アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



今晩は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

今日(9月30日)は、10:・00-16:00の5時間、群馬県看護協会主催の「自分自身を勇気づけ、相手を勇気づけ、元気に生きる」というテーマの研修を行ってきました。

参加者は、89人。
70名程度と事前にお聞きしていて、ヒューマン・ギルドのニュースレター等も72部しか用意していなかったので、お渡しできない人もできてしまいました。

研修の全体像は、テーマのとおりで、看護職に従事する方々には、欠かせない内容の研修です。

冒頭、「私は皆さんを眠らせません。1人でも眠る人がいたら謝礼を辞退します」と申し上げたとおり、眠る人は誰もいませんでした。

それもそのはず、講義(内容も面白いはず)だけでなく、グループ討議や下の写真のような演習を入れるため、眠る余裕がありません。



(演習のテーマは「セルフ・トーク ― 悪魔のささやきと天使のささやき」)

研修は、16:00の5分前にピタリ終わり、皆さんにテーブルをもとの配置に戻してもらってお開き。

私は、100人近い研修でもグループを作るため、十分対応でき、少人数と同じ効果を発揮できます。


なお、この研修は、保健師の須藤ひろ子さん(ヒューマン・ギルド会員)のお口添えにより実現しました。須藤さんに厚くお礼申し上げます。

また、以前に群馬県の職員であられた石坂寛利さん(現在 東京福祉大学教授、ヒューマン・ギルド会員)の長年にわたる群馬県内でのアドラー心理学のご紹介が発端となっていたそうです。
併せて石坂さんにも感謝申し上げます。


(注)「勇気づけ」の講演・研修のご関心のある方は、ヒューマン・ギルドにご相談ください。
メール:info@hgld.co.jp、電話:03-3235-6741

「勇気づけ」がテーマならば、喜んでどこにでも参上します。
私が伺えない場合、勇気の伝道者をどしどし養成しておりますので、お求めに応じて講演・研修ができる講師を派遣いたします。



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今晩は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

9月27日(土)・28日(日)と飯田橋の家の光会館で第1回目の「勇気づけリーダー養成講座」が開かれました。

会場をヒューマン・ギルド以外の会場で開いた理由は、申込者数が32名に達したためヒューマン・ギルドの研修室では収容できなかったからです。

上段下の写真は、開発チームの4名の写真。有能なこの人たちが4月から8月上旬まで骨身惜しまぬ貢献をしてくれたからこそプログラムが完成したのです。

岩井俊憲の勇気づけの個人ノウハウをリーダーの共通ノウハウ、さらには社会のノウハウにすべくこの講座を受けてリーダーになると、一般に勇気づけが普及できるだけでなく、勇気づけのリーダーをも養成できるようになるという、野心的なプログラムです。

総合司会役は、鈴木三穂子さん

講座の伝え方についても伝授していただきました。

それに続いて4人の開発者から各章のポイントの解説。


講座修了後は、神楽坂の居酒屋で有志による懇親会。2次会は、カナルカフェに行きました。

こんな男同士のツーショットも。どこか怪しさが漂う。


(男性保育士の谷鹿賢一さんと児島史篤さん)



(開発者の小倉玄さん米山秀樹さん

2日目は、参加者による勇気づけプログラムの実演。みんななかなかの実力です。

3時10分からは、原田綾子さんによる「普及方法」。


SMILEの普及に関して涙ぐましい努力をされている原田さんの体験は、感動を与えてくれました。

講座修了後は、開発メンバー5名でまやもやカナルカフェ。
大いに語り合い、夢はさらに広がるのでした。


(注)「勇気づけリーダー養成講座」の次回開催は、次のとおりです。
日時:11月29日(土)14:00-19:00、30日(日)10:00-17:00
場所:ヒューマン・ギルド研修室



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(左から通訳の埴原由美さん、ペルグリーノ博士、岩井。博士から「鉄のトライアングル」と呼ばれるほど、息がぴったり)

