先日ニューヨーク・トリオ結成20周年記念アルバム「トリプル・キャッツ」をリリースしたばかりの山下洋輔さんの毎年恒例の春のソロピアノ・コンサート。もう13年続いていてここ6年は勝どきトリトンスクエアにある第一生命ホールで開催されている。このホールはピアノの音の良いホールとして有名だ。花見をしてもんじゃを食べてライヴも観られるというお得版。
会場は年配の客中心に770席がほぼ満員。皆激動の60~70年代を過ごしてきた人達かと思うと感慨深い。
コンサートはニュー・アルバムの曲を中心に2部構成、アンコールも含め11曲で2時間。
いつもの白いシャツ、スラックスに黒のベスト姿でスタスタとステージに登場。セロニアス・モンクの「ラウンド・ミッドナイト」でスタート。"今日は新作の宣伝販促活動に励もうと思います"と客席を笑わせておいて「トリプル・キャッツ」の収録曲の演奏へ。猫好きな洋輔さんの趣向と"キャッツ"がジャズメンを意味するスラングだということから名付けられたとのことだが、以前も書いたように私は洋輔さんのプレイが猫が鍵盤の上でじゃれているように聴こえるのでピッタリのタイトルだ。
勿論アルバムを聴いていたがソロになるとかなり雰囲気が違う。自由度が高く曲の神髄がヒシと感じられる。洋輔さんのピアノが面白いのは例えば美しいバラードを演奏していても時々逸脱しフリーなフレーズが出てくるということ。それは後半に演奏したバッハやガーシウィン、ラヴェルの曲でも同じだ。逸脱するけど破綻しない、そのギリギリのバランスが実にスリリングなのだ。特に元からフリーに書かれた曲「ダイヴァース・コスモス」等での暴れぶりは灰野さんのギターが爆発するときと同じような快感を与えてくれる。
先日35年ぶりに燃えるピアノの演奏に挑戦した洋輔さん(映像参照)、60代半ばを過ぎてもあくなき挑戦は続く。
山下洋輔 HP
鍵盤の
上駆け巡る
猫じゃらし
今月後半には現代作曲家、一柳慧さんの勧めでガーシュウィンの「コンチェルト・イン・F」を初演するとのことで気合いが入っていた。
会場は年配の客中心に770席がほぼ満員。皆激動の60~70年代を過ごしてきた人達かと思うと感慨深い。
コンサートはニュー・アルバムの曲を中心に2部構成、アンコールも含め11曲で2時間。
いつもの白いシャツ、スラックスに黒のベスト姿でスタスタとステージに登場。セロニアス・モンクの「ラウンド・ミッドナイト」でスタート。"今日は新作の宣伝販促活動に励もうと思います"と客席を笑わせておいて「トリプル・キャッツ」の収録曲の演奏へ。猫好きな洋輔さんの趣向と"キャッツ"がジャズメンを意味するスラングだということから名付けられたとのことだが、以前も書いたように私は洋輔さんのプレイが猫が鍵盤の上でじゃれているように聴こえるのでピッタリのタイトルだ。
勿論アルバムを聴いていたがソロになるとかなり雰囲気が違う。自由度が高く曲の神髄がヒシと感じられる。洋輔さんのピアノが面白いのは例えば美しいバラードを演奏していても時々逸脱しフリーなフレーズが出てくるということ。それは後半に演奏したバッハやガーシウィン、ラヴェルの曲でも同じだ。逸脱するけど破綻しない、そのギリギリのバランスが実にスリリングなのだ。特に元からフリーに書かれた曲「ダイヴァース・コスモス」等での暴れぶりは灰野さんのギターが爆発するときと同じような快感を与えてくれる。
先日35年ぶりに燃えるピアノの演奏に挑戦した洋輔さん(映像参照)、60代半ばを過ぎてもあくなき挑戦は続く。
山下洋輔 HP
鍵盤の
上駆け巡る
猫じゃらし
今月後半には現代作曲家、一柳慧さんの勧めでガーシュウィンの「コンチェルト・イン・F」を初演するとのことで気合いが入っていた。