2014.5.14(水)曇り
マキノ町西浜に穴虫という小字が存在することがわかり、更に他の地名を調べると、すぐ隣に別所という地名が見つかった。別所地名については柴田弘武氏が産鉄と俘囚の移配地として展開されているところで、わたしも別所探訪の中で近隣の別所について自説を展開しているところである。
この他に、今津町の箱館山の麓に日置前(ひおきまえ)という地名と日置神社があり、わたしの調査中である三項目が奇しくもこの地域に存在していることに何か共通のベースがあるのではないかと感じている。
穴虫(古代葬法)、日置(古代測量)、別所(古代産鉄)を繋ぐものは何か。賢明な誰もが気付くことだと思う、それは渡来人でしかないだろう。
穴虫に関する資料は何も無いので、別所について調べてみる。柴田氏の「全国別所地名事典(上)」に近江国マキノ西浜の別所が載っている。
地名辞典の小字一覧の書き順からして別所と穴虫が隣接していることは理解できる。また別所地名事典には別所と印内の地図が書かれており、別所は藤美寮の裏山と書かれている。
市役所に行くと字配置図というマキノ町全体の地図を閲覧させてくれた。どこの自治体でもそうだが、複写は出来ないので鉛筆で写すこととなる。このときの要領は、事前に国土地理院の地図などをコピーしてその上に書いていくことだ。白紙に写しても帰ってみると一体どこなのか解らない。地形図の上に書くとほぼ正確に字の位置が解る。すぐに穴虫、別所の位置は確定できた。ちなみに別所地名事典に記されている別所の位置は間違っている。正確にはマキノ駅の西北、破線で書かれた尾根の末端部分である。藤美寮に関する記述も間違いで、藤美寮は障がい者支援施設である。
穴虫と別所の位置は確定できたが、今回の目的である穴虫、福本、長谷の小分け地名の位置は字配図では確定できない。
藤波園の南の池から穴虫を撮る、藤波園の奥まで行ったが金網があって出られない。穴虫に行くには別のルートを探さねば、、、。
こんな風に自治体を訪ねると、字配図の他に独立した小字の地図、字切り図というのがある。しかし高島市にはそのようなものは無いという返事だった。もうこれ以上市役所で得られる情報は無い、丁寧にお礼を言ってマキノの宿泊地に向かう。
ただひとつ小字穴虫の南に福本という字がある事が解った。その小分け地名が福本、穴虫、別所前なのだ。
穴虫(穴虫、福本、長谷)
福本(福本、穴虫、別所前)
別所(山崎、岩ノ下、柳谷、別所、御墓)
岩ノ下(笠取、岩ノ下、山崎、夫婦岩)
この地名の配地は一体何だ、小分け地名の重複をどのように理解すればいいのだろう。とにかく現地を見て、地元の人に聞いてみようと、ピックランドでレンタサイクルを借り、現地に急ぐ、時間は2時間しか無いのだ。つづく
マキノで有名なメタセコイヤの並木の脇にピックランドという観光施設があり、自転車を借りることが出来る。2時間300円。
【今日のじょん】3年前はペットホテルに入れなくて、車の中で寝たので今回が初のお泊まりと言えようか。かみさんは「じょんは寝られるやろか、、」なんて心配して3日前から寝られなくなっている。????
やはり寝床が変わるというのは緊張するらしく、ちょっとした物音にも起きてウロウロしている。室外の蛙の声やドアの音などにも反応して吠えている。じょんも寝てないがこちとらも寝られない。