アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

今日は、大きく2つのことについてお伝えします。

1.JBpress掲載の『超訳 アドラーの言葉』
2.アドラーが語る注意散漫の子どもについて

1.JBpress掲載の『超訳 アドラーの言葉』

経営者層やマネジメント層など、日本の未来を創るビジネスリーダーのための総合メディアで、「良質なコンテンツを増やし、人生をより豊かに。」をスローガンとするJBpressで「自己中心的」な子どもに共通する親の子育て…アドラーが説く「甘やかされた子」「憎まれた子」に欠ける共同体感覚ー子育てに悩む親に知ってほしい、心理学三大巨頭の一人・アドラーの言葉」のタイトルで『超訳 アドラーの言葉』が紹介されていました。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/81265


次の8つでした。

・親は「信頼できる他者がいる」ことを示せ
・甘やかされた子どもの特徴
・甘やかされた子どもは好かれない
・「社会の一員」であるように育てる
・子どもの成長のバロメーターとは
・学校は家庭と社会を結ぶ架け橋
・体罰はしてはいけない
・罰や説教は子どもにとってよくない

■2月から5月までの東洋経済、婦人公論、ゲーテ、PHPのオンラインで紹介された『超訳 アドラーの言葉』のことは、漏れなくヒューマン・ギルドのWebsiteのNews欄で紹介しています。

超訳 アドラーの言葉 (ディスカヴァークラシック文庫シリーズ)
 
岩井俊憲
ディスカヴァー・トゥエンティワン

2.アドラーが語る注意散漫の子どもについて

アドラーの『人間知』のタイトルの翻訳本を2種類合わせて読んでいます。

1つは山下肇・山下萬里訳『人間をかんがえる』(河出書房新社、2,695円)。
もう一つは岸見一郎さんの訳の『人間知の心理学』です(以下はこちらの本をもとにします)。

 

第6章の「人生の準備」に注意力を書いた人のいくつかの理由が挙げられています。

(1)疲労や病気
(2)注意を向けるべき対象が、自分らの人生目標や運動の線に合致しないために全く注意したくない
(3)子どもたちの中に反対する抵抗があること
(4)自分の視覚、あるいは聴覚の器官にそぐわない

総じてアドラーは、「注意力が欠けるということは注意することが期待されていることから逃れたいと子どもが思っていることであって、何か別のことに注意を向けることによって注意を逸らしている」と書いています。
その理由で集中することができないと決めつけるのを正しくないとしています。

アドラーのこの4つの理由を私の子ども時代に置き換えてみます。
私は小学生の3年生の頃からずっと、通信簿には毎学期「落ち着きがない」と書かれていました。
今日ポピュラーな注意欠陥/多動性障害(ADHD)に該当します。

私の場合はアドラーの2の理由が濃厚でした。
私はあるところに興味関心を持つとそちらにのめり込んでしまい、教師が話していること今その場で展開されてることからかなり意識が遠ざかっていました。
さらには、体感覚優位の多動性が拍車をかけていました。

このようなタイプは私だけではなく、たくさん存在します。
大事なことは、子どもが何に興味を持っているのか、その関心に関心を持ってサポートすることで、独特の能力を伸ばすことではないでしょうか。
魚に関心を持ったさかなクン(魚類学者、タレント、イラストレーター、http://www.sakanakun.com/)を育てたお母さんがその典型例ですね。

そもそも人は一人ひとり違うのです。
子どももそうです。
アドラーは感覚タイプとして視覚、聴覚、体感覚(触覚運動)の3つに分け、それぞれに同じ教育を施すことの問題点を指摘した最初の人です。
子どもの優位の感覚タイプに合わせた学習法もあるはずです。

特に日本の学校教育は、伝統的に完全に聴覚優位でした。
見て覚えるのが得意な子どもがいれば、体を動かしながら体感覚で覚えるのが得意な子どももいるはずです。
その子に合った学習法を身につければ、その関心を伸ばすことによって、他のことともつながり、子どもの学習能力は極めて高くなるのではないかと、私は信じています。

アドラーが今から100年も前の1927年にこんなことを書いたことを知ると、アドラーの先見性にさらに敬意を抱かざるをえませんね。

人気ブログランキングへ

(クリックして勇気づけを)

<お目休めコーナー>6月の花(1)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« ヒューマン・... 6月1日新段階... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。