『スイス プチ・パレ美術館展』がSOMPO美術館にて開かれています

スイス・ジュネーブの旧市街に位置し、フランス近代絵画を中心としたコレクションで知られるプチ・パレ美術館のコレクション展が、東京・西新宿のSOMPO美術館にて開催中です。


『スイス プチ・パレ美術館展』バナー(*)

その『スイス プチ・パレ美術館展』の見どころについて、WEBメディアのイロハニアートへ寄稿しました。

プチ・パレ美術館展の見どころとは?スイスから知られざる画家の名品が東京へ! | イロハニアート

まず展覧会では、印象派、新印象派、ナビ派、フォーヴィスム、キュビスム、エコール・ド・パリといった絵画の動向を時代別にたどっていて、38名の画家による65点の作品を全6章立てにて紹介していました。


スイス プチ・パレ美術館 写真(*)

またルノワールやドニ、ユトリロ、キスリングといったよく知られた画家だけでなく、カモワン、ブランシャール、メッツアンジェなど国内ではマイナーな画家の作品が充実しているのも特徴でした。どちらかと言えば、知られざる画家の作品に見るべき点の多い内容かもしれません。



一連の作品の中で印象に深いのは、ともに新印象派の画家であるアンリ=エドモン・クロスとマクシミリアン・リュス、またフォーヴィスムのアンリ・マンギャン、それにナビ派に属しながら古典主義へと立ち返ったフェリックス・ヴァロットンなどでした。

このうちヴァロットンの『身繕い』は、白いシュミーズを着た女性が手鏡をのぞき込むすがたを描いていて、あたかもプライベートの室内空間へと入り込んだような趣きが感じられました。また黄色いバラの花束と白いシュミーズ、それに濃い緑色のテーブルクロスの色のコントラストも鮮やかではないでしょうか。


ルノワール『帽子の娘』(1910年)、『浴女』(1892〜93年頃) *ともにSOMPO美術館の収蔵作品。会期中も写真撮影が可能です。

全65点の絵画のほかには、SOMPO美術館の収蔵作品も10数点ほど展示されていて、藤田やドニなどの作品を鑑賞することができました。


プチ・パレ美術館は、創設者であるオスカー・ゲーズが没した1998年以降、現在に至るまで休館していて、同国内外の美術展にて作品を出展するかたちにて活動を続けてきました。よってスイスへ行っても美術館にて見ることは叶いません。

なお同展は昨年秋の佐川美術館を皮切りに、静岡市美術館にて開かれてきた巡回展で、ここSOMPO美術館が最後の開催地となります。


SOMPO美術館全景

10月10日まで開催されています。*の写真は内覧会にて許可を得て撮影しました。

『印象派からエコール・ド・パリへ スイス プチ・パレ美術館展』 SOMPO美術館@sompomuseum
会期:2022年7月13日(水)~10月10日(月)
休館:月曜日。但し7月18日、9月19日、10月10日は開館。
時間:10:00~18:00
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1600(1500)円、大学生1100(1000)円、高校生以下無料。
 ※( )内は電子チケット「アソビュー!」での事前購入券料金。
住所:新宿区西新宿1-26-1
交通:JR線新宿駅西口、東京メトロ丸ノ内線新宿駅・西新宿駅、都営大江戸線新宿西口駅より徒歩5分。
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