2014.5.22(木)曇り 考察-1
西浜の穴虫を訪ねる旅は奥野さんに出会うことで意外な展開となった。西浜の穴虫、別所の他、牧野北遺跡、西遺跡、上開田まで訪れることとなった。しかも2時間あまりの時間で廻ったので、考察の出来るような状態ではない。しかしながら、今現在の考え方をまとめておかないと、次回訪問の予定も目的も定まらないし、こういった訪問を重ねる毎の考察の変化、発展こそが歴史、民俗、考古などの研究の醍醐味ではないかと思う。現場百遍で真犯人を追う小説の中の刑事のような心境で、歴史の謎、地名の謎に迫るのはすこぶる楽しいのだが、そのほとんどがお宮入りになるのは、それも愛嬌か。
穴虫はピンポイントか?
例えば穴虫の本山のような香芝市の穴虫を地図で調べると、随分広い地域となる。穴虫という小分け地名は無さそうだが、大坂山口神社の森の辺りの東に穴虫東、西に穴虫西の地名がある。(地理院地図)さすれば森の辺りが穴虫の本質と考えていいのだろう。
亀岡市千代川町の穴虫は岩城神社と薬師堂の境内という極限られた地域が穴虫で、元々ピンポイントである。
千代川町北ノ庄穴虫は神社とお寺だけの小字で解りやすい。
逆に河原林町の穴虫は広くて、小分け地名の有無は解らない。しかしどこかに穴虫があるのではないかと思っている。
高島市マキノ町西浜穴虫には、穴虫、福本、長谷の小分け地名があり、それらの位置確認が今回の目的だったのだが、果たせなかった。おそらくこの山の持ち主でないとその位置は解らないのではないか。ちなみに高島市役所には字配置図はあるが個々の字の地図、字切り図は無いようである。
わたしの提唱する穴虫パターンだと、下から穴虫ー福本ー長谷と列ぶのだが、小字穴虫の地形からするとその配地は可能性が低い。というのは小字穴虫は三つの尾根から成っていて、西から別所につづく尾根、藤波園をまたいだ真ん中の尾根、海ノ谷との境の尾根が東となる。地名が付くとしたらこの尾根毎につくのが自然である。
一番西の別所の尾根。
いずれにしても穴虫はピンポイント的に存在するようだし、これらの位置の確定はすこぶる楽しみである。
福本は製鉄に必要な自然風に由来する地名ととれるし、長谷は”はせ”と呼んだなら、泊瀬、初瀨同様葬地、墓地と考えることが出来る。つづく
【作業日誌 5/21】
イキシア植え付け
トマト芽かき、誘引
【今日のじょん】木曜の夜はドラマ「銀二貫」が楽しみ。てんちゃんといういかにもという犬が登場する。おとーとテレビの間でがーっと寝ているじょんを見ると笑ってしまう。
こんな感じ。