2022年4月に見たい展覧会【SHIBUYAで仏教美術/清水九兵衞・六兵衞/ボテロ】

東京や大阪では桜の満開を迎えましたが、全国的な桜前線は北上を続け、北陸や東北でも桜の開花のたよりが伝えられようとしています。私は今年も近場で花見を楽しみましたが、遠方へのお出かけも予定している方も多いかもしれません。



4月に見ておきたい展覧会をリストアップしてみました。

展覧会

・『21_21 DESIGN Future SIGHT』 21_21 DESIGN SIGHT(2021/12/21~2022/5/8)
・『浅田政志展』 水戸芸術館(2/19~5/8)
・『藝大コレクション展 2022 春の名品探訪 天平の誘惑』 東京藝術大学大学美術館(4/2~5/8)
・『日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京』 泉屋博古館東京(3/19~5/8)
・『アイラブアート16 視覚トリップ展  ~ウォーホル、パイク、ボイス 15人のドローイングを中心に~』 ワタリウム美術館(1/22~5/15)
・『開館40周年記念展 扉は開いているか ―美術館とコレクション1982-2022』 埼玉県立近代美術館(2/5~5/15)
・『上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』 三菱一号館美術館(2/18~5/15)
・『丸山コレクション 西アジア遊牧民の染織 塩袋と伝統のギャッベ展』 たばこと塩の博物館(2/26~5/15)
・『本城直季 (un)real utopia』 東京都写真美術館(3/19~5/15)
・『燕子花図屏風の茶会 昭和12年5月の取り合わせ』 根津美術館(4/16~5/15)
・『北斎花らんまん』 すみだ北斎美術館(3/15~5/22)
・『Chim↑Pom展:ハッピースプリング』 森美術館(2/18~5/29)
・『人のすがた、人の思い―収蔵品にみる人々の物語』 大倉集古館(4/5~5/29)
・『SHIBUYAで仏教美術―奈良国立博物館コレクションより』 渋谷区立松濤美術館(4/9~5/29)
・『大英博物館 北斎 ―国内の肉筆画の名品とともに―』 サントリー美術館(4/16~6/12)
・『大正ロマン×百段階段』 ホテル雅叙園東京百段階段(4/16~6/12)
・『建物公開2022 アール・デコの貴重書』 東京都庭園美術館(4/23~6/12)
・『出版120周年 ピーターラビット展』 世田谷美術館(3/26~6/19)
・『イスラエル博物館所蔵ピカソ ― ひらめきの原点 ―』 パナソニック汐留美術館(4/9~6/19)
・『篠田桃紅展』 東京オペラシティ アートギャラリー(4/16~6/22)
・『シダネルとマルタン展』 SOMPO美術館(3/26~6/26)
・『ヨシタケシンスケ展かもしれない』 世田谷文学館(4/9~7/3)
・『生誕100年 清水九兵衞/六兵衞』 千葉市美術館(4/13~7/3)
・『スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち』 東京都美術館(4/22~7/3)
・『生誕110周年 奥田元宋と日展の巨匠―福田平八郎から東山魁夷へ』 山種美術館(4/23~7/3)
・『ボテロ展 ふくよかな魔法』  Bunkamura ザ・ミュージアム(4/29~7/3)
・『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』 東京ステーションギャラリー(4/16~7/10)
・『コジコジ万博』 PLAY! MUSEUM (4/23~7/10)
・『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策』 アーティゾン美術館(4/29~7/10)
・『カラーフィールド 色の海を泳ぐ』 DIC川村記念美術館(3/19~9/4)
・『開館20周年記念展 モネからリヒターへ ―新収蔵作品を中心に』 ポーラ美術館(4/9~9/6)

ギャラリー

・『TDC 2022』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(4/1~4/30)
・『佐藤翠 Floating Drapery – 浮遊するドレーパリー』 小山登美夫ギャラリー(4/2~4/30)
・『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』 シャネル・ネクサス・ホール(3/30~5/8)
・『ミロコマチコ展 うみまとう』 クリエイションギャラリーG8(4/5~5/23)
・『流麻二果 その光に色を見る Spectrum of Vivid Moments』 ポーラ ミュージアム アネックス(4/22~5/29)
・『熊谷亜莉沙|私はお前に生まれたかった』 ギャラリー小柳(4/16~6/22)

まずは仏教美術です。渋谷区立松濤美術館にて『SHIBUYAで仏教美術―奈良国立博物館コレクションより』が開かれます。



『SHIBUYAで仏教美術―奈良国立博物館コレクションより』@渋谷区立松濤美術館(4/9~5/29)


これは奈良国立博物館の仏教美術を初めてまとめて東京で公開するもので、国宝『牛皮華鬘』や重要文化財『如意輪観音菩薩坐像』をはじめとする美術工芸品、全83件が展示されます。奈良博といえば、主になら仏像館に収蔵された仏教美術で知られるだけに、同博物館の貴重なコレクションを見る良い機会となりそうです。

陶芸、彫刻ファンにとっては待ちに待った展覧会となるかもしれません。千葉市美術館にて『生誕100年 清水九兵衞/六兵衞』が行われます。



『生誕100年 清水九兵衞/六兵衞』@千葉市美術館(4/13~7/3)

清水九兵衞、あるいは七代清水六兵衞(1922~2006年)は、京都を代表する京焼の名家として名を馳せると、1960年代末より彫刻制作への道に進み、金属による抽象的な作品を発表しては芸術祭などにて評価されてきました。


そうした彫刻家と陶芸家の2つの顔を持つ清水九兵衞/七代清水六兵衞の足跡を、新出の資料や代表的な作品によってたどっていくもので、意外にも初めての大規模な回顧展となります。

ラストは90歳を超えてもなお活躍する画家の回顧展です。Bunkamura ザ・ミュージアムにて『ボテロ展 ふくよかな魔法』 が開催されます。



『ボテロ展 ふくよかな魔法』 @Bunkamura ザ・ミュージアム(4/29~7/3)

1932年にコロンビアにて生まれたフェルナンド・ボテロは、人物や静物をふくよかに描く絵画で知られ、1950年代の後半より主に欧米にて評価されてきました。


そのボテロの実に26年ぶりの国内での展示が『ボテロ展 ふくよかな魔法』 で、初期から近年までの油彩、水彩、素描など約70点が展示されます。また展覧会にあわせて、ボテロの素顔と作品を迫るドキュメンタリー映画、『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』も公開されます。

チラシからしてインパクトのあるヴィジュアルだけに、映画への展開も含めて、ひょっとすると春から夏にかけてボテロ・ムーブメントが起こるかもしれません。

WEBメディア「イロハニアート」にも今月に見たいおすすめの展覧会を寄稿しました。

モディリアーニと北斎、それに「ふくらみ」のボテロまで。4月に見たいおすすめ展覧会5選 | イロハニアート

それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
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