草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ピント外れの念力政治家鳩山由紀夫

2010年05月02日 | 思想家

 今回の普天間基地移設問題で露呈したことは、どんな悪さをしても、米軍は日本を守ってくれる、と信じている日本人が多いということだ。とんでもない勘違いである。同盟関係が強固でなければ、自分たちが血を流してまで他国を守るわけがないからだ。ソ連の侵攻におびえていた、かつての西ドイツなどには、米軍人質論まであったほどだ。その点を鋭く突いたのが、我らが会津っぽの小室直樹である。「日本防衛義務を本当に確実にするために、アメリカの軍隊がきてくれるのか、と念を押す。そのためにアメリカはふだんから駐留していなければダメだとか、軍艦もひんぱんに入港すべきだとか、核を積んだ軍艦がどんどん日本を通行したり、ときどき基地にきているというぐらいにしてほしい、とかいうのが本当の姿である」(『ソビエト帝国の崩壊』)とまで喝破していたからだ。しかし、鳩山由紀夫首相や民主党は、それとは逆のことをしている。米軍を邪魔者扱いにして、日米安保条約を形骸化することに努力しているからだ。それは同時に、日本に脅しをかけてきている北朝鮮に対して、誤ったメッセージを出すことである。まさしく愚か者である。小室流に言うならば、鳩山首相は念力政治家なのだろう。念ずれば思いのままになるという信仰である。鳩山首相の口癖は「思いは伝わったはずです」という言葉である。だからこそ、「友愛」の一言で世界が平和になると信じているのである。理科系の人間には、そうしたタイプが多いといわれるが、この国をピント外れの念力政治家に任せておくのは、とてつもなく危険なことだ。

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