晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

穴虫考(64) 西浜-5 5/17

2014-05-17 | 地名・山名考

2014.5.17(土)晴

 穴虫や別所、御墓など実際に行ってみたい気持ちはあったのだけど、マキノ製鉄遺跡の誘惑には勝てない。おそらく今日行かなかったら一生いけないだろう。ピックランドで西の山並みを眺めながら奥野さんを待つ。その西の山裾にもう一つ行きたかった上開田の青谷があるのだ。
 やがて軽トラで奥野さんが到着され、わたしの車はマキノ高原の入口に置き、奥野さんの軽トラに乗ってマキノスキー場の中程にある炭窯遺跡に行く。P1020941
 


マキノスキー場上部から見下ろす。じょんの先あたりにクチナシ谷が出合うう。
 現在はスキー場としては閉鎖されているので、マキノ高原と言うべきか。
 古代大型黒炭窯遺跡といわれる遺跡は、知内川支流斧研川クチナシ谷にある。斧研(よきとぎ)とはよくぞ言ったものだと思うが、牧野にヨキトギの小字があり、さらに白谷にも斧研の字名があるのは気になるところだ。
 クチナシ谷出合からすぐのところの山の斜面に炭窯は口を開けている。背をかがめて中に入ってみると、なんと花崗岩の一枚岩をくりぬいて造られている。ライトを持ってきていないので奥までは入らなかったが、9mほどあるということだ。最奥に煙抜きの煙筒が刳られているというので斜面を登ってみるが、枯れ木や落ち葉で埋まっているようで発見できなかった。後で解ったことだが、煙筒は窯の真上ではなく、右手にずれたところに設置されているそうで、先に案内看板を見ておけばよかったと悔やむ。これほどの大規模な窯が完全な形で残っているのは珍しく、内部に木炭が多量に残っており、炭窯であることがわかる。たき口付近に小さな木炭片が落ちていたので記念に拾う。千年以上前のものかも知れない。
P1020896P1020897 


たき口とその内部、一枚岩をくりぬいているのは、その鉱山技術を活かしたものだろうか。
 この上流の山で鉄鉱石を採掘し、下流の製鉄炉で製鉄されたのだろうと案内されていて、クチナシ谷の意味が解った。
 梔(クチナシ)色というのはクチナシの実からとった染料の色で黄色である。つまりクチナシ谷の上流で採掘しておれば、この谷の水は黄色に染まることだろう。つづく

【作業日誌 5/17】
ドッグランど草刈り

【今日のじょん】まだ足の炎症が治まらない。室内や芝生の上ではましなようだが、バラスの上はつらいみたい。散歩に行かないので写真無し。トホホ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする