2月11日は建国記念の日でお休みになるのはありがたいが、その日に何があったかを知っている人は意外に少ない。実はその歴史は古いようで新しい。もともとは戦前にあった祝祭日の『紀元節』がそのオリジンで、日本書紀の中で初代天皇の神武天皇が即位した日と伝えられ、明治5年に制定された。
しかし、昭和23年に制定された国民の祝日に関する法律の付則で『休日に関する件』(昭和2年勅令)が廃止されたのに伴い、この祝祭日も廃止となった。
その後、復活を求める気運が昭和26年頃から盛り上がり、法案が出されるも9回廃案になった。ようやく『建国記念日』に『の』をくわえ、審議会の諮問を経て『政令で定める日』とした上で昭和40年12月に答申され、政令で2月11日とした。そして晴れて昭和41年2月11日が第一回の『建国記念の日』となった。
世界各国にもほぼナショナルデーはあり、アメリカは独立記念日(7月4日)、フランスはパリ祭(7月14日~フランス革命の始まった日)、ドイツはドイツ統一の日(10月3日)と制定の理由が、わかりやすいものが多い。
一方、イギリスには聖ジョージの日(4月23日)が宗教的なナショナルデーだが、法定祝日ではなく、日本のように神話の中の日を法定祝日にしている例は珍しい。ちなみに2月11日はイラン(イスラム革命記念日)のナショナルデーでもある。