草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

悪を演じ切った会津人佐藤慶の死を悼む

2010年05月06日 | 思想家

 会津人は嘘をつくのが嫌いだし、きれいごとで国民を騙すのは恥だと思っている。鳩山由紀夫氏首相や民主党を軽蔑するのもそのためだ。佐藤慶が去る2日に死去していたことが明らかになったが、彼が悪役に徹したのは、正義という名の下に不正を行われていたのを知っていたからだ。彼こそが会津人の典型で、司馬遼太郎が述べていた自虐的なイロニーの持ち主であった。自分や身内の者を徹底的にこきおろすのも、気恥ずかしいからである。佐藤慶は、生粋の会津人であった。だからこそ、権力に背を向けたのである。明治維新以降、まったく好い思いをしたことがない会津人にとっては、権力者はいつの時代も敵なのである。民主党中心の政権が誕生しても、それは変らない。日本国憲法の文章を朗読した佐藤慶の声が、ネットの動画で紹介されている。左翼の連中はそれでもって、佐藤慶を神輿に担ぎ上げたいのだろう。しかし、会津人は一筋縄ではいかない手合いなのである。佐藤慶の本心は、きれいごとだけを語る正義派に、異議を唱えたかったのではなかろうか。屈折した会津人の思いにこだわったはずだ。世に受け入れらなかった敗者の悔しさがにじみ出ているのは、会津人だからだろう。会津人にとっては、佐藤慶のような役者が一人出たことで、以って瞑すべきなのである。悪は必ずしも悪ではないのである。きれいごとだけの連中の度肝を抜くことが、演劇や映画の醍醐味でもあるわけだから。

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鳩山政権を冷笑してきたネット世論に軍配上がる

2010年05月06日 | マスコミ評

 もはや鳩山由紀夫首相や小沢一郎民主党幹事長が辞めればすむという事態ではなくなってきた。民主党自体が野に下るべきなのである。しかし、政権担当能力がない民主党が権力を手にしてしまった背景には、テレビメディアの世論操作があったことは否定できない。素人と変らないコメンテーターが、床屋政談以下の発言を繰り返してきたからだ。鳩山首相のいい加減な言動も、今始まったわけでない。江川詔子、大谷昭宏、鳥越俊太郎、みのもんたあたりがしゃしゃり出て擁護したために、国民の多くが政権交代の大合唱に巻き込まれてしまったのである。それを横目で見ながら、冷静なコメントをしていたのが「2チャンネル」であり、ブログの多くを占める保守派の人たちであった。先の総選挙での民主党のマニフェストが眉唾であるのも、逸早く見抜いていた。だからこそ、冷笑して揶揄していたのである。いかに民主党の職員や労働組合の関係者が「ネットウヨ」というレッテル貼って口汚く罵ろうとも、ネット上での言論戦においては、保守派のワンサイドゲームであった。ようやく国民も民主党に騙されていたのに気づいて、情報を一方的にたれ流しをするだけのテレビメディアではなく、絶えず批判にさらされるネットを信用するようになってきている。そして、頼もしいのは、ネットを拠点に保守派が頑張っていることであり、鳩山政権に批判的であるネット世論に軍配が上がったことだ。開かれた討論を通じてこそ民主主義は実現されるわけだから、大衆迎合主義に陥らないようにするためにも、ネットの果たすべき役割は大きいのである。

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