この歳になってと言われるかもしれないが、いつものメンバーの飲み会で銘酒が飲み放題の店があると言われ、参加した。何本入っているかは分からないが、ガラス張り3段入る冷蔵庫2つにびっしりと日本酒(主に一升瓶)が入り、3時間飲み放題(これは金曜日のみで他の曜日は時間制限すらない)という店に来てしまう。
(以前のお店)
店の名前は『カミヤ酒場』。コロナ前には『博多どんたく』という九州料理を出す居酒屋でランチには博多うどんを提供してくれる馴染みの店が閉店、その後に居抜きで入ったお店。
店に入るとMくんがすでに待っていた。スタートは18時だが、1人を除き4人は集合、まずはビールと赤星をお願いした。
日本酒もたくさん種類が合って選ぶのが至難の業。私は久々に『新政、Earth-産土2021』(秋田県)を冷蔵庫から引っ張り出して頂く。陸羽132号(愛山×亀の尾)で作られた酒、当たり前のように酸っぱ甘く、香りはいいが、コクがない好みではない味だった。
お通しはクラゲの酢の物、ひじきの煮付けと普通、珍しさは全くない。サラダが続くが、日本酒に合いそうもないのでパス。
『赤武(あかぶ)翡翠』(岩手県)を次に飲むが、爽やかで果実味がある夏酒。普段飲んでいる赤武とは違う透明感があるライトテースト、アルコールは13度だからかもしれない。
刺身盛り合わせは予想以上の旨さ、イサキもカンパチもいいが、この中トロは凄かった。さらに海老すり身フライとカキフライ、ガッツリ系の登場である。
『磯自慢、純米大吟醸』(静岡県)、これも美味いがサラッとしすぎの感があった。やはり純米酒くらいがいいのかも。
ここで誤って『風の森、アルファ』(奈良県)などを飲む。これも新政と同じで私には頼りない。やはり低度数の酒は甘酸っぱく感じてしまうのか。
つまみは豚肉の味噌漬、肉は柔らかく、特に脂が美味い。飲み放題のメニューにしては味がいいのである。このお店の酒のラインナップは淡麗であまり辛くない酒が多いのかもしれない。
イワシのつみれ汁、ツミレや大根ももちろん美味いがスープが堪らない。ご飯に掛けてもいいのではないか。
『加茂錦、播州愛山』(新潟県)、『雪の茅舎、純米酒』(秋田県)などを続けたが、だんだん酔ってきてついにラベ買い気分でビキニのお嬢さんがついた『ナツノコトブキ』。これは栃木県の松の寿という銘柄のシャレで爽やかな夏酒につけたようだ。
こちらは度数も15.4度あり、パンチはきいている。サラッとした飲み口だった。
ここでつまみがなくなったので漬物とモツ煮を注文。私はもう食べるのも飲むのも堪能したので喋ることに徹して参加。それでも出された瀉樂(福島県)は少し飲む。最後に締めのそばを食べたところで3時間が経過、お開きとなった。
色んな酒をあまり気にすることなく飲むことができるし、つまみも美味いし、いいお店。ただ、つい飲む私があまり深く考えずに軽い酒、甘い酒を飲みすぎた感もあった。
参加者の中には最初から義侠(愛知県)の辛さ縛りで飲んでいたS君の終始一貫した姿勢に頭が下がる。これは次回への反省点としたいところである。ご馳走さまでした。
もう雨も止んで満月を見ることができた。
カミヤ酒場
中央区日本橋大伝馬町3ー9
05055705527