アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



今晩は。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

初めて夜にアップします。
記事が次々と詰まっておりますので、このタイミングでご紹介します。

       

『よい子のお母さんは聴き上手』(PHP文庫、志道不二子さんとの共著、2007年2月発行)が韓国で出版されることは、ヒューマン・ギルドの会員の方には1月度のニュースレターでお知らせしておりましたが、このほど㈱日本著作権輸出センターを通じて韓国での翻訳本が手元に届きました。

出版社はPAPRIKA、初版日1月21日、発行部数3,000部、販売価格9,500韓国ウォンだそうです。

A5サイズ。全編ハングル文字のためぜんぜん読めないのが残念です(ハングル文字を読める方、翻訳してください。どうもタイトルもシンプルな感じ)。

韓国版が出たのはうれしいけど、『よい子のお母さんは聴き上手』が日本でもっと売れないかなー、と願う岩井俊憲であります。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

ヒューマン・ギルドで行われた研修の報告です。

3月29日(土)、30日(日)の2日間、「映画を通して精神病理・精神疾患を学ぶ」セミナーをヒューマン・ギルドの研修室で開催しました。



参加者数は、私を含めて20名(うち30日だけのご参加2名)。

講師は、山梨県立大学 人間福祉学部准教授(精神科医)の坂本玲子先生。



特筆すべきことは、講師の坂本先生を慕って山梨から5名もの方が参加されたことです。

精神疾患を持つ患者になりきってパーフォーマンスされる坂本先生に受講生は圧倒されました。また、映画評論家に負けないくらい映画に精通しておられる坂本先生に大いに触発されました。

29日(土)の講座終了後は、坂本先生を囲んで計13名、ヒューマン・ギルドの近くの中華料理店で懇親会を行いました。


映画の観方に変化が起きそうで、精神病理・精神疾患についてより理解が深まった、他に類を見ない講座でした。



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再び、おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

実は、私は、朝起きてから日記を書いているわけではございません。数日分書き溜めています。「夢解釈」の部分を今出しておかないと、数日後になってしまうのを懸念して、初めて1日に2つ目の記事を掲載します。

アドラー心理学による夢解釈講座(6)です。一応シリーズの最終回のつもりです。


多くの方は、今まで5回、途中余計な記事が入るのに耐えながら「アドラー心理学による夢解釈講座」におつき合いくださった方々だと思います。ありがとうございました。

そんな方々が、ご自分の夢から、あるいは身近な人の夢から確かなメッセージを受け取れるよう1.「夢解釈をする際のヒント」、2.「夢解釈の腕を上げる方法 」、3.「アドラー心理学で夢理論が学べる本」についてお伝えします。

1.私は、「夢解釈をする際のヒント」を次の5つにまとめます。
①象徴解釈の罠にはまらないように

②関連するライフ・タスクは?

③舞台装置は?

④どんな感情(情動)が残ったか?

⑤何のリハーサルをしようとしているのか?

上のことは、ずっとこのブログ講座を学んでこられた方ならお分かりだと思いますので、次の1点だけ補足いたします。

それは、夢解釈は、1人でやっても独断と偏見に満ちたものになるので、他の誰かの解釈も入れて、話をしながらやったほうが無難だということです。

夢解釈の訓練を重ねたカウンセラー/セラピストでも、誰かの夢を記した紙1枚を渡されて「さて、解釈してください」と言われても、しっかりした解釈ができるものではありません。
夢を見た本人の置かれた状況や直面するライフ・タスクを把握しないで解釈しようとすると、どうしてもカウンセラー/セラピストのライフ・スタイルを反映して、的外れになることがあります。

このところについて、ぺルグリーノ博士は、「夢解釈ワークショップ」のテキストで次のように記しています。

我々の夢解釈は、初めは暫定的です。解釈を妥当化するために、夢を見る人を話し合いに巻き込んでいくことにより、夢解釈は正確になっていきます」(『夢解釈ワークショップ』テキスト(ジョセフ・ぺルグリーノ著、岩井俊憲訳、ヒューマン・ギルド)

2.私は、夢解釈の腕を上げる方法 」として、大きく次の4つをお勧めしております。

①個人セッションを受ける。
(1)ある時期に見て、ずっと忘れれらないで入る夢、(2)繰り返し見る夢、(3)最近見た夢で鮮明に覚えている夢、この3つのうち、いくつかをご持参ください。
特に(1)、(2)は、あなたのライフ・スタイルを知る上での手がかりになります。
料金は、10,000円です。


