大男。ラテン系の精悍な顔つきはイタリア映画の俳優のようなイメージ。バスドラが大太鼓のように斜めにセットされているのが印象的。ジュゼッペの機材はハンドメイドのモジュラーシンセ。想像していたよりシンプルなセッティングである。
バスドラの連打に電子音が絡むトライバルビートが一転して静まって緊張感のある弱音演奏に変わる。クラブよりの人力テクノではなく、エクスペリメンタルな音響ユニットであることが明らかになる。それがより強調されたのが「数学的計算に基づいて作曲した」というナンバー。スコアを見ながら、緻密な機材操作で電子音とパーカッションが交差する。ジョヴァンニの打楽器プレイは、6〜70年代ヨーロッパ現代音楽界で著名なグループ、ストラスブール打楽器合奏団(Les Percussion de Strasbourg)を彷彿させる。作曲法はクセナキスの確立音楽を応用したものだと言う。ふたりともかなり専門的な音楽教育を受けているに違いない。
大地と交信するふたりのユニークなサウンドは、これから先日本各地のミュージシャンと交感して、日本の地下音楽シーンに種を撒くに違いない。そこから生まれる新たな創造性の発芽が楽しみだ。
▼左は限定日本ツアーCDR
イタリアの
禁欲主義者の
地下音楽
TRRMA' - JAPAN TOUR - February 2019
2/03 青森@サブライム
2/04 札幌@サウンドクルー
2/05 盛岡@マザーモリオカ
2/06 仙台@バードランド
2/07 郡山@ピークアクション
2/08 東京大久保@ひかりのうま
2/09 磐田@FMステージ
2/10 名古屋@なんや
2/11 岐阜@キングビスケット
2/12 大阪@ベアーズ
2/13 神戸@ルイルイ
2/14 大分@ATホール
2/15 大牟田@ふじ
2/16 福岡@カフェ・ジジ
2/17 萩@新玉ねぎ畑
2/18 防府@印度洋
2/19 広島@オーティス
2/20 岡山@クレイジーママスタジオ
2/21 大阪@火影
2/22 奈良@ネバーランド
2/23 京都@ソクラテス
2/24 小田原@ももすけ
2/26 東京神宮前@ボノボ
2/27 東京秋葉原@グッドマン