◎ワークショップの詳細は、ヒューマン・ギルドのホームページの2008年10月 ジョセフ・ペルグリーノ博士の講座の詳細で。


今日は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

ペルグリーノ博士来日シリーズの第2回目は、10月13日(月、祝日)10:00-17:00に山梨県笛吹市石和町で開催する「勇気づけワークショップ」(受講料:テキスト・税込み18,000円)のことです。

この講座は、博士のワークショップの中でもっとも開催頻度の高いものです。
参加者は、1日で確実に勇気づけられます。

第1ページには、次のような内容が書かれています。

この1日のワークショップのベースとなるのは、第1に、アルフレッド・アドラーの心理学であり、第2に、アドラー心理学者達によって開発され、カウンセリング、心理療法、教育指導や、様々な人達のワークショップで活用されている方法論に基づいています。

ワークショップの焦点は、参加者が自分自身と他者を勇気づける色々な方法を学べるようにする、様々な演習にあります。
これは、勇気づけのプロセスについての一連の短い講義、個人またはグループの演習、そして勇気づけのプロセスによるデモンストレーションを通して進めます。

このワークショップは、親、教師、カウンセラー、看護師、心理職者、ソーシャル・ワーカー、そして他者を援助する人々に興味深いものでしょう。

ワークショップのあらましは、次のとおりです。

1.オープニングの言葉、グループ作り、アイス・ブレーク
2.ワークショップのはじめに
3.勇気づけとは?
4.個人・グループ演習
5.勇気づけられ、勇気づける人になる
6.育てるべき信念と態度
7.個人・グループ演習
8.自己勇気づけとあなた
9.人を制約するいくつかの信念と行動
10.個人・グループ演習
11. 個人・グループ演習
12.育てられるべき勇気づけのスキル
13.自己と他者を勇気づけるために何をするか?
14.個人・グループ演習
15.勇気づけを実践するいくつかの簡単な方法
16.人を勇気づけるデモンストレーション
17.個人・グループ演習 
18.セッションの終わりに

日本語のテキストは、充実していて、ワークショップが終わっても、何度も読み返すことができます。
テキストの最後に近い部分には、次のような文章があります。

ポジティブな人は人生とその無限の可能性に対して熱意を持っています。どのようにそうできるでしょう?
あなたは下記の簡単なことをすることによって始めることができます。

 ① 熱意を持って目覚め、「最高で素敵な日だ」と言いなさい。
 ② 熱意を持って歩き、あなたの身体を活力でみなぎらせなさい。
 ③ 熱意を持って笑い、身体にたくさんのポジティブな流れを増加させなさい。
 ④ 熱意を持って話し、また適切なボディ・ランゲージを使いなさい。
 ⑤ 熱意に満ちた言葉を使いなさい。下記はいくつかの例です。
  (1)私は年齢相応の私を愛している。私は私らしさが素敵に見える。
  (2)刺激的な日になりそうだ。
  (3)最高の日だ。
  (4)物事は偉大だ!
  (5)私達は刺激的な挑戦に直面する。
  (6)それは絶対にできる。それができる方法を見つけよう。
  (7)私達はたくさんの代替案を持っている。ベストな1つを探そう。
  (8)それは魅惑的な出来栄えだった。
 ⑥ 熱意を持って電話に出なさい。
 ⑦ 熱意を持って他者の話を聞きなさい。
 ⑧ ハッキリと自信を持って話しなさい。
 ⑨ どんな状況でもポジティブで勇気づける態度でありなさい。
 ⑩ 人生、あなた、他者について刺激的でありなさい。
 ⑪ あなたの愛する誰かに何か普段と違ったことをしなさい。
 ⑫ あなたの周りの誰かに何かポジティブで普段と違ったことをしなさい。
 ⑬ あなたに働きかけるポジティブな環境を育てなさい。

山梨県の石和というのは、「石和温泉」のことです。
10月13日の列車を調べてみたら、新宿発7:30発のJR特急あずさ3号に乗ると、9:02には石和温泉駅に着きます。料金は、特急料金込みで4,020円です。
実際に東京から参加される方が何人もいます。京都からも1人参加されます。

会場は、ここから徒歩12分の「かんぽの宿石和」。

石和には、温泉ホテルが数限りなくありますので、インターネットで調べて前泊の予約ができますし、13日の夜もお泊りになることもできます。

いかがですか?少しは参加したい気持ちになりましたか?