②「アドラー心理学による『夢のワーク』1日講座」を受講する。 
 
ヒューマン・ギルドにて、6月1日(日)10:00-17:00、受講料:12,000円(税込み、会員価格)
他の参加者の支援を受けて、あなたのこれからの夢とのつき合い方が楽しくなってきます。
今年の開催は、たったこの1回だけのつもりです。

③『夢解釈ワークショップ・テキスト』(ジョセフ・ぺルグリーノ博士著、岩井俊憲訳、ヒューマン・ギルド、1,500円+税)を買って、繰り返し繰り返し読む。
読んでみたい方は、ヒューマン・ギルドにご注文ください。

④「夢日記」をつける。
そして、できれば「夢日記」を持参して、個人セッションを受けることです。

3.最後に、アドラー心理学で夢理論が学べる本(入手可能な本に限定)」をご紹介します。次の5冊です。夢について断片的にしか書かれていませんので、できれば、「夢解釈ワークショップ」のテキストとの併読がお勧めです。
『個人心理学講義』(A.アドラー著、1929、一光社)
『生きる意味を求めて』(A.アドラー著、1933、アルテ)
『どうすれば幸福になれるか 下』(W.B.ウルフ著、1931、一光社)
『アドラー心理学入門』(R.W.ランディン著、1989、一光社)
『アドラー心理学教科書』(野田俊作監修、1986、ヒューマン・ギルド)


これらの本は、すべてヒューマン・ギルドに在庫がございます。「夢解釈ワークショップ」のテキストとともに、合計3冊になれば送料サービス、消費税カットで提供します。
info@hgld.co.jp に「ブログで見た」と記してご注文ください。
ヒューマン・ギルドのホームページのご注文フォーマットからでも結構です。


夢は、あなたがほぼ毎日見るものです。こんなに身近にメッセージをくれるツールはありません。あなたに起きる出来事に意味があるように、夢の見方・夢の内容にも意味があります。

そのところを理解し、夢としっかりつき合えるようになったら、あなたは「夢見の達人」になれるのです。
直面するライフ・タスクに関して「進め!」「戻れ!」「立ち止まれ!」「やめておけ!」「じっくり考え抜け!」などのシグナルをしっかりもらえるようになるのです。

長い間のご精読ありがとうございました。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

長い文章が続いていたので、息抜きに中野区の早稲田通り沿いの桜の写真を提供します。

中野区の中野6丁目から落合駅にかけての早稲田通り沿いは、江戸時代末期に江戸城近くのお寺が大火に遭い、そっくりこの地に集団疎開したためお寺がかなりあります。
実は、私の自宅の近くなのですが、その通り沿いの4つの写真をご紹介します。

まずは、龍興禅寺のしだれ桜から。

他の桜に比べてかなりピンク色です。

次は、正見寺の桜。この近くの交番には、お巡りさんがほとんどいません。100回前を通るとして、見かけるのは、1回くらいの頻度です。
タクシーに乗ると、「無人交番」で通じます。

少し歩くとやはり禅寺があります。青原禅寺。緑の木や瓦とのコントラストが印象に残りました。



帰りには、夜桜も撮影してきました。昼の桜とは違った情緒がありました。



あなたは、どの桜がお好みですか?



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

アドラー心理学による夢解釈講座の5回目です。1つの区切りにするつもりです。
初めて第5回目のこのブログに来られた方は、是非第1回目に戻ってお読みください。

まずおさらいです。
第4回目で「夢の機能(役割)」を4つにまとめておきました。

①問題(ライフ・タスク)の解決

②状況の明確化

③情動の喚起

④近未来(将来)の計画のリハーサル

今回は、夢の機能の③、④を中心に、次の2つのシーンの解釈を試みてみましょう。

<シーン①>近くの経理部管理課では、I 課長のもとで社員が熱心に取り組んでいる。「さて、自分もやらなくちゃ」と思って業務の記述をしようとするのだが、なかなか書けない。「自分は一体何をやっていたのか」と自分を責める気持ちもある。

ここでの私のスタンスは、傍観者としての観察から始まります。私は燃えない観察者、しかし同僚のI 課長はしっかりとリーダーシップを発揮して、部下を燃えさせています。
このコントラストが注目すべき点です。

当時の、実際の私は、課長と称するものの、部下は社長秘書の女性だけ。しかも、部下の社長秘書は、夢の中に登場しません。
一方のI 課長は、多くの部下を従え、夢の中でも、しっかりと管理ができています。

