都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「紙片の宇宙」(前編・美術館について) ポーラ美術館
ポーラ美術館
「紙片の宇宙 めくりめく、絵画と書物の出会い シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」
2014/9/21-2015/3/29
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ポーラ美術館で開催中の「紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」を見て来ました。
箱根は仙石原に位置し、とりわけ西洋絵画コレクションで定評のあるポーラ美術館。これまでに見た西洋絵画展の中でも出展作にポーラの名を見ないことは少なくありません。いつか現地でまとめて楽しめる機会があればと思っていました。
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美術館外観
実はポーラ美術館へ行ったのは今回が初めてです。まずは美術館についてご紹介しましょう。
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美術館入口
箱根湯本駅から車で仙石原へ向かうこと30分弱。あたりは富士箱根伊豆国立公園の深い森です。すると緑の中に沈み込むように配置された建物が見えてきます。ポーラ美術館へ到着しました。
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美術館入口よりエントランスへ降りる
エントランスはご覧の通り。ともかく目を引くのがガラスを多く用いていることです。エントランスはおろか、展示室を除く館内の至る所にガラスや窓がある。そこから外の景色がよく見えます。
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ポーラ美術館館内
よって館内は実に開放的でした。また天井部分にもガラスがあるからか、不思議と視線は上へ向きます。ちょうど底抜けの晴天だったおかげで森の緑もより美しく見えました。
エントランスは建物の2階部分です。そこからエスカレーターで降りた1階がチケットカウンター、そしてレストランとカフェ。展示室はさらに下の地下1階、及び地下2階にあります。全部で4つのフロアに分かれていました。
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カフェ「チューン」から屋外方向を望む
ようは下へ下へと降りていく仕掛けです。ともすると潜り込んでいくような感覚と言えるかもしれません。しかしながら吹き抜け、そして先にも触れたガラスを用いているせいか、全く圧迫感がありません。ずばり居心地が良い。美術館の中で光に囲まれることがどこか新鮮ですらありました。
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レストラン「アレイ」
カフェ、レストランとも箱根の森がパノラマで楽しめます。ちょうどお昼の時間ということもあり、レストランは大勢の人で賑わっていました。
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「アレイ」テラス席
レストランにはテラス席もあります。それにしてもこのロケーションです。思わず深呼吸してしまいました。
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「アレイ」にてオリジナルシーフードカレー
なおランチは手軽にカレーをいただきました。辛口ながら魚介の旨味が出ていてすこぶる美味しい。なおセットメニューも人気があるようです。また企画展にあわせてのコースもありました。リピーターが多いというのにも納得します。
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ポーラ美術館館内より天井方向
さて館内、展示内容以外で一つ興味を引いたのが、デジタルの情報端末をうまく用いているということです。
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「マティスとJAZZセクション」
例えばこちらの「マティスとJAZZセクション」、かの名作である挿絵本の「JAZZ」の図版の制作プロセスを動画で見ることが出来る。マティスは本作において切り紙を用いましたが、どのように形を切っては繋いでいったかがよく分かるように工夫されているわけです。
さらにもう一つのタッチパネルでは自由に色を選んで「JAZZ」を彩ることが出来ました。オリジナルです。
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デジタルブック
また展示室内ではデジタルブックなる端末もある。こちらもマティスです。「アンティル諸島の詩」などをタブレット端末で閲覧出来ます。装丁本や挿絵本は物理的に全ての面を見るのは叶いません。そこを端末で視覚的に補えます。しかもさも紙のページをめくるような直感的な操作で楽しめるのです。*展示室内の撮影は許可をいただいています。
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情報コーナー
さらに所蔵作品の画像、解説をクリック一つで検索出来る情報コーナーもあります。ここまで充実したデジタル端末のある私立美術館は意外と少ないのではないでしょうか。
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遊歩道方向から美術館の建物を見る
美術館の外へ出てみました。2013年7月にオープンした「森の遊歩道」です。全長は670m。いくつかのルートがあり、一番奥へ廻る行程を進むと30分ほどはかかります。
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ポーラ美術館「森の散歩道」
また屋外にはいくつか彫刻作品もあります。目立つのはブナの木です。遊歩道はかなり高低差があり、ちょっとしたハイキング気分を味わえました。
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建物の上に見えるのが青木野枝さんの彫刻作品です
ぐるっと一周しながら森林浴を楽しみました。
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ポーラ美術館入口
後編(展示について)へ続きます。
「紙片の宇宙」(後編・展示について) ポーラ美術館(はろるど)
「紙片の宇宙 めくりめく、絵画と書物の出会い シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」 ポーラ美術館(@polamuseumofart)
会期:2014年9月21日(日)~2015年3月29日(日)
休館:会期中無休。ただし2015年1月21日(水)は展示替えのため企画展示室は休室。
時間:9:00~17:00 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800(1500)円、65歳以上1600(1500)円、大学・高校生1300(1100)円、中学・小学生700(500)円。
*( )内は15名以上の団体料金。
*小学・中学生は土曜日無料。
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
交通:箱根登山鉄道強羅駅より観光施設めぐりバス「湿生花園」行きに乗車、「ポーラ美術館」下車すぐ。有料駐車場(1日500円)あり。