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今晩は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

今日(9月24日)は、水戸(茨城県)に1日出張。
10時半から4時20分までは、独立行政法人 水戸医療センター附属 桜の郷看護学校の1年生78名を対象に「人間関係論」の講義をしてきました。
これは、今年4日目になります。

私は、この看護学校の非常勤講師を1997年から務めていて、毎年30時間の講義を行っています。今年で12年目になります。

「人間関係論」の講義を通じて「勇気づけ」を学んだ先輩たちは、医療現場に続々進出して、きっと勇気づけの一端を生かしているはずです。

教務主任から来年はカリキュラムの変更により、私の担当する「人間関係論」が15時間に減ってしまうことを告げられていましたが、「お役に立つ限り」と、来年の講義もお引き受けしてきました。


5時から6時10分までは、水戸駅近くのホテルで茨城県内の某中堅スーパーの代表取締役社長と取締役管理部長とお目にかかり、11月から1年間の顧問契約に合意してきました。

内容は、社長方針を勇気づけのコミュニケーションに基づき社内展開し、幹部研修などもお引き受けするものです。

この会社は、13年前までかなりお手伝いしていたのですが、40周年を記念して、社長直々に「もう1度お手伝いしてください」と、ご依頼があったのです。


「勇気づけ」は、医療現場にも、中堅スーパーにも着実に浸透しつつあるのです。



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今日は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。  

今日(9月23日)は、朝から10月11日・12日(土日)にヒューマン・ギルドで開催するジョセフ・ペルグリーノ博士(写真)の「ユーモアと笑いのワークショップ」の翻訳三昧です。

BGMには、モーツァルトのピアノ協奏曲。19番、20番、21番、23番、24番、25番、26番、27番を流しておりました。
今は、翻訳を休止してこうしてブログの時間。

このテキスト、実に優れた出来映え。
「ユーモアと笑い」に関して至れり尽くせり。ペルグリーノ博士らしい。

第1ページには、次のような内容が書かれています。

この2日間のワークショップの目的は、ご参加の方々にカウンセリングや心理療法におけるユーモアと笑いについてのさまざまな有効な活用法を紹介するものです。 
実証的証拠(エビデンス)に基づく研究を行ってみると、カウンセリングや心理療法で適切なユーモアを活用する裏づけが得られます。

アルフレッド・アドラーは、医療的な心理治療の際に、さらには、さまざまな患者を相手に公衆の場でデモンストレーションを行う際にユーモアを使ったパイオニアです。

ワークショップの焦点は、ミニ講義、演習、グループ討議、デモンストレーション、いくつかの実践を交え、そのことを通じて参加者がカウンセリングや心理療法に活用できるユーモアと笑いのスキルを習得できるようになる学びです。

このワークショップは、心理職者、カウンセラー、精神科医、ソーシャル・ワーカー、看護師、教師、ならびに他者の援助をする人達に興味深いものとなるでしょう。


カウンセリングや心理療法の専門家でなくとも十分エンジョイできます。
しかも、埴原さんという博士の通訳が11回目になる専門家がついて場が盛り上がります。
「英語がわかりません」というのは、心配無用。