私は、夢の中で自分を相対的に惨めに-言い換えれば、I 課長に劣等感を-感じています。
その劣等感は、リーダーシップだけでなく、自分自身のなすべき仕事もしっかりと記述できないほどの惨めさにより増幅されます。
ちなみに、「なすべき仕事もしっかりと記述できない」というのは、「説明責任も果たせない」ということに他ならず、自分の怠慢さを責めているのです。
このことが、過去から現在まで「自分は一体何をやっていたのか」と、後悔だけでなく自責の念を呼び起こしています。

ライフ・タスクと関連づけると、ワーク・タスクにおいて「無益な、非生産的な時間を過ごした」ことの後悔と自責の念です。そのことを空白期間後の職場への復帰として夢が表現しているのです。

<シーン②>業務見直し運動の全体会議。直属の総合企画室副室長(取締役)がいろいろ説明しているが、自分は遠くから眺めている。「自分もこのチームの一員なのになー」という感じ。 席に戻って用紙をもとに書こうとしているが、やはりなかなか書けない。漠然と頭に浮かぶことはいくつかあるが、書けない。 とてもイヤーな気分で目が覚める。

シーンは、変わります。
全体会議は、シンボルとして解釈できるかも知れません。世の中の趨勢(トレンド、流れ)かもしれません。自分を取り巻く環境の、ある動きかもしれません。

しかし、その全体会議の中でも私は傍観者です。波に乗れていないのです。本来ならば、総合企画室の一員としてなすべき仕事があったはずです。それでいながら遠くから眺めているだけで、なんらの影響力を発揮していないと思っている私。

その私は、名ばかりの一員で「自分もこのチームの一員なのに」と疎外感を抱いています。所属に成功していない寂しさの感情も湧いてきています。

席に戻っても書けないということは、そこまで自分自身を否定していることを意味しています。休職してすぐならともかく、全体会議で説明を受けてもなお、理解していない、用紙を前にして書けない自分なのです。頭に浮かぶことがあっても「漠然」(記述不能)なのです。
「ダメ、ダメ、こんなにダメ、どうしようもないくらいダメ」と、徹底的に自分のダメさ加減が証明されていきます。強烈な自己否定です。

さて、こんな感情を抱きながら目を覚ましました。
夢は、私に、焦り、自責の念、疎外感、寂しさという、とてもいやーな感情を作り上げ、私を何らかのかたちで動かそうとしたのです。

では、どう動かそうとしたのでしょうか?

朝にちょうどこの夢を見た日に、私はしゃにむに仕事をして、夕方には添付ファイルによるメールと郵送で青森公立大学に書類を提出しました。それからすぐ、確定申告の準備を始めました。

ただ、それだけとなると、ワーク・タスクにおいて、準備不足を警告する感情である焦りを作り上げて、私に燃料を供給し、行動に向けて駆り立てただけの夢でしかなくなります。ここまでの自己否定感は何だったのでしょうか?

私は、焦りを使って動かすだけとは捉えていません。大事なことは、これほどまでに鮮明な、このレベルまで感情を喚起させる夢を見ながら「書類提出」や「確定申告」だけではいかにも寂しいではありませんか。

義理の姉の昏睡状態が続く中での夢でもありました。夢は、親族の一員としてなすべきことを果たしえない自分をもどかしく感じさせてもいました。

この夢は、失われた期間と所属の不確かさ(さまざまな意味で)を認識させてくれた夢であり、私に「精神的な居場所を明確にしなさい」「あたりまえの、なすべきことをきちんとして、影響力を発揮しなさい」とのメッセージをくれた夢であったようです。

以上、私の夢を素材に解釈の仕方の断片をお伝えしました。

「アドラー心理学による夢解釈講義」は、もう少し続きますが、ここで、私の夢にコメントをくださった方々に厚くお礼申し上げます。

自分の夢を自分で解釈するというのは、いくら夢解釈の理論と技法を持っているとしても「私的論理」顕わな夢を自分の「私的論理」で解釈するという、独断と偏見の産物でしかなくなります。

そういう点で、どなたのコメントとは申し上げませんが、ハッと気づかされるようなことも多々ありました。
本当にありがとうございました。

次回は、あなたが、あなたご自身の、あるいはあなたの身近の人の夢を解釈できる理論を少々お伝えするつもりです。お楽しみに。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「アドラー心理学による夢解釈講座」の5回目の原稿も用意しておいたのですが、私の妻の姉が逝去したことをジョセフ・ぺルグリーノ博士(モントリオール個人心理学協会理事長)にメールで伝えたら、すぐさま彼から私と妻宛に弔文がメールで届きました。
妻の了解を得て、妻宛の弔文の一部を紹介させていただきます。

ちなみに、博士はメールだけでなく、昨朝も拙宅にわざわざご丁寧な国際電話をくださり、お悔やみの言葉をお伝えくださいました。



I send you especially these few other words, which I hope will help you all in these difficult days:

May this life event bring
you and all members of your family,
Peace in moments of sadness,
Strength in moments of weakness,
Courage in moments of fear,
Wisdom in moments of confusion,
Forgiveness in moments of anger,
and Love in all the moments of your life.

