5,6年生は2グループに別れて、冨田農場と小坂農場にショートスティ。農家の一日までは体験できませんが、農家の生活の一端を感じることはできたかな。
イモの収穫機に体験乗車はできなかったのは、今朝のスコールのような雨のせい。畑が緩んでしまって、機械を動かすことができません。イモも泥だらけになってしまいます。
「自然相手の仕事だから、人間ではどうにもならないことがある」と冨田さん。
暗くなってもトラクターを操る小坂さん。仕事が終わった後に子ども達を相手するのも大変なのです。農家の仕事の多さ、それでも訪ねてくる人も多く、仕事と生活が重なり合ったような暮らし方、「楽しいよ」という言葉。
子ども達は、私達を含めて「いつもと違う多くの人たちと出会いました」
安心できる領域を越えて、海では堰堤から飛び込みもしました。
子ども達の心が「土壌」なら、土壌を豊かにする機会だったと思います。そして、農家の言葉ひとつひとつ、見たこと、触れたこと、聞いたこと、味わったことが、その心の土の中に「種」のように植えられたのではないでしょうか。
私達にとっても、農家と親交を深めることができ、学校と地域をつなげてゆく活動や交流の手がかりをたくさん得る機会となりました。私自身の中にも、これからの「種」を植えることもできました。
お別れの会では、種に水をあげるつもりで・・・
八枚の小さな葉っぱとそれが育った大きな葉っぱの標本を見せて「大きくなるってこと」について話させてもらいました。
この小さな葉っぱは、みんな違う形をしています。大きいのもあれば、小さいのも・・とがって角のような形をいくつも持っているものもあれば、丸いものもあります・・・・。 みんな違うようだけど・・・よーく見ると線(葉脈)が同じようです。・・・そう、これは皆、同じ木の葉っぱです。それも、同じ日の同じ時間に同じ木から採った葉っぱです。
「これは君達だよ。大きい人も小さい人もいる。様子が違う人もいるよね。」
そして、「この葉っぱはどの位大きくなると思う?」と訪ねてから・・・・
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手のひらよりも大きな葉っぱの標本を見せました。 一同びっくり。
「これは大人になった葉っぱ。みんな大きくなるんだ。どうやって大きくなったと思う? 森の中で話したよね。覚えてる・・・・?」
「木はさぁ、自分で太陽の光と酸素と水を使って・・栄養を作って大きくなるんだ。 人間だっておんなじさ。自分で大きくなるんだ。」
「その栄養はさぁ、よーくいろいろ見て、よーくいろいろ聞いて、よーくいろいろと肌で感じて、牛舎がくさいなんて言わないで、なんでもよーくにおいをかいで確かめて、好き嫌いなんかしないでいろんなものを食べて味わってみることなんだ。5つの感じる力を使ってね。」
「そうすると、あっ!とひらめいて気がつくことができるようになるんだ。迷ったり、困ったりした時に、これは正しい!と自分で決めることができる直観力が身についてくるんだ」
そんな話をして・・・お別れ。 涙もある別れでした。
「大きくなって かえってくるんだよぉ~」
農山漁村交流プロジェクト・・進めてゆくために、私にとっても糧になる、素敵な4日間でした。
送り出すと・・、心地よい疲労感・・・倒れこんで・・1時間も昼寝をしてしまった。