ワークショップのあらましは、次のとおりです。

1.開講挨拶、グループづくり、アイス・ブレーク
2.ワークショップのはじめに
3.ユーモアと笑い― 一般理論とタイプ 
4.カウンセリングや心理療法におけるユーモアと笑いの役割(1-9)
5.アドラー派のカウンセリングと心理療法のプロセス
6.デモンストレーション
7.段階1:治療関係の確立と維持のためのユーモア
8.段階2:調査または診断のためのユーモア
9.デモンストレーション
10.段階3:解釈のためのユーモア
11.段階4:再方向づけまたは抵抗操作のためのユーモア
12.デモンストレーション
13.おわりに

英文で全18ページびっしりのこのテキスト。しかも、私がわかりやすく訳します。
なにしろ博士とのつき合いは、9年半。彼の言いたいことがすっかりわかります。
2日間は、ファシリテーターを務めます。

18ぺージのテキストには、40以上の小話が散りばめられ、訳していて思わず笑ってしまいます。
以下は、その1つ。

ある男性がセラピストのところに面接にやって来て「気が狂いそうです」と言いました。
「毎晩、ライオンや虎や狼がベッドの下を練り歩いているんです」
セラピストが言いました。
「もう少しお話しいただけませんか?」
その男は言いました。
「その前にお尋ねします。カウンセリング費用はどのくらいかかるのですか?」
セラピストは答えました。
「1時間当たり100ドルです」
男は言いました。
「あなたにそんなにお支払いするほど狂っちゃいません」
男は立ち上がり、「失礼しました」と言って出て行ってしまいました。
1カ月後、セラピストは、路上でその男を見かけ、どうしているか尋ねました。

2人の会話は、以下のとおりでした。

「私の義理の兄弟が、たった1回の訪問で私を完全に治してくれました。費用は、たった1セント」
「おや、あなたの義理の兄弟の方は、セラピストですか?」
「いや、彼は大工です」
「だとしたら、たった1回の訪問でどんなことをなさったのでしょう?」
それに対して男は、あっさり答えました。
「彼は、私のベッドの脚を切り落としてしまったのです」


いかがですか?少しは参加したい気持ちになりましたか?

ワークショップの詳細は、ヒューマン・ギルドのホームページの2008年10月 ジョセフ・ペルグリーノ博士の講座の詳細で。



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(我が家の仏壇の横にある「おかげさま」)

今日は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

私は「勇気の伝道師」を名乗って、まるでクリスチャンのようでありますが、実際は、仏教徒です。
実家は、浄土宗に属していますが、私自身は、特定の宗派に属していません。

ただ、かなりまじめな仏教徒で、仏壇に向かって朝晩の祈りは欠かしません(ついでというか先に神棚にも)。

祈りの際、次のアファーメーション(自己宣言)をここ25年間続けています。

菩薩道を実践するための愛と知恵と勇気と富と健康をお授かりしていることに感謝します。


愛と知恵が不足していたときも、お金が一文無しに近かったときも、健康を害していたときも、全く同じアファーメーションを続けていました。
ただ、勇気だけは、ずっと持ち続けていました。

不思議なものです。現在は、そこそこ満たされています。

ありがたいものです。

ところで、このアファーメーション、即効性はないかもしれませんが、長期的な効果は、確実にあります。

「おかげさま」です。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

8月1日のブログ「楽しかった取材」でもお伝えしていた日能研の小学校低学年の保護者のための情報誌『キッズレーダー』10月号が、取材を担当した会社の㈱風讃社から届きました。

10月号は、「言葉の力」特集で、私のインタビュー記事のうち「“勇気づけ”の言葉が困難を克服する力になる!」が4ページから5ページまで、続くケース別対応(「言葉を使うときに考えたいこと、伝えたいこと」)が6ページから7ページ、計4ページの記事になりました。

