草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

「金持ちが没落するのが世の常である」と説いた高田保馬!

2013年09月20日 | 思想家

 大前研一なる商売人は、金持ちを優遇しろという。そうすれば日本の国全体がよくなるのだという。高田保馬の『民族耐乏』を読んだことがないから、そんな見方をするのだろう。貧乏人こそがチャンスに恵まれているのであり、根性が鍛えられるのである。高田は「出生率は文明の高い国民ほど、また国内に於てもそれらの高い都市ほど、高い階級ほど減少する。長い眼で見ると、結局これらの文化や富の高いものは滅亡し又は凋落してゆく。国民も、大都市も階級も失はれて行くものに下層のものが上昇して代位する。かくて国家又は民族相互の間にも、階級の間にも都市村落の間にも人口学的征服が行われてゆく。弱きものは弱気がゆゑに強きものに取代ることになる」と書いたのだった。それが高田の「階級周流論」であり、「民族周流論」の一部をなす考え方であった。栄枯盛衰を社会科学的に究明したのである。頭が良くて、金があって、地位がある者たちが、そのまま子孫に受け継がれるのであっては、味もそっけもない。「自然は平等を好む」というヨーロッパの学者の言葉まで引き合いに出して、高田は論陣を張ったのである。世の中はうまくできているのだ。それに逆らのは、逆流を泳ぎ切ろうとするほどに、難しく困難なことなのである。金持ちが金持ちのままでいたくて、海外に移住する。それもいいだろう。そこまでしても、最終的には徒労に終わるだけなのだから。

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原発事故でのマスコミ報道は民主党政権擁護の一色だった!

2013年09月20日 | 災害

 自分たちが政権をとっていたときの原発事故の対応を民主党が検証する。何を今さらと思うのは私だけだろうか。福島第一原発で大変なことが起きたにもかかわらず、ヨウ素安定剤も使用する機会を逃し、スピーディも公表せず、隠蔽したのは自分たちではなかったか。野党に転落して、与党自民党を批判する立場になったらば、何を言っても許されるのだろうか。しかし、もう消滅寸前の過去の亡霊を糾弾しても、建設的なことは一つもない。それよりも問題にされるべきは、マスコミではないか。2011年3月11日から民主党が政権を手放すまでの期間、なぜあのような大本営発表をしたのだろう。今とはまったく違うのではないだろうか。現在の汚染水も深刻ではあるが、まったく方法がないわけではない。これに対して、あのときはまさしく絶望の一歩手前まで行ったのである。にもかかわらず、ほとんどのマスコミは沈黙したではないか。かろうじて北海道新聞だけが、真実に近い形で伝えた。今頃になって東京新聞、毎日新聞、朝日新聞、NHKが安倍首相攻撃の観点から、より詳しく報道するようになったが、その落差があまりにも大きい。国民がマスコミに愛想を尽かしたのは、それが原因なのである。私が住む会津地方は、2011年3月15日にとんでもないことになっていた。それでもマスコミは、事実を知っていながらそれを口にしなかった。民主党政権時代の無責任極まる政治を増長させたのは、一にも二にもマスコミなのである。

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