高埜さんの本は、安心して読むことが出来る。また文体もオーソドックスなもので、近年の学者のように冗長なことがないので、理解しながらすらすらと読むことができる。それに高埜さん70代ではあるが、近世史に関する新たな研究をしっかりと吸収して書いているので、高埜さんの本を読めば研究の最前線のものも知ることができる。
私は近世史は門外漢であるが、しかし近代につながる近世天皇制、神社などの宗教統制には関心があり、その点で高埜さんはその方向にも造詣が深いので助かる。
先にちくま新書の『近世史講義』を紹介したが、同書は、高埜さん編のものなので、高埜さん自身は一部を書いているだけである。
本書は、家綱から家治までの約100年、近世社会のかたちが整い、そろそろそのかたちが崩れる片鱗がでてくる時代までを扱ったものだ。朝廷・公家、神社、差別、アイヌなどについて、その動向が過不足なく記されている。
近世史を学ぶためには、とてもよい本である。『近世史講義』が女性に焦点を絞った新しい近世史とするなら、これはオーソドックスでありながら、新たな研究成果を知ることができる手頃な本であるといえるだろう。
私は近世史は門外漢であるが、しかし近代につながる近世天皇制、神社などの宗教統制には関心があり、その点で高埜さんはその方向にも造詣が深いので助かる。
先にちくま新書の『近世史講義』を紹介したが、同書は、高埜さん編のものなので、高埜さん自身は一部を書いているだけである。
本書は、家綱から家治までの約100年、近世社会のかたちが整い、そろそろそのかたちが崩れる片鱗がでてくる時代までを扱ったものだ。朝廷・公家、神社、差別、アイヌなどについて、その動向が過不足なく記されている。
近世史を学ぶためには、とてもよい本である。『近世史講義』が女性に焦点を絞った新しい近世史とするなら、これはオーソドックスでありながら、新たな研究成果を知ることができる手頃な本であるといえるだろう。