日本の国柄を破壊するのは簡単である。夫婦別姓にして、婚外子の遺産相続の制限を取っ払えばいいのである。そうすれば、結婚という制度自体の意味がなくなり、日本人は分断されたバラバラの個になってしまうからだ。西田昌司参議院議員が去る4日の最高裁の判決に対して、ビデオレターで批判的なコメントをしていたが、嫡出子、非嫡出子との違いを憲法違反と判断したことは、とんでもない間違いだ。日本の伝統とはイエの存続であり、そのために財産を引き継ぐ権利が特定の人間に定められていた。誰もが相続することになれば「田分け」となり、愚かなことの代名詞であった。それが戦後は全ての子供に権利が与えられ、今度は非摘出子にまで認めようというのだ。それでいけば、正妻ではない子供も、同じように親の財産を分けてもらえるのである。親の墓を守る人間に与えられるべき特権がなくなれば、誰が死者を祀ることになるのだろう。死者と生者との交流の上に日本は成り立っていた。原発事故で避難した住民のなかには、位牌だけ持って逃げた人もいたという。先祖があって自分たちなのである。それが根本からひっくり返れば、日本は日本でなくなってしまう。西田参議院議員は現在の憲法に問題があると指摘しているが、日本の伝統に即した憲法にすべきなのである。西田参議院議員は孤立無援のなかで、一人気を吐いている。私たち保守派は彼と一緒になって「日本の国柄を守れ」と訴えるべきだろう。
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