毎日新聞の反日報道には強い怒りを感じるが、こと福島第一原発の事故に関しては、評価している。民主党政権が早い段階から、内閣府の原子力委員会が汚染水の防止や安全な保管や処理を、国が主体的に関与するように提言していたにもかかわらず、それを放置していたことが6日になって判明した。毎日新聞の取材によってである。本来であれば民主党は、今政権をとっている安倍首相を追及するべきなのに、それで腰砕けになってしまったのだ。そればかりか、東京電力の作業を監視すべく、住民との対話を進めるという、突っ込んだことも話題にしていたという。安倍首相も遅きに逸した感があるが、2011年12月の提言であったことに、福島県民の一人として、私は激しい憤りを覚える。思い起こせば、福島第一原発の事故が起きてから、約2年近くは民主党政権が担当したのである。安倍首相は国の責任でやるというのだから、総力を挙げるべきだろう。福島県の人口密集地帯には、まだかなりの人たちが暮らしている。「安全だ安心だ」との国や自治体の言葉を信じて、地域のコミュニティを守っているのである。それらの人たちを国は、断じて忘れてはならない。確率的に何人かに一人が影響を受けると言われても、先祖の土地から離れられないのだ。先祖のお墓を捨てられないのである。死者と生者との交流の場である故郷を大事にするのが、保守主義だろう。原発の再稼働どうだとかいう前に、まずは社稷の地を私たちが取り戻せるかどうかなのである。
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