注)館内の撮影は美術館の特別な許可を得ています。
「紙片の宇宙 めくりめく、絵画と書物の出会い シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」
2014/9/21-2015/3/29
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ポーラ美術館で開催中の「紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」を見て来ました。
箱根は仙石原に位置し、とりわけ西洋絵画コレクションで定評のあるポーラ美術館。これまでに見た西洋絵画展の中でも出展作にポーラの名を見ないことは少なくありません。いつか現地でまとめて楽しめる機会があればと思っていました。
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美術館外観
実はポーラ美術館へ行ったのは今回が初めてです。まずは美術館についてご紹介しましょう。
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美術館入口
箱根湯本駅から車で仙石原へ向かうこと30分弱。あたりは富士箱根伊豆国立公園の深い森です。すると緑の中に沈み込むように配置された建物が見えてきます。ポーラ美術館へ到着しました。
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美術館入口よりエントランスへ降りる
エントランスはご覧の通り。ともかく目を引くのがガラスを多く用いていることです。エントランスはおろか、展示室を除く館内の至る所にガラスや窓がある。そこから外の景色がよく見えます。
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ポーラ美術館館内
よって館内は実に開放的でした。また天井部分にもガラスがあるからか、不思議と視線は上へ向きます。ちょうど底抜けの晴天だったおかげで森の緑もより美しく見えました。
エントランスは建物の2階部分です。そこからエスカレーターで降りた1階がチケットカウンター、そしてレストランとカフェ。展示室はさらに下の地下1階、及び地下2階にあります。全部で4つのフロアに分かれていました。
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カフェ「チューン」から屋外方向を望む
ようは下へ下へと降りていく仕掛けです。ともすると潜り込んでいくような感覚と言えるかもしれません。しかしながら吹き抜け、そして先にも触れたガラスを用いているせいか、全く圧迫感がありません。ずばり居心地が良い。美術館の中で光に囲まれることがどこか新鮮ですらありました。
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レストラン「アレイ」
カフェ、レストランとも箱根の森がパノラマで楽しめます。ちょうどお昼の時間ということもあり、レストランは大勢の人で賑わっていました。
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「アレイ」テラス席
レストランにはテラス席もあります。それにしてもこのロケーションです。思わず深呼吸してしまいました。
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「アレイ」にてオリジナルシーフードカレー
なおランチは手軽にカレーをいただきました。辛口ながら魚介の旨味が出ていてすこぶる美味しい。なおセットメニューも人気があるようです。また企画展にあわせてのコースもありました。リピーターが多いというのにも納得します。
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ポーラ美術館館内より天井方向
さて館内、展示内容以外で一つ興味を引いたのが、デジタルの情報端末をうまく用いているということです。
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「マティスとJAZZセクション」
例えばこちらの「マティスとJAZZセクション」、かの名作である挿絵本の「JAZZ」の図版の制作プロセスを動画で見ることが出来る。マティスは本作において切り紙を用いましたが、どのように形を切っては繋いでいったかがよく分かるように工夫されているわけです。
さらにもう一つのタッチパネルでは自由に色を選んで「JAZZ」を彩ることが出来ました。オリジナルです。
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デジタルブック
また展示室内ではデジタルブックなる端末もある。こちらもマティスです。「アンティル諸島の詩」などをタブレット端末で閲覧出来ます。装丁本や挿絵本は物理的に全ての面を見るのは叶いません。そこを端末で視覚的に補えます。しかもさも紙のページをめくるような直感的な操作で楽しめるのです。*展示室内の撮影は許可をいただいています。
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情報コーナー
さらに所蔵作品の画像、解説をクリック一つで検索出来る情報コーナーもあります。ここまで充実したデジタル端末のある私立美術館は意外と少ないのではないでしょうか。
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遊歩道方向から美術館の建物を見る
美術館の外へ出てみました。2013年7月にオープンした「森の遊歩道」です。全長は670m。いくつかのルートがあり、一番奥へ廻る行程を進むと30分ほどはかかります。
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ポーラ美術館「森の散歩道」
また屋外にはいくつか彫刻作品もあります。目立つのはブナの木です。遊歩道はかなり高低差があり、ちょっとしたハイキング気分を味わえました。
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建物の上に見えるのが青木野枝さんの彫刻作品です
ぐるっと一周しながら森林浴を楽しみました。
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ポーラ美術館入口
後編(展示について)へ続きます。
「紙片の宇宙」(後編・展示について) ポーラ美術館(はろるど)
「紙片の宇宙 めくりめく、絵画と書物の出会い シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」 ポーラ美術館(@polamuseumofart)
会期:2014年9月21日(日)~2015年3月29日(日)
休館:会期中無休。ただし2015年1月21日(水)は展示替えのため企画展示室は休室。
時間:9:00~17:00 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800(1500)円、65歳以上1600(1500)円、大学・高校生1300(1100)円、中学・小学生700(500)円。
*( )内は15名以上の団体料金。
*小学・中学生は土曜日無料。
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
交通:箱根登山鉄道強羅駅より観光施設めぐりバス「湿生花園」行きに乗車、「ポーラ美術館」下車すぐ。有料駐車場(1日500円)あり。
注)館内の撮影は美術館の特別な許可を得ています。
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