おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(11月29日)は、従兄の奥さん ― まるで実の姉のように私が大変お世話になった方です ― の告別式のために栃木県鹿沼市にカミさんと出かけました。
フェイスブックでもつながり、共通の友達も多い 岩井繁幸さん (従弟、愛知県半田市からお越し)と数十年ぶりに再会しました。
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悲しい別れの日でもありますが、ふだんなかなか会することがない親戚と懇談できた喜びもありました。
カミさんと2人の兄、2人の義姉、従妹の7人で1つのテーブルを囲みました。
さて、復路で今話題の『反日種族主義ー日韓危機の根源』(李 栄薫編著、文藝春秋社、1,600円+税)を読み終えました。
韓国内でも10万部売れ、日本では、11月発売早々30万部を超えているのだそうです。
慰安婦問題、徴用工問題、竹島問題などを実証的な歴史研究に基づいて論証、韓国にはびこる「嘘の歴史」を指摘した本で、今の反日無罪の国民情緒法が存在する韓国内では大変勇気ある本です。
そもそも「反日種族主義」とは何か?
編著者の李教授は「エピローグ 反日種族主義の報い」で次のように書いています。
「個人は全体に没我的に包摂され、集団の目標と指導者を没個性的に受容します。
このような集団が種族です。
このような集団を単位にした政治が『種族主義』です。
私は、韓国の政治はこのような種族主義の特徴を強く帯びていると考えています。
・・・・・一部略・・・・・
このような韓国の政治文化が、対外的に日本との関係に至ると、非常に強い種族主義として噴出します」
もう少し「エピローグ 反日種族主義の報い」から引用を続けてみましょうか。
「反日種族主義は1960年代から徐々に成熟し、1980年代に至り爆発しました。
自律の時代に至り、物質主義が花開いたのと軌を一にしました。
反日種族主義に便乗し、韓国の歴史学界は数多くの嘘を作り出しました。
この本が告白したいくつかは、そのほんの一部に過ぎません。
嘘はまた反日種族主義を強化しました。
過ぎし30年間、韓国の精神文化はその悪循環でした。
その中で韓国の精神文化は、徐々に低い水準に堕ちて行きました」
ここに経済史学者としての学者の良心が色濃く出ています。
「プロローグ 嘘の国 」の「嘘をつく国民」の項からこんな書き出しで始まります。
「韓国の嘘つき文化は国際的に広く知れ渡っています。
2014年だけで偽証罪で起訴された人は1,400人です。
日本に比べ172倍だといいます。
人口を考慮すれば、一人あたりの偽証罪は日本の430倍になります」
と書いて、次の項の「嘘をつく政治」では
「国民だけがそうなのではありません。
政治が嘘つきの模範を示しています」
と書き始めています。
最後まで読み終えると、親日の本でなく、故国韓国に対する「憂国」の本であることがはっきりしてきます。
日韓問題については、吉田清治 なるいかさま師の本をもとにした感情的なやり取りが先行していましたが、『反日種族主義ー日韓危機の根源』は、ころころ変わったり、インタビュアーの意図を汲んだ証言ではなく、エビデンス・ベーストの経済史学を基盤に「事実は何か?「データではどう表現されているか?」の視点に貫かれていて、その意味では、感情的な韓国の論調に対して「ちょっとお待ちなさい! この本のここの部分を読んでからおっしゃってください」と反論できる材料に満ちています。
「『反日種族主義』=勇気+良心+憂国の本」だと評して間違いなさそうです。
日本でまず100万人。それだけでなく、全世界で読まれてほしい本です。
目次は、次のとおりです。
日本語版序文
はじめに
プロローグ 嘘の国
第1部 種族主義の記憶
1 荒唐無稽『アリラン』
2 片手にピストルを、もう片方に測量器を
3 食糧を収奪したって?
4 日本の植民地支配の方式
5 「強制動員」の神話
6 果たして「強制労働」「奴隷労働」だったのか?
7 朝鮮人の賃金差別の虚構性
8 陸軍特別志願兵、彼らは誰なのか!
9 もともと請求するものなどなかった――請求権協定の真実
10 厚顔無恥で愚かな韓日会談決死反対
第2部 種族主義の象徴と幻想
11 白頭山神話の内幕
12 独島、反日種族主義の最高象徴
13 鉄杭神話の真実
14 旧総督府庁舎の解体――大韓民国の歴史を消す
15 親日清算という詐欺劇
16 ネバー・エンディング・ストーリー 「賠償!賠償!賠償!」
17 反日種族主義の神学
第3部 種族主義の牙城、慰安婦
18 我々の中の慰安婦
19 公娼制の成立と文化
20 日本軍慰安婦問題の真実
21 解放後の四十余年間、慰安婦問題は存在しなかった
22 韓日関係が破綻するまで
エピローグ 反日種族主義の報い
解説 「反日種族主義」が問いかける憂国 久保田るり子(産経新聞編集委員)
*この本の編著者の李 栄薫氏の主張を手っ取り早く読むには、次の2つがお勧めです。
1.J-CASTニュース 2019/11/21 17:45 「反日種族主義」韓国では30代中心にヒット 来日の編著者「歴史は進歩している」
日韓でベストセラーになっている「反日種族主義」(日本版は文芸春秋刊)の編著者、李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大教授が2019年11月21日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見した。
文在寅政権は「反日運動家として非常に訓練されている集団」
著書では、李氏をはじめとする経済史学などの専門家6人が一次資料にあたったうえで、(1)慰安婦制度は公娼制の軍事的編成にすぎない(2)徴用工問題で裁判を起こした人は、「強制連行」などではなく募集と斡旋に応じて日本に渡った、などと主張している。
これ以外にも、日韓関係について韓国で通説だと考えられてきた論点に反論しており、曺国(チョ・グク)前法相がSNSで「吐き気がする」などと反発したことも話題になった。
李氏は、比較的「反日教育」を手厚く受けた世代に売れているとして、「歴史は進歩している」などと手応えを語った。
2.産経新聞ニュース 2019.11.21 22:50|国際| 李栄薫ソウル大名誉教授「韓国人の自己批判書だ」 発言全文
韓国でベストセラーとなった『反日種族主義』の編著者、李栄薫ソウル大名誉教授は21日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見。
冒頭発言の全文。
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<お目休めコーナー>11月の花(23)
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