「“勇気づけ”の言葉が困難を克服する力になる!」では、次の3つが小見出しになっていました。

・勇気づけの言葉をかけて責任感と自立心を育てよう

・子どもの足りない部分を見るのではなく加点主義で見守ろう

・勇気づけの言葉とは、子どもの目線で、子どもに共感すること


また、「言葉を使うときに考えたいこと、伝えたいこと」では、「子どもを勇気づける言葉かけのポイント」が次の5つにまとめられていました。

1.“WHY?”よりも“HOW?”で好奇心を育てよう

2.その子のやり方を尊重し、人との違いを認めよう

3.結論を急がずに、子どもの自立心を信じてみよう

4.感情的にならずに話そう。少なめの言葉も効果的

5.短所は長所。その子のいいところを言葉にしよう


取材も盛り上がったけど、編集もまたなかなか。満足です。


少しでもSMILE(愛と勇気づけの親子関係セミナー)の普及につながればいいけど。


(注)SMILE(愛と勇気づけの親子関係セミナー)の詳細については、ヒューマン・ギルドのホームページの「子育て」の欄をご覧ください。

11月から12月にかけて、また私がリーダーをやることになってしまいました。
再受講も歓迎



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(9月18日)の10:30-11:30、大泉にじのいろ保育園で、ここに孫を通わせている祖父母(約40人)を対象に「孫とのつき合い方」の講演をしてきました。

私は、開会前にパソコンとプロジェクターを接続する作業をするので、会場の様子が観察でき、来場者が意外に若いので、主任に「ホントにおじいちゃん・おばあちゃんですか?」とお尋ねしたほどです。

講演の概要は、以下のとおりでした。

1.自分自身充実した生き方をしよう!
①8掛け人生のすすめ!
②ボケやすい人とボケにくい人

2.孫育てを楽しもう!
①祖父母と孫の相性
②困った祖父母の3つのタイプ
③孫とのつき合い方の3原則
④家族の雰囲気の重要さ

最後のメッセージは、次のとおり発信。

孫育てをも通じて 充実した人生を 楽しもう!

もちろん、アジテーション気味に「勇気」を与えてきました。

それにしても皆さんお元気。よく笑ってくれました。そして、最後には、泣いた人もいました(私は講演で泣かすことはあまり好まないのですが)。

このテーマの講演は、今後ニーズがどんどん出そうな予感。


ところで、講演が終わったら、1人の女性が近づいてきました。

「岩井先生のご出身が栃木県とお聞きして、親しみを感じました。私は茨城です。方言が似ていますよね。また、どうやら先生とは同学年のようです。私は昭和23年の2月生まれです。孫が5人います」

やられたー。
私には1人も孫がいないのです(33歳の娘と32歳の息子がいても、2人とも独身)。
そうなると、この講演テーマ、私にはムリかな?



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ものの言い方ひとつで自分も周りも幸せになる大人の心理術
岩井 俊憲
明日香出版社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「涙の力―water power」と言うと、拙著『ものの言い方ひとつで自分も周りも幸せになる大人の心理術』(明日香出版社、1,500円+税)に登場させたエピソードを思い出します。

5歳の男の子は、お母さんとの保育園での別れ際、さめざめと涙を流します。

そのためにお母さんは、別れがせつなくて、子どもを置いて働くことに罪悪感を感じたり、会社にいても「あの子は今頃どうしてるのだろう?」としばしば考えたりしていました。

実際に仕事中に保育園に電話してみると、決まって「元気に遊んでいます」と言われるだけに、別れ際が気がかりでならないのです。

あるカウンセラーに相談すると、「愛情不足です」と指摘され、いたたまれない気持ちになっていました。

このままで行くと、保育園の年長になっても、小学校に入っても涙を流し続けるのではないか、と心配でなりませんでした。

これぞ「涙の力」すなわち“water power”の使い道です。
子どもが涙を流していると、母親は、何らかの心理的影響を受けます。

私は、そんなご相談には、「他のどんな時に涙を流しますか?」と尋ねますが、他の場面ではほとんど涙が見当たりませんでした。

だとすると、5歳の男の子は、保育園での別れ際に涙をうまく使っているのです。

私は、このお母さんに涙が別れの儀式に過ぎないことを解説し、心配ならば、「ダイジョウ・ブ」と、あるしぐさをすることを教えました。

すると、不安が一層され、涙に影響されなくなり、やがて別れ際に涙が使われなくなりました。


それにしても「愛情不足」しか言えないカウンセラー、罪作りだね。本人が「技術不足」なのに気づいているのかしら?