<日本語訳>あなたに特別に数語を託します。困難な日々に助けになれば、と願いつつ。

人生でこのような出来事があっても、
あなたとあなたの家族のみんなが
悲しみの時に平穏を
弱さの時に強さを
恐れの時に勇気を
混乱の時に知恵を
怒りの時に許しを
そして、人生のどんな時にも
愛を
授かれますように。


ぺルグリーノ博士は、今年は10月に来日され(13度目)、東京、山梨、栃木、大阪で5つのワークショップを担当されます。

下の写真は、ぺルグリーノ博士とリーズさんの写真です(フロリダの博士の次女の邸宅で今年1月撮影)。





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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

アドラー心理学による夢解釈講座の4回目です。

私が現実に見た夢(続いてご覧になっていない方は、第2回をご参照ください)を素材に解釈の仕方をお伝えします。ただし、私の主観に基づくため、本質を逸れていることもあります。

1.まず考慮に入れなければならないことは、「どんな状況でこの夢を見たか?」(状況の明確化)です。夢を見るキッカケになった状況です。
私は、現実の背景として次のことを記しました。

<現実の背景>前日非常勤講師を務めている青森公立大学への提出物の期限が過ぎているのに気づいた。確定申告の資料も整備していない。

確かに青森公立大学にシラバス(授業計画書)などを出さなければならないのに、期限を過ぎていることに気づきました。「あ、いけねー。すぐに作らなきゃ」と思い、さらに確定申告の資料も税理士に出さなければならないことにも思いをいたし、眠りました。

ただ、もう1つの気がかりなことがありました。
2月11日に義姉が脳出血のため救急車で医科大学病院に運ばれ、以来ずっと昏睡状態が続いていました(結局は3月10日に死去)。このことのために「自分に何ができるか?」を考えていたのですが、彼女のところには1度お見舞いに行ったきり、妻(義姉の妹)に任せきりで、私は、ただ祈ることしかできないのでした。

2.夢の内容を振り返ってみましょう。
私の直面しているライフ・タスク(人生の課題)が鮮明になってきます。
私が夢を記述するとき、一種の「まえがき」として申し上げた3つのことが鍵になります。

>久しぶりに総合企画室の課長として復職
>社長の側近である自分
>社内では、社長(総合企画室長兼務)主導により業務見直し運動が展開中

①「復職」の話は、青森公立大学の非常勤講師との関連があるようです。
私が青森公立大学の授業をするのは、隔年(2年に1度)です。今年の5月には集中講義を2度やることになっているのですが、そのことと関係がありそうです。

②「側近」というのは、誰かを支えなければならないことを象徴的に顕わしています。
支えるべき対象は、義姉とその夫(ちなみに、2人の間には子どもがいないため、我が子を自分の子どものように可愛がってくれていた)だったかもしれません。
私は、サラリーマンだった時代の夢を年に数回見ますが、今までは決まってセールス・マネジャーだった頃でした。
ただ、注釈を加えておきたいのは、社長が義兄個人のシンボルだったとは思えません。シンボルを固定的に解釈しない方がいいでしょう。

③「業務見直し運動」というのは、最近、ヒューマン・ギルドの経営の仕方がこのままでいのだろうか、と私が考えていたことと結びついていたようです。
ブログを始めてみたものの、ホームページのアクセス数が思うように増えず、もっと抜本的な改革を志向していた矢先でした。

4回目の最後に、私なりに「夢の機能(役割)」を4つにまとめておきます。
このブログを読まれている方は、ご自身や他者の夢を解釈する際の道しるべとしてください。

①問題(ライフ・タスク)の解決

②状況の明確化

③情動の喚起

④近未来(将来)の計画のリハーサル

今回は、主に①、②を明らかにしておきました。
次回は、具体的な夢の物語をもとに③、④にも触れます。
あなたも、私が夢の中での、あるいは夢を見終わった後に残った感情を手がかりに解釈を加えてください。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

今朝は、夢解釈を休んで、ちょっといい話を紹介します(と、誰かさんをじらす私であります)。


パブロ・ピカソにまつわるエピソードです。


ある日、1人の女性が市場でパブロ・ピカソを見つけて、1枚の紙を取り出しました。

「ミスター・ピカソ」彼女は興奮気味に言いました。

「あなたの大ファンなんです。私のために、ちょっとしたデッサンを描いていただけませんか?

