アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

今回も夜分に失礼します。

さて、6月1日発売の月刊誌2つで私(岩井)のインタビュー記事および拙著の書評が出ます。

1つは、『第三文明』7月号(「勇気のしぼり方」特集、第三文明社、定価500円)でスキージャンパーの船木和喜さん、女流棋聖の梅沢由香里さん、女優のジージャーさんと共に私のインタビュー記事が掲載されています。

私のインタビューのタイトルは、「『勇気づけ』の人になるために」。紙面の3ページを占めています。

Column(コラム)では「『蛮勇』と『勇気』の違い」に触れています。

『第三文明』は、書店でもお求めになれます。


(6月1日の新聞広告から)

2つめは、『JMAマネジメントレビュー』6月号(日本能率協会、定価1,200円)で私の本が紹介されました。

紹介された本は、4月5日発行の『変革の時代の経営者・管理者のコミュニケーション』アルテ、定価1,260円)

井上工場長と、本社から異動してきた率直な物言いをする牧野課長を中心に広げられる企業成長の物語りに続く、各章の最後に解説とまとめからなる本書。
New Books欄での結びの言葉は、次のとおりです。

本書での設定は企業だが、あらゆる組織に共通する要素を含んだこの物語は、企業として、また一人の人間の成長の記録として、自身の成長の参考にしたい1冊である。

 (注)『変革の時代の経営者・管理者のコミュニケーション』は、ヒューマン・ギルドにも在庫がございます。ご注文ください(数量割引あり)。

<お目休めコーナー> ご近所の花壇から



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ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。また、朝でない時間で失礼します。

まず、お願いがあります。食事時間の前後1時間を避けて以下の日記をお読みください。さもないと、後悔しますよ。

本日(5月29日)は、「注腸検査」なるものを受けてきました。
1ヶ月ほど前の半日ドックで便に潜血が認められたからです。

少々尾篭な話が続きます。
読者のある割合は、この検査をすることになる可能性があるので、先輩として体験談を記します。

注腸検査というのは、大腸の潰瘍、ポリープ等をレントゲン写真により診断する検査。

実際の検査は、肛門から造影剤(硫酸バリウム)を入れて大腸がよく見えるようにして写真を撮るもので、胃の検査が口からバリウムを入れるのに対して、肛門からバリウムを入れること、事前の食事や薬の飲み方が異なることが特徴です。

検査の2日前から食事が制限されます。野菜、果物全般、きのこ類、海藻類、こんにゃく、豆類など消化に時間がかかる食事は制限され、就寝前にはガスチモンという整腸剤を360ml以上の水で飲みます。

食事の問題は、検査前日です。
「インテスクリア」という検査食を朝・昼・夕に食べ、整腸剤と下剤の検査薬(下の写真)を飲まなくてはなりません。
さらに、コーヒー、アルコール、炭酸飲料、牛乳、乳製品は、摂取が禁じられます。

検査前日の朝食は、下の写真のとおりで、煮物が入って、普段の私の朝食とそんなに違いがありません。
ご飯がおかゆに代わる程度。

ところが、昼食になると、ガラッと検査食っぽくなります。
スープにスナック菓子が4個、それに飴玉(下の写真)。少量で悲しくなります。

昼食後は、ガスチモンという整腸剤を2錠、360ml以上の水で飲みます。

夕食は、まさに流動食。おかゆにふりかけ、味噌汁1杯。6時までに食べます。

夕食後の7時ごろ、コップ1杯(180ml)の水を飲みます。
それだけではありません。8時ごろにマグコロールという下剤を900mlの水に溶かして30分を目安に飲みます。
この味は、ポカリスエットのような味で、「900mlといってもビールを飲むつもりなら」と挑んだのですが、ビールのようなわけにいかず苦しい。

これだけではありません。

10時ごろにラキソベロンという下剤をコップ1杯(180ml)の水で飲みます。

これからがすごい。来ました! 強烈な下痢状態。

11時ごろから朝の9時ごりまでトイレに駆け込むこと数度。
完全に腸をきれいにしなければならないのです。


さて、検査当日。

朝食、昼食は抜き。検査までスポーツ飲料をコップ2杯(360ml)だけ。

病院では、お尻の部分が開く検査着着用。
それから、腸の働きが鈍くなる注射を肩に。

検査本番は、お尻から造影剤(硫酸バリウム)と空気を注入。

胃カメラと同じように台の上に乗せられ、腸の膨らみ耐え、右回転、左回転。
放屁を我慢するのが大変。

思わず、「あと何分ですか?」と尋ねてしまいました。

注射から検査終了まで約30分。

結論:どんな検査か少々楽しみもあったのですが、2度とやりたくない検査(そりゃそうですよね。やりたい検査なんてありませんもの)。
されど、加齢とともに避けられない道か。