(注)ヒューマン・ギルドでは、カウンセリングを行っています。遠隔地の方のためには、電話カウンセリングも可能です。
ホームページで悩み相談をご覧の上、お気軽にご連絡ください。
その土地土地のカウンセラーもご紹介可能です。


<お目休めコーナー> 大手町に出没した牛(2)




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アドラーに学ぶ―生きる勇気とは何か
岸見 一郎
アルテ

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。 

岸見一郎さんの最新著書『アドラーに学ぶ』(アルテ、1,800円+税)を読んでいたら、「信頼(trust)」に関して目が覚めるような定義を目にしました。

信頼するとは、目下起こっていることや、これから起こることについて、未知なことがある時、その知られていないことを主観的に補完することである。
直接の知識、あるいは信じる根拠がある時にだけ信じるのは、「信頼」とはいえない。


信じる根拠がある時にだけ信じるのが「信用」、信じる根拠がなくとも信じるのが「信頼」ということは、SMILE(愛と勇気づけの親子関係セミナー)でも言っています。

しかし、岸見さんの定義は、「目下起こっていること」と「これから起こること」を「既知」と「未知」に区分するので、信頼すべき対象がどんどん広がります。
さらに補完する態度を「客観的」と「主観的」に分けると、客観的に裏付けられないことをも補完するということになり、相当な覚悟がないと信頼が困難であることを示します。

岸見さんは、アドラー心理学の学び方をハウツー・レベルでなく哲学的に教えてくれる人です。

心筋梗塞で死の瀬戸際を体験された岸見さんが問いかける「生きる勇気」が盛り込まれた好著。
他の部分も参考になります。

前著『アドラーを読む』(1,800円+税)と共にお勧めです。

アドラーを読む―共同体感覚の諸相
岸見 一郎
アルテ

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それはそうと、次々と岸見さんの翻訳書と単著を出しているアルテという出版社は、岸見一郎さんという逸材の翻訳・執筆の力を十分に引き出す促進役になってくれています。
この著者と出版社とのコラボ(連携)は相性抜群です。


(注)2冊ともヒューマン・ギルドで在庫しています。ご注文ください。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(9月15日、月曜日)は、「勇気づけリーダー開発チーム」の会議。
朝の10時から夜の6時10分までヒューマン・ギルドの研修室で9月27日(土)、28日(日)の第1回目の「勇気づけリーダー養成講座」の開催に向けて最後の打ち合わせが行われました。

この会議の開発チームメンバーは、写真いちっばん左が鈴木三穂子さん。カラー・セラピストでもあります。会議では、持ち前のリーダーシップを発揮。
また、11月5日(水)にヒューマン・ギルドで講座をご担当いただくことになりました。

その右側が原田綾子さん。アドラー心理学の世界でブログの女王。SMILE(愛と勇気づけの親子関係セミナー)の普及・開催に命をかけるほどのパッションをお持ちです。




この人は、2年以内に大ブレークするであろうと他の4人が応援団結成。

ちなみにゴレンジャーは彼女の命名。

その右側が小倉玄さん。某企業でメンタルヘルスの必要性を感じて組合の執行委員に。会社の社長以下の幹部にメンタルヘルスの話をしたところ、社長を除く幹部が居眠りしていたことにガックリ。そこから新たな闘志を燃やすところがこの人らしい。

その右側が米山秀樹さん。某大企業のMR。「勇気づけリーダー養成講座」の提唱者。企業の中で勇気づけの必要性を痛感し、30分でできる勇気づけの講座を12単位開発する火付け役となった。