ピカソはうれしそうに応じ、彼女が差し出した紙にすばやく描きました。にっこり笑ってその紙を返しながら、彼は、「百万ドルになるよ」と言ったのです。

「でも、ミスター・ピカソ」と、興奮したその女性は答えました。

「この小さな傑作をお描きになるのに、たった30秒しかかかってませんわ」

ピカソは笑いました。

「その傑作を30秒で描けるようになるまでに、私は30年かかったんだ」

 

この話は3週間続ければ一生が変わる Part2』(ロビン・シャーマ著、北澤和彦訳、海竜社)からの抜粋です。

著者のシャーマは、この話を紹介した項で次のような公式を示しています。

集中+日々の向上+時間=天才

そして、シャーマはこの公式を「天才の公式」と称し、次のように断言しています。

「ひとたびこの公式を深く理解すれば、あなたの生活は一変するでしょう」

もう一度「天才の公式」を書きます。


集中+日々の向上+時間=天才 

天才は、生まれながらの素養でなれるものではなさそうです。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
アドラー心理学による夢解釈講座の3回目になります。

早く解釈を知りたがっている方がいらっしゃいますが、そうはいたしません。じっくり進めていきます。

1回目から読んでらっしゃる方にお尋ねします。どんな解釈ができましたか?

ところで、解釈に入る前に、私が背景説明で述べた「私は、ヒューマン・ギルドの夢、今住んでいる中野区の夢を見ない代わりに、サラリーマン時代の夢、栃木県の実家を舞台にした夢をよく見ます」という部分に注釈を加えておきます。

アドラー心理学以外の夢解釈では、私がサラリーマン時代の夢、栃木県の実家を舞台にした夢をよく見ることに関して「その時期の課題を克服していない」とすることがありますが、それこそ「決めつけ」です。

夢の中では、使いやすい時代区分があるのです。

アドラー心理学の立場では、夢の見方についてその人特有のキャスティング、舞台装置があることを重視します。
例えば、黒沢明は、その時期時期によって三船敏郎や仲代達也をよく使ったように、彼特有の主役を使っていました。脇役も同様です。

舞台装置も脚本家(監督)次第です。使いやすい舞台装置があるのです。

次に、ウルフが夢に関する重要な点 を次の8つのまとめていることは、以前お伝えしましたが、その8つの中で駆使できるのはどれでしょうか?

どうやら、8つのうちそのまま解釈に使えそうなのは、次の4つです。

1.夢は、幻想的なことばで書かれた隠喩である。

2.夢は、しばしば問題解決の予行演習となる。

4.夢に関して重要なものは、その映像的な内容ではなく、力動的な内容である。

5.夢の目的は、夢の隠喩を禁制を加えずに使って、情動的な気分を時として作り出すことである。

ウルフの言葉そのものでは分かりにくいので、特に1.4.をより平易にしましょう。

1.夢は、何かのたとえ(メタファー)用いて、ライフ・タスク上の課題をより鮮明にあぶり出す。

4.力動的な内容というのは、「こころの動き」のこと。アドラー心理学の立場では、劣等と感じられる現状からプラスと認知される目標(理想)への動き。つまり、「どこからどこに向かっているのか?」ということです。

さて、アプローチの仕方がより明確になってきました。
ここで問題です。

1.私の夢から私が直面しているライフ・タスクは、何だと思いますか? 仕事・交友・愛のどれでしょうか?他のセルフやスピリチュアルもあるでしょうか?
複数である場合もあります。

2.私は、この夢を見ることでどんな予行演習をしようとしているのでしょうか?

3.夢の目標は何だったのでしょうか? この夢を見ることで自分を、状況をどうしたかったのでしょうか?

4.夢を見たとき、見た後の私の感情(情動)は? そして、それらは、私をどう動かそうとしていたのでしょうか?