<お目休めコーナー> 目の洗浄を



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ラストゲーム 最後の早慶戦 (角川文庫)
蒔田 陽平,古田 求
角川グループパブリッシング

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ある事情で会社を休み(内容は明日お伝え)、借りてきたDVD『ラストゲーム  最後の早慶戦』を家でカミさんと一緒に観ました。

観たくなったのは、早稲田大学の白井総長が入学式の式辞で「『自立』と『自律』」と題して、外交官としてユダヤ人6,000人の命を救った杉原千畝(「命のビザ」)と、戦況厳しい1943年10月16日に行われた「最後の早慶戦」について語っていたのが印象に残っていたからです。

この映画の監督は神山征二郎。主演は、渡辺 健の息子の渡辺 大 。他の出演は、柄本明 、 石坂浩二 、 藤田まこと 、 富司純子 、 柄本佑 、 原田佳奈 など。

goo 映画は、次のように作品を解説・紹介しています。

昭和18年。戦争が激化する中、練習に励む早稲田大学野球部の若者たち。六大学野球はすでに解散が決定しており、来るべき学徒出陣に備えるように圧力がかけられていた。

そんな中、顧問の飛田穂州のもと選手たちは、出陣のその日まで野球を続けると誓っていた。部員の戸田は父親から厳しく責められながらも、兵隊に志願した兄の言葉(注:「オマエは、勉強と野球でがんばれ」)を胸に、合宿生活を続けていた。そんなある日、慶應の塾長、小泉信三が飛田のもとに早慶戦を申し込みにやってくる…。

そんな時、戦場に赴く前の最後の願いとして行われた“出陣学徒壮行早慶戦”の、実現までの紆余曲折が描かれる。やがて死地へ向かう選手たちが、試合中、悦びに満ちた表情を見せるたび、哀しさが胸を突く。試合後の両校応援団によるエール合戦には涙を禁じえないだろう。

本作が凡百の青春映画ではないポイントの一つとして、選手たちを見つめる顧問・飛田の真摯な描き方が挙げられる。演じる柄本明の“熱さ”は大きな見どころだ。


柄本明や富司純子の熱演により涙する場面も何カ所かあったのですが、最後の早慶戦に至る感動に比べて、「学徒出陣せざるを得なかった学生の無念さがもっと強く描かれていたら」と、もったいない感が少々残ったところがカミさんとの共通意見。

DVDは、
価格: 5985円(税込)
発売元: シネカノン
販売元: 株式会社ポニーキャニオン
品番: PCBE-53225


<参考> 5月30日の早慶戦のチケット


<お目休めコーナー> やはりご近所の花


 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日のブログは、書いていた自分が後味悪かったし、お読みになった方も気分がよくなかったと思われますので、今日は、後味がよい話を書きます。

昨日(5月26日)は、午前と午後とそれぞれ1つずつ、研修でかかわるお客様から貴重な学びがありました。

午前の学びは、1週間ほど前に打ち合わせに赴き、先方のご意向を承った、ある外資系企業からでした。

私が研修用に使うパワーポイント資料の案をお送りしていたら、先方の細かい要望も加えて、コメントが帰ってきました。

もしかしたら、研修講師としては、プライドを損なうようなフィードバックだったかもしれませんが、先方のご指摘に1つひとつにうなづくことばかり。

研修を担当するのが、ますます楽しみになりました。


午後の学びは、ACAP(消費者関連専門家会議)第13部会のメンバー27人を対象としたヒューマン・ギルドでの研修でした。

タイトルは、「共感のお客様対応―スキルとマインドの融合を目指して」

カウンセリングの理論と技法をお客様対応に生かそうとする試みなのですが、しっかりと受け入れてもらえ、講師としても新たな学びになりました。

ACAP(消費者関連専門家会議)第13部会のメンバーとのご縁ができたのは、同部会のリーダーである大塚ベバレジ㈱のお客様相談室長の灘田利明さんのお力添えによるものです。

お陰さまでお客様相談担当を対象とした研修は、今月はこれで3回目です。


研修をすることは、受講生にも学びでしょうが、講師としても大きな学びの機会であることをしみじみと感じております。

<お目休めコーナー> ご近所のなでしこ

 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

最近の、ヒューマン・ギルドでの公開講座に絡んで困った傾向を書きます。

その1つは、キャンセルが例年になく多いのです。それも、開催期日が近づいてのキャンセル。主催者としてものすごく困ります。

直前のキャンセルをしてくる人のかなりの部分は、お支払いが済んでいない方です。「出られたら出よう。ダメだったらキャンセルすればいいのだ」とでも思っているのでしょうか?

キャンセルされる方の第2の特徴は、地方からお越しの方です。新型インフルエンザの影響がここに現れているのでしょうか?