その右(一番右)が私、岩井俊憲。
照明の暗さだけでなく、実際に色が黒い。


ところで、9月27日(土)、28日(日)の「勇気づけリーダー養成講座」。
現在までに30名がお申し込み。お陰で会場は、ヒューマン・ギルドから飯田橋のレインボー会館に変更。
そのためあと10人ほど受け入れ可能。


実は、お伝えしていなかったのですが、この講座に出て認定を受けると、その方がコースを開催できるだけでなく、リーダー養成講座を開催・担当できるという超メリット付き。

講座の当日お伝えしようとしていたところ、つい口が滑ってしまった私でした。

お問い合わせは、ヒューマン・ギルドへ。ただし、この講座の参加資格は、アドラー心理学ベーシック・コースを修了していることが条件です。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

カミさんが1年ほど前に山手線に乗っていたときの話です。
どこかの本に書こうと思っていましたが、書かずにいたので、ここに掲載します。

英米人と思われる夫と日本人の妻が、妻の母親と一緒に4歳と2歳の男の子を連れて電車に乗り込んできました。

カミさんの隣に座っていた男性が降りるとともに、2歳の男の子が座りました。それでも、少しスペースがあります。弟の目配せに応じて4歳の兄が隣の席に座りました。座席はとても窮屈になりました。カミさんは、「どうぞ」と言って、席を立ちました。

すると、お父さんが4歳の子どもを立たせ、カミさんを席に戻すようにしました。そして、その子に「オールウェイズ・レイディーファースト」とだけ言ったのです。

お祖母ちゃんは、私のカミさん同様、オロオロしていましたが、両親は、子どもを立たせてからフォローするような言葉を投げかけませんでした。

4歳の兄は、しばらくしょげていたようでしたが、1分もしないうちに2歳の弟と会話を始めました。お祖母ちゃんが夫になにやら言ったことに対しては、「イッツ・イナフ(それで十分です)」と答えていました。

私は、この話を聞いたとき、親が日本人ならば、私の妻が立ったとき、「すみませんね」とでも言って、そのまま4歳の兄を座らせていたか、あるいは、4歳の兄を立たせたとしたら、「ごめんね」と言って、「この場合は・・・・なのよ」とか「えらかったね」のように言ってフォローする場面なのに、その両親は、言葉を少なめに、毅然とした態度で電車内のマナーを教えたことを確認しました。

アドラー心理学の子育ての本を読んでいると、“Talk less, act more”という英語の表現に出くわします。

「言葉を少なめに、毅然とした態度で行動しよう」と意訳したい部分です。

時には、“Talk less, act more”で子どもに教えなければならないときもあるのです。

<お目休めコーナー> 大手町に出没した牛(1)



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(9月13日)は、出社せず、家で原稿書き三昧、400字詰め換算16.5枚の原稿を一気に書きました(「打ちました」のが正しいかな?)。

タイトルは、「勇気づけの原理」
金子書房発刊の『児童心理』12月号臨時増刊「子どもを勇気づける心理学―教師と親のためのアドラー心理学入門」(仮題)の分担執筆。力作です。

このお話は、『児童心理』誌の編集委員のお1人でいらっしゃる諸富祥彦先生(明治大学教授、ヒューマン・ギルド会員)の強いお勧めで実現したもので、私もかなり早い時期から協力させていただき、20人を超えるヒューマン・ギルドの会員の方が執筆陣に加わっています。

そもそも1つの雑誌の特別号がアドラー心理学の勇気づけ特集で編纂されるのは、歴史的なことです。

乞うご期待!