あなたなりの解釈をコメント欄に記載してくださいますよう期待しております。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(3月23日、日曜日)、2月9日(土)から8日間続いて来たアドラー・カウンセラー養成講座の全課程が修了しました。

参加されたのは19人(うち1名は最後の2日間欠席)、時々再受講の方々が何人か加わっていました。

講座の中には、カウンセリングの演習ばかりでなく、アドラー心理学独特の「ライフ・スタイル診断」も加わり、今回は、以前にも増してその診断技法の中核である「早期回想解釈」の腕前が短期間に上がり、講師を驚かせてくれました。



今回のもう1つの特徴は、要所要所で私がデモンストレーションを行ったこと、私がクライエント役になってカウンセリングの演習を行ったことです(以前でもそうかな?)。

講師を行っていてしみじみ思うことは、「アドラー心理学をやっていて本当によかった!」ということです。

最終日は、理論面の試験。受講者の神妙な顔つきが印象に残りました。

次回のカウンセラー養成講座は、下記の日程で開催します。

8/23,24,9/6,7,20,21,10/4,5(土日)の8日間

なお、カウンセラー養成講座への参加要件は、アドラー心理学ベーシック・コースとSMILE(愛と勇気づけの親子関係セミナー)を修了していることが条件です。
詳しくは、ヒューマン・ギルドのホームページをご覧ください。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

アドラー心理学による夢解釈講座の2回目です。

夢解釈のための素材を提供します。私が現実に見た夢です。

1.背景説明
私は、ヒューマン・ギルドの夢、今住んでいる中野区の夢を見ない代わりに、サラリーマン時代の夢、栃木県の実家を舞台にした夢をよく見ます。

この夢は、2月中旬に見た夢。サラリーマンとして35歳まで過ごしたのとほとんど同じシチュエーション。現実には、休職もしていないので、復職もありません。
業務見直し運動を展開したことはありませんが、総合企画室の課長のかたわら全社的品質管理(TQC)運動の推進担当課長を兼務したことがあります。

2.夢の内容
サラリーマン時代。久しぶりに総合企画室の課長として復職。社長の側近である自分。社内では、社長(総合企画室長兼務)主導により業務見直し運動が展開中。

業務見直し運動というのは、自分の職務を厳密に記述し、今後の業務の効率化に生かす運動。

<シーン①>近くの経理部管理課では、I課長のもとで社員が熱心に取り組んでいる。「さて、自分もやらなくちゃ」と思って業務の記述をしようとするのだが、なかなか書けない。「自分は一体何をやっていたのか」と自分を責める気持ちもある。

<シーン②>業務見直し運動の全体会議。直属の総合企画室副室長(取締役)がいろいろ説明しているが、自分は遠くから眺めている。「自分もこのチームの一員なのになー」という感じ。
席に戻って用紙をもとに書こうとしているが、やはりなかなか書けない。漠然と頭に浮かぶことはいくつかあるが、書けない。 とてもイヤーな気分で目が覚める。

<感情>焦り、自責の念、疎外感、寂しさ

<現実の背景>前日非常勤講師を務めている青森公立大学への提出物の期限が過ぎているのに気づいた。確定申告の資料も整備していない。

さて、これだけの素材をもとに、私が見た夢であることを無視して、「あーかもしれない」「こーかもしれない」と、前回のウルフの夢に関する重要な点 をもとに推量し、解釈してみてください。

いろいろとどこかにメモを書いて見ると、夢解釈の力がつきますよ。

それではどうぞ。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

今までの流れを変えて、アドラー心理学らしい話をします。

ここ数回は、アドラー心理学ではあまり伝えられていない「夢解釈」テーマです。

アドラー心理学による夢解釈として最もまとまりのよい記述が『どうすれば幸福になれるか 上・下』(W.B.ウルフ著、岩井俊憲監訳、一光社)下巻第7章にあります。




アドラーの通訳を務め、アドラーの本をドイツ語から英語に訳し(『人間知の心理学』)、アドラーから「My son」と呼ばれていたウルフは、アドラーの夢に関する発見を次のように記述しています。

「現代心理学によるもっとも重要な発見の1つは、アルフレッド・アドラーによる『夢は人生の過程で起きる説明不能かつ偶発的な現象ではなく、個々人が安全と幸福の目標に到達するための訓練で使う貴重な手段である』という発見である」P.28)