困ったようなうれしいことは、直前になって申し込んで来られる方が多いのも、最近の特徴です。
ただ、キャンセルする人ほどには数が達しないのが残念です。

こうしてみると、「100年に一度の大不況」がそれだけ研修にかける財布にも影響しているのでしょうか?

そう言えば、船井総合研究所の小山政彦社長が『ザ・フナイ』(船井メディア)に面白いことを書いていました。

1980年代の日本の高所得者層、中所得者層、低所得者層の分布は、

7:83:10 だった。

8割を超える人たちが中産階級だったのです。

それが、2010年代は、

20:30:50 になる

と言うのです。

中所得者層の低所得者層化が著しいようです。

2人に1人が低所得者になるのです。

この趨勢を読まないで、「以前の状態に戻る」というような楽天的な見通しを立てている客商売をする企業は立ち行かなくなります。

そう言えば、スタッフの竹内からこんな報告を受けました。

ある研修を終えた翌日、女子トイレのトイレットペーパーが5ロールほど完全になくなっていたとのこと。

スポットで参加された誰かが持ち帰ったのでしょう。

ここまで状況が厳しいのでしょうか。

お金が減っても、心のゆとり、潤いまでなくしたくないですね、このご時勢。


<お目休めコーナー> ご近所の潤いの花



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

このところブログの更新は、1日置きになっています。

私は、ブログ・ランキングとか、閲覧数とかを気にせず、マイペースで、自分の書きたいように書いていますので、もしかしたら今後はこのペースになっていくのかもしれません。

最近の私の関心の中心は、某出版社からの書き下ろしの本です。おそらく『勇気づけの心理学』(金子書房)以来の体系化された本になるでしょう。
知っていることを書くというより、書きながら構想を高めていく、創造力に満ちた本にします。


ところで、近づいている研修の宣伝もさせてください。

2009年6月3日(水) 15:00~16:30 にJIPMソリューション主催で「『勇気づけによる組織活性化セミナー』無料説明会」を開催します。

主な内容は、次のとおりです。

・今なぜ勇気づけが必要なのか
・なぜ勇気づけで人や組織が元気になれるのか
・勇気づけとメンタルヘルスの関係
・勇気づけによる小集団活動活性化とは

申込み・問合せ先は、以下に

〒108-8571 東京都港区高輪3-26-33 品川ビル8階 株式会社 JIPMソリューション カスタマーサービスセンター
電話:0120-096-580

このところ、企業に所属している人たちの活力が低下しています。
そんな人たちに勇気を伝道したい!


<お目休めコーナー> 紫陽花




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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

私には、信頼する年下の友人がいます。その名は、井上祐宏さん(mixi)。

ジャハン

20年近くの間、ずっとヒューマン・ギルドの会員でいてくれています。

この人の人脈とプロデュース力がまたすごい!

5月25日(月)の夜にヒューマン・ギルドで「知的障害児は天才性を秘めている!」の講演をお願いしている鈴木昭平さん(地球能力開発事業団団長、エジソン・アインシュタイン協会会長)も井上さんのお引き合わせ。

ちなみに、鈴木先生は、新著の『子どもの脳にいいこと―多動児、知的障害児がよくなる3つの方法』(コスモトゥーワン)で大ブレーク。ヒューマン・ギルドで週に1-2回個人セッションも行い、また、25日(月)夜の講演会も収容を心配しなければならないほど、申し込みがあります。

ところで、その井上さんが最近紹介してくれたもう1人の人が森昌夫先生(NPO法人微小循環研究所所長、復旦大学医学院顧問教授)です。
生薬の研究家であるとともに、気功の達人。

私は、お目にかかっただけでなく、3月30日(月)に実際に森先生の講座に参加してみました。

印象は「これぞ本物!」
地味なお人柄ですが、研究成果、ご経験にプラスして「極意」いっぱいの人です。

森先生は、別名「『ストレス』に闘いを挑んだ男」とも言われ、霊芝の薬理データを作った人でもあり、最近では「鳥インフルエンザ」の予防生薬や、脳神経伝達物質であるセロトニンの分泌をよくする生薬の開発にも従事されています。

その森先生の「ストレスフリー・トレーニング」をヒューマン・ギルドで次の概要で開催します。

私の書いたことが過剰宣伝か、はたまた森先生のなさっていることが眉唾ものなのか、どうかあなたの目と耳でお確かめください。

日時:5月29日(金)18:45-20:30
場所:ヒューマン・ギルド研修室
講師:森昌夫先生(NPO法人微小循環研究所所長、復旦大学医学院顧問教授)
受講料:3,000円(税込み、当日集金)
申し込み:ヒューマン・ギルドに電話(03-3235-6741)かメールで


