今日は1月15日、君にとって特別な日、第21回目の誕生日だね。
君は「10人以上から誕生祝のメールが来ていた。返事が大変だ」と言っていた。君の人望の厚さを物語っているね。
そうそうペルグリーノ博士からも誕生祝のメッセージが届いていた。
僕とお母さんは、君を自分たちの子どもとして授かったことをいつもいつも神仏に感謝している。
君が産まれたのは、僕が「愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)」をやっているときだった。
君の誕生をおばあちゃんから知らされ、受講者にそのことを伝えたら、みんなから祝福の拍手を受けたことを、ほんの数年前のことのように覚えている。
そんな君を育てながらも僕たちは、君からたくさんのことを学んでいるよ。
君は、子どものころから好奇心が旺盛で、自立心が強かった。
いろんなことを自分でやりたがり、最初に覚えたことばの1つが「自分で」だった。

(1歳4ヶ月のころ)
お母さんと道を歩くと君は、あれもこれもと興味を抱くので、お母さんは君のペースに合わせていた、とよく言っていた。
その当時、会社の近くのマンションに住んでいたときも、神社の隣の庭付きのマンションだったため、庭や神社が君の遊び場になっていた。

(3歳時)
新宿御苑に行って、木々や落ち葉と一体になっていたこともあった。
中学時代はサッカー、高校時代はアメフトと、君とスポーツは、切っても切れない関係にあった。高校時代はアメフト部の部長の重責もこなした。
高校2年生の時は、1人で従兄弟を頼ってニューヨークに行ったね。後で「自分が大人になったと感じたのは、ニューヨーク1人旅」と君が語っていたように、ここでも自立心を発揮し、ぐんと大人になったわけだ。
一浪を経て奇跡的に通った第一志望の大学・学部に入るとすぐ、君は「放送研究会」をサークルに選んだ。それからは、まるで残業続きの新入社員のように、終電で帰ることが何度もあったほどサークル活動に熱中している。
君の大学生活をエンジョイする姿は、両親にも伝染し、お陰で君の大学は我が母校なのに、自分が学生時代だったころ以上に夫婦で入学式から六大学野球や学園祭なども楽しませてもらっている。
君が学園祭やサークルで活躍し、冬番ではチーフを務め大成功を収めたことで、君が部員の人たちからもらった感謝の記念品を見せてもらった。
そこには、君に対する勇気づけの言葉がみなぎっていた。君がいかに仲間を統率し、みんなから信頼を集めていたかが明らかだった。
僕は、君の父親として、また1人の人間として君から次の3つのことを学んでいる。
その1つは、自律心だ。あえて自立心でなく「自律心」と書きたい。自律心とは、人から言われて何かをするのでなく、信念をもとに自分で計画し、実行する、セルフ・コントロールの力だ。
君は、何か直面する課題があると、人頼りにすることなく、自分で創意工夫を凝らしながら、何とか成し遂げてしまうね。
その2は、人間に対する限りない信頼感だ。
君は、不満を感じる誰かのことを話題にしても、必ずその人のいいところも挙げるね。君のそんな心構えが相手に伝わり、相手も君を信頼し、協力してくれるのだ。
その3は、君の誠実さだ。君は人を裏切らない。裏切られることがあっても、君からは裏切らない。
父親として、君の振る舞いを見ていて感心することがある。君の礼儀正しさだ。人から何かをしてもらったとき、君は必ず「ありがとうございます」と、心を込めて感謝する。それは、父親の僕に対してもだ。
人間、長く生きているといい加減になりやすい。そうであっても、君を身近なモデルとして、これからも君からたくさんのことを学んで行きたい。君から刺激を受けて、いつまでも若々しくありたい。
僕は君の父親であって本当に良かった。君は僕の最高の息子だ。そして、師匠でもある。