さらにウルフは、夢に関する重要な点 を次の8つのまとめています。

1.夢は、幻想的なことばで書かれた隠喩である。

2.夢は、しばしば問題解決の予行演習となる。

3.夢は、視覚のプロセスであるから、夢が象徴的に伝えようとするものは、視覚的なことばで表現されなければならない。

4.夢に関して重要なものは、その映像的な内容ではなく、力動的な内容である。

5.夢の目的は、夢の隠喩を禁制を加えずに使って、情動的な気分を時として作り出すことである。

6.夢の内容を忘れてしまうわけは、夢は呪文をかけて作り出した幻影であって、そんな呪文を詳しく調べなくともよいからである。

7.人間の生き方の動的パターンについて多少でも知識がなければ、夢を解釈することはできない。

8.夢を解釈したからといって、心の病気を治すことは決してできない。

次回からは、実際の夢をもとにその解釈が簡単にできる方法を伝授します。
あなたも夢とのつき合い方が楽しくなり、夢から重要なメッセージを受け取れるようになりますよ。
お楽しみに。

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「神様とつき合う3原則」の4回目です。 最終回にするつもりです。
まずは、しつこいようですが、3原則のおさらいから。

第1原則 神様は、人の願ったとおりのことを実現してくれるとは限らない。

第2原則 神様は、その人のために神様にとって必要なことを実現してくれる。

第3原則 神様とのコミュニケーションの習慣を持ち、しかも実現したかのように願ったとき、神様は、願いを聴き届けてくださる。

今日のテーマは、第3原則の後半の「実現したかのように願ったとき、神様は、願いを聴き届けてくださる」という部分です。

ここで、重要なテクニックを2つお伝えします。

第1は、「神様サッカク(錯覚)のテクニック」です。
第2は、「神様ナットク(納得)のテクニック」です。

第1の「神様サッカク(錯覚)のテクニック」というのは、英語で“as if (まるで・・・・のように)”を使うことです。

具体的なやり方は、日頃から神様とのコミュニケーションをしっかりし、自分の存在を覚えてもらい、日に日に「お陰さまで・・・・になりました」と感謝しておくのです。

神様は、正月の3か日は大忙しですが、お暇な時期もあります。そんな時も欠かさず挨拶をしておいて、「ここ一番」という時に力強く「お陰さまで」とやるのです。

内容は、「これからこうなりますように」ではなく、すでに実現したかのように、「ありがとうございました。・・・・・になりました」と、先に感謝してしまうのです。
神様は、「あれ、私は○○にこんなに感謝されることをしたかな」と錯覚され、「だったら実現させてしまおう」と、願いをさっと叶えてしまう性癖をお持ちなのです。
これが「神様サッカク(錯覚)のテクニック」です。必要なものを引き寄せてしまう「こころの磁気の法則」と称してもいいでしょう。

第2の「神様ナットク(納得)のテクニック」というのは、英語で“even if (たとえ・・・・だとしても)”を使うことです。

神様もご都合がおありです。叶えられる願い、叶えられない願いがあります。錯覚されないことも、錯覚したことを修正されることもあります。

そんな時でも、「たとえ私の願いが実現されなくとも、私は、私に降りかかったことを神様のご意思だと受け止めます」と受け入れるならば、けなげなこの人のために人情ならぬ「神情」が掻き立てられ、継続的な願いに納得され、「いつかの機会にこの殊勝な○○さんのために力になろう」と思ってくださるのです。
これが「神様ナットク(納得)のテクニック」です。

神様は、基本的にあなたの力のなりたいと思っているのです。あなたの応援団長なのです。だとしたら、日頃から神様に感謝を欠かさないことで神様に可愛がられながら、「神様サッカク(錯覚)のテクニック」「神様ナットク(納得)のテクニック」を使って、神様を協力者になってもらおうではありませんか。

最後にくれぐれも申し上げておきます。

このテクニックだけ覚えて実践してもダメですよ。第1原則から第3原則まで信じて行わないと。
神様は、あなたの真摯な態度を見てござるのです。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「神様とつき合う3原則」の3回目です。

まずは、3原則のおさらいから。

第1原則 神様は、人の願ったとおりのことを実現してくれるとは限らない。

第2原則 神様は、その人のために神様にとって必要なことを実現してくれる。

第3原則 神様とのコミュニケーションの習慣を持ち、しかも実現したかのように願ったとき、神様は、願いを聴き届けてくださる。

今日のテーマは、第3原則。

第3原則は、第1原則、第2原則を前提にして初めて成り立つものです。

第3原則は、「神様が願いを聴き届けてくれる」というありがたい話です。ただし、2つの条件があります。
1つは、日頃から神様とのコミュニケーションの習慣を持っていること、2つ目は、すでに実現したかのように願うこと、です。

