2014.4.30(水)晴れ
「青」と「オウ(オー)」の地名学を読む⑥
沖縄や伊勢志摩の青島が大和政権による言語政策で奥武島と読みかえられたという説は俄に信じられない部分があるが、奥武島のオウ、オーという呼び方には違和感をおぼえている。過去に読んだ沖縄方言に関する本に沖縄では母音が三音であるという風に書いてあった。つまりアイウエオのエオが無くてアイウの三音で表すということである。
オキナワ(沖縄)はウチナーとなりミヤコ(宮古)はミャーク、イエジマ(伊江島)はイージマとなるがごとしということだ。
となるとオウ、オーという発音はあり得ないということになる。ただ表記上そうなっているだけで、実際にはウウ、ウーと呼ばれているのかも知れない。沖縄に滞在していたときにはそこまで考えていなかったので確かめていなかったのだが、現地の方の奥武の発音を生で聞いてみたかった。
「島々清しゃ」に紹介されている島々は、一般的なよみと方言名が書かれている。この中で一般よみがエ、オ母音を含むものを紹介してみよう。
伊平屋島(いへやじま) イヒャ
伊平屋島と野甫島は橋でつながっている。(2007.2.21)
野甫島(のほじま) ヌーフ
伊是名島(いぜなじま) イヂイナ
沖縄島(おきなわじま) ウチナー
伊江島(いえじま) イージマ
伊江島の軍艦のような島影は40数年前始めて沖縄を訪れた時から印象的だった。(左)瀬底島は瀬底大橋で架橋されている。(右)(2007.2)
瀬底島(せぞこじま) シークジマ
津堅島(つけんじま) チキン
奥武島(おうじま) オー
久米島(くめじま) クミジマ
南大東島(みなみだいとうじま) ミナミジマウフアガリジマ
宮古島(みやこじま)ミャーク
下地島(しもじしま) スムズジ
池間島(いけまじま) イキマ
大神島(おおがみじま) ウガン
竹富島(たけとみじま) ティードン
小浜島(こはまじま) クバマ
西表島(いりおもてじま) イリムティ
波照間島(はてるまじま) パチラージマ パティーローマジマ
一般的な島名が方言ではまるで違う意味で表現されていると思われるもの端除いたのだが、これらのひらがな部分とカタカナ部分をよく見比べていただきたい。つづく
【作業日誌 4/30】
夏野菜植え付け準備
【今日のじょん】何じゃこりゃ、恒例の中尾種苗の苗である。どこの種苗店、ホームセンターを廻ってもこれほど立派な苗はない。それだけに野菜作りに気合いが入るのよネ。
2014.4.29(火)曇り、雨
「青」と「オウ(オー)」の地名学を読む⑤
相島と同音となる「小島」「尾島」「雄島」(おしま・おじま)などについて福井県三国町の「雄島」、宮城県仙台湾の「雄島」、舞鶴沖の「冠島」「大島」について、葬地あるいは海人世界だという伊勢志摩の「相島」との共通性を説いているが、具体的な証拠が示されず、あくまで予想の域を出ない。
最後に海人系地名としての「ア」地名が大和政権の言語政策によって「オウ」に変化したとする、興味深い説が書かれている。
「ア」を接頭語に持つ荒崎、荒島、赤崎などは海人関係地名とされ、海神の上陸したところなどという説が、外間守善らによって唱えられているという。
大島半島赤礁方面を望む、右は青戸入江
小浜湾には安土、青戸、朝倉鼻、赤礁、蒼島、青井崎、阿納尻などの「ア」地名があるが、、、
沖縄に青島がなくて奥武島となり、伊勢志摩では青島がなくて相島(おしま)が存在する。
「アフ・アオ」が「オウ」に変化したとするのだが、それは自然に起こったのではなく、古代に強制か自発かは不明だが実施されたものと推察している。そしてそれが大和王権の海人系氏族へ対する言語政策の結果ではないかと推論している。
実に大胆な推論だが、青島が海人族にとって聖なる地であるとしたら、それを征服し服従させるためには、彼らが信仰する神をすげ替える、あるいは変質させるというのが最も有効と考えられるので、この説も一見なきにしもあらずという思いがする。しかし、海人族が居住したその他の重要な地域に厳然として青島が残っているのはどう説明するのだろう。また大和政権が沖縄に政策を及ぼすというようなことがありえたのだろうか。つづく
【作業日誌 4/29】
ティフトン芝植え付け(1㎡)
こんなもんが育つのかなあ?
【今日のじょん】朝から雨風が激しい、れいのおニューのレインコートで散歩に出る。ところが思わない欠陥が現れる。後ろから風に当たるとお尻の部分がめくれあがってしまうのだ。着脱はすこぶる簡単で気に入っているのだが、なにもかもいいことばかりは無いようだ。
背中隠して尻隠さず