途中のお出かけは家族で1回だけ。

中野のブロードウェーで息子の衣類、私の靴を買い、回転寿司で夕食。帰路ブックオフに立ち寄り、ミッシャ・マイスキーのチェロのCD(これが当たり!)と本1冊を購入。

そんな1日でした。


中野のサンモールでは、お祭りのためかお神輿が練り歩いていたのですが、ご覧のように人の背中の写真になってしまいました。

(注)ヒューマン・ギルドの会員には簡単になれます。ホームページ「会員登録」の「申し込みフォーム」から



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

8月末から11月まで2日間ずつ計5回、ある自治体の研修を行っています。

今まで2回を終えて、満足度も高いのですが、ご紹介いただいた研修会社のご担当の方から「岩井さんは『うちのカミさん』という表現を使われました。今後は是非、妻、連れ合い、パートナーをお使いいただくようにお願いします」とフィードバックをいただきました。

私は、一種の差別用語、不適格用語の使用には慎重だし、フィードバックには謙虚な人間ですが、これには反論しました。

「私と妻との関係の中で、それぞれの合意に基づき、私の妻の呼称をどう言うかは、私たち固有の問題だし、私が私の妻を『カミさん』と呼ぶことは、干渉されたくない表現法です。私は、私の妻を『カミさん』と呼ぶのであって、『皆さんのカミさん』と言っているわけではありません。残念ですが、確信を持ってこれからも私の妻をカミさんと呼びます」

かわいげがありませんね。
皆さんはどう思いますか?

私は、夫婦カウンセリングでも「あなたの伴侶をどう呼んだらいいですか? パートナーさんですか、それとも奥様/ご主人と呼んだほうがいいですか?」と確認して、夫婦間の慣例的な表現を使います。

固有の関係の中でなじんだ表現を言葉狩りのように「おかしい。まずい」と断じるのこそおかしいと思う私です。

私は、今後も信念を持って自分の妻を「カミさん」と呼び続けたい。干渉もされたくない。
「上さん」ではなく「神さん」に相当する「カミさん」なのですもの。

 



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今晩は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
数日振りの投稿です。

さて、高校生以上の子どもを持つ親が、彼らとどう接したらいいか、カウンセリングにお見えになることがあります。

その日は、大学生の息子を持つお母さんが、夏休み中の昼夜逆転により子どもの将来が心配になり、相談に来られました。

夜中にずっとパソコンをやり、アルバイトも探さず、このままだとニートになると心配していました。

夏休み以前の状態を尋ねると、対人関係は苦手だが、しっかり大学に通っていたとのことで、「これ」といった大きな問題は見当たりませんでした。

時は、北京オリンピック期間中。テレビの画面では、若々しいスポーツ選手がメダルを獲得し、インタビューに答えている姿を見ると、我が子との落差にいたたまれない気持ちを抱いていたようです。

そのお母様は、「テレビの画面の理想の子」という表現を使っていました。

家の中には、「昼夜逆転の困った子」がいます。


私は、夏休み中でもあるし、アルバイトをする差し迫った必要性もないので、お母さんのものの見方を変える一助として、IT先進国の「スウェーデンからの留学生」のたとえを使いました。

私の持論は、夫婦については「すべての結婚は国際結婚だと思え」理解不能な思春期の子に関しては「外国人留学生のホームステイとして接しよう」です。

外国人留学生をホームステイさせたらきっと、次の心構えを持つことでしょう。

①彼らの文化を尊重しよう
具体的には、
(1)違いを理解しよう。
(2)ある行為は、日本では許されないことを伝えよう。

②干渉しないでおこう

③将来に期待しよう


数日後、そのお母さんからメールが届きました。ご本人の許可を得て、転載します。

先日は、子どものことで相談にのっていただき、有難うございました。
勇気づけていただきたく、伺い、全くその通り元気百倍で帰途につきました。
「あれっ、私何悩んでいたんだろう???」っと、思い返してしまいました。
だれもわからない将来に暗ーい展望を抱き、一人で暗くなっていました。
よくよく見てみると、息子もいつも通り平穏に過ごしています。
考えを変えれば、拍子ぬけするくらいノンビリ明るい日々です。
今後も「スウェーデンからの留学生」はじめ家族たちと楽しく過ごして行こうと思っております。



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