1つ目の「日頃から神様とのコミュニケーションの習慣を持っていること」というのは、どういうことでしょうか?
これは、すでに3月16日のブログ「神社・仏閣での正しい祈り方」で私なりの神社・仏閣での祈り方として述べているのです。ポイントは、次の3つです。

1.神社・仏閣を感謝の場としよう。

2.祈らざるを得なかったとしたら、後日しっかりと報告に行こう。

3.祈った分だけ瞑想をして神仏のメッセージを聴き取るよう心がけよう。

私は、「神様・仏様」と呼んでいますが、このことで特定の信仰を強要しているわけであはありません。しかし、信仰があれば、それに越したことはありません。
いずれにしろ人間を超えた、より大きな存在を想定しています。

中村天風は、人間を超えた、より大きな存在を「ブリル」と言っています。村上和雄先生流に「サムシング・グレイト」でも、あるいは「大自然」でもいいのです。

習性として備えてほしいのは、次の2点。
第1点は、
「感謝のこころ」です。
第2点は、「自分に起きることのメッセージを謙虚に聴き取ること」、別の言い方をすると「瞑想的な生活をすること」です。毎日1時間瞑想をしなさい、と言っているわけではありません。
「瞑想的な生活をすること」とは、自分自身と自分の周囲を見つめながら生活すること、セルフ・モニタリング・システムを働かせながら生きることです。

瞑想的な生活をしていると、自分の健康問題、自分の直面する出来事などに関して早い段階で「早期発見・早期着手」ができて、大事に至る前に手を打つことができます。
「早期発見・早期着手」ができていないと、神様は、「いい加減に気づきなさい」とより大きな警告を発します。
自分に起きることは、すべて神様のメッセージだと自覚すべきでしょう。

今日は、条件の1つ目だけにして、次回2つ目の「すでに実現したかのように願うこと」に言及します。




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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

一昨日に続いて「神様とのつき合い方の3原則」がテーマです。
まずは、3原則をおさらいしておきましょう。

第1原則 神様は、人の願ったとおりのことを実現してくれるとは限らない。

第2原則 神様は、その人のために神様にとって必要なことを実現してくれる。

第3原則 神様とのコミュニケーションの習慣を持ち、しかも実現したかのように願ったとき、神様は、願いを聴き届けてくださる。

今日のテーマは、第2原則。
ここで、「成功して不幸になる」話をしましょう。

あれよあれよという間に成功を収め、周囲を驚かせる人がいます。「成功哲学」を実践し、いったんは「さすが」と思わせるのですが、家族がバラバラになったり、社員の離反を招いたり、病気になったり、極端な場合は、早死したりするケースがあります。
私は、こういう方々を名前を特定してお伝えすることができますが、ここでは避けておきます。

成功を収めるのはいいのですが、そのスピードと分量が神様の計画から大きく逸脱してしまっていたのかもしれません。

私は、当人の願いを「小我」あるいは「ミクロの願い」とし、神様の願いを「大我」あるいは「マクロの願い」とすると、両者には3つのバランスがあると思います。

(1)小我(ミクロの願い)>大我(マクロの願い)・・・・無理が生じ、いつか急変か破綻を来たす可能性あり

(2)小我(ミクロの願い)=大我(マクロの願い)・・・・程よい成功か、神様の願いを多く担える運命にある人

(3)小我(ミクロの願い)<大我(マクロの願い)・・・・神様の願いに気づかずに生活しているか、本来の力を発揮していない人

私は、ここでいわゆる「成功哲学」を否定しているわけではないことを釈明しておきます。私は、ナポレオン・ヒル、ポール・J・マイヤー、ロバート・H・シュラーなどからたくさんのことを学びました。
しかし、成功哲学の提唱者である彼らには宗教的なバックグラウンドがあるにもかかわらず、日本の大多数の人がそれを学ばず、成功乞食のような浅ましい姿を見るにつけ「そこんとこ違うだろ」と思っている人間です。そんな人たちが(1)の結末を迎えるのが多いようです。成功して不幸になるのです。

私は、第2原則をもとに次のことを信念を持ってお伝えします(ただし、宿命論的に受け取らないでください。次回の第3原則までよく読んで判断するように)。

「自分の願いは、実現することもしないこともあるが、神仏の願いは、自分を通じて実現する」

そして、

「起きることは、すべて最善のこと(Everything happens for the best.)」

◎ヒューマン・ギルドのホームページ
「Topics」に過去のニュースレターから「人おこしプロジェクト」をアップしました。ご覧ください。
「人おこし」は、4~5人集まれば、グループ・カウンセリングのようにして開催可能です。ご相談ください。




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