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神保町には美味いものがあるというのは予備校時代からの本能のようなものかもしれない。カレー、洋食、冷やし中華などもいいが、神保町からの連想では私はやはり天丼となってしまう。これは惜しまれながら閉店した『いもや』の影響だろう。夏でも大きな鍋に油がグラグラわき、職人が次々にネタを放り込む。カウンターに座ると次は俺のはず、なんて勝手に考えていた。
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いもや亡き後も結構天丼の店は多く、先日お邪魔した『はちまき』『はなび』。リーズナブルなのは『いわもとQ』も近くにある。神保町交差点から駿河台下に向かう途中に新たに天丼の店が開店『どんぶり丸福』という。
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中に入ると券売機があり、多少悩んだがオーソドックスな天丼の真ん中(竹、880円)にしてみる。因みに最もリーズナブルな梅は天ぷらが海老2、イカ、蓮根、獅子唐、茄子、海苔の7点で650円、竹は蓮根、獅子唐の代わりにカボチャ、インゲンさらに舞茸、卵というラインナップである。
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席に着くとすぐに取り掛かるようで5分程度でどんぶりが到着。赤だしも付いている、具は青ネギだけだが。机の上には胡瓜の漬物と甘酢生姜、これをまず小皿に取って準備完了である。
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丼は天ぷらで満載、手前のインゲンから頂く。カラッと揚げてあり、タレも若干濃い目だが、ご飯が進む。海老もイカもなかなか質が良く、卵は半熟。金子半之助を意識しているのかもしれない。
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メインよりももっと美味かったのが、茄子と舞茸、なかなかのものである。甘酢生姜を挟みつつ、あっという間に完食。
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他にも塩味の海老かき揚げ丼や大海老天丼、フグ天丼など魅力のあるメニューも満載。しかし、やはり『天丼梅大盛り』が一番人気というところが学生街らしいね。ご馳走さまでした。
どんぶり丸福
千代田区神田神保町1ー8FUJIビル1F
0355776015