<お目休めコーナー> 新井五行堂医院のバラ


 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨晩(5月21日)は、池袋の東京芸術劇場で1人、ベートヴェンの「英雄」を観賞してきました。

指揮者はスコット・ユー、オーケストラは読売日本交響楽団。

席は、1階のE席、前から5番目。指揮者のスコット・ユーの眼鏡が落ちるほどの熱演を間近に見ただけでなく、彼の声まで聞こえました。

ベートヴェンが、この交響曲第3番(「英雄」)の作曲を始めたのは、1803年5月、耳の疾患に悩み、「ハイリゲンスタットの遺書」を書いた翌年のことでした。

曲目解説には「曲は、交響曲の基本である4つの楽章からできていますが、ハイドン、モーツァルトに代表される伝統的な交響曲のスタイルを打ち破るような構成になっていて、こうしたところにもベートヴェンの革新的な技を見ることができます」とあるように、ベートーヴェンが、転機のたびに飛躍を遂げていることがわかります。


私のベートーヴェンに対する思いは「器官劣等性の克服―ベートーヴェン編(1)(2)(3)4)」をご参照ください。

 

<お目休めコーナー> 湯島聖堂の屋根



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

ヒューマン・ギルドでめったに開くことがないであろうセミナーのご案内です。

セミナー名は、「ナラティブ・セラピー入門セミナー」

日時は、2日間で、5月30日(土)13:30-18:30、31日(日)10:00-17:00

講師は、生田倫子先生
(慶應義塾大学先導研究所研究員、筑波大学大学院非常勤講師など、教育学博士、臨床心理士) 。『ナラティブ・セラピーの登龍門』(アルテ)の編著者のお1人です。

生田先生は、このセミナーについて次のような案内文を書いてくださいました。

ナラティブ・セラピー(Narrative therapy)の「ナラティブ」は物語という意味です。物語療法とも呼ばれます。
このアプローチは家族療法を起源とし、オーストラリアのホワイト(White,M)とエプストン(Epston,D)によって提唱されました。

さらに広義の意味で定義するならば、グーリシャン(Goolishian、H)とアンダーソン(Anderson,H)のコラボレィティブ・ランゲージ・システムズ・アプローチ、そしてアンデルセン(Andersen,T)のリフレクティング・プロセスも含まれます。人間行動にとっての現実世界とは社会的構成の産物である、とする社会構成主義(Social constructionism)が理論的背景となっています。

ナラティブ・セラピーでは、「問題」をシステムの構成員によって社会的に構成された現実、つまり「物語」であると捉えます。それを新しく生産的な「物語」に転換すること、これがナラティブ・セラピーの狙いであるといえます。

このアプローチは、あっというまに世界を席巻し、日本でも心理臨床学会をはじめ多くの学会やシンポジウムにて大々的に取り上げられました。しかし、また多くの誤解や疑問も喚起するアプローチでもあります。講義では、ナラティブ・セラピーの理論的背景について学習し、その後精神分析やクライアント中心療法とどう異なるのかについて教示し、その後マイケル・ホワイトの外在化の技法についてデモンストレーションとロールプレイにて習得を目指します。


『ナラティブ・セラピーの登龍門』を読んだ私の感想では、このセミナーを受けることによって、物語の転換は、早期回想の書き換えにも通じ、技法的にも、クライエントにより幅の広い対応ができるようになりそうです。
楽しみです。

一緒に勉強しませんか?
あと数人枠があります。

「ナラティブ・セラピー入門セミナー」の開催概要は、次のとおりです。

1.日時:5月30日(土)13:30-18:30、31日(日)10:00-17:00
2.受講料:会員25,000円(一般30,000円)

お申し込みは、ヒューマン・ギルドのホームページの行事案内から

(注)都合でセミナーに参加できない方のためには、『ナラティブ・セラピーの登龍門』(1,800円+税)の本だけの販売も行っています。他の本と一緒にヒューマン・ギルドにご注文ください。


<お目休めコーナー> 教育の森(文京区)の「平和の天使」

 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(5月17日)は、11:00-13:00の[アドラー心理学ゼミナール]田辺優子さんを講師として「自己理解? 自己承認?『自分を好きになる方法学習中』」の講演が行われました。

社会福祉士と精神保健福祉士の両資格を併せ持つ地方公務員の田辺さんは、幼稚園生の頃から自分が嫌いで、人とつき合うのが苦手。「(悪いのは)みんな私のせい」「私がいなければみんな仲良し」と思うような人で、7・8年前に8人の部下を持っても「どうもうまくいかない」という自己否定感がいっぱい。「世の中で自分が一番信用できない人」だという自己イメージを持っていました。

それが、アドラー心理学ベーシック・コース → SMILE → ヒューマン・ギルドでの、地元でのアドラー心理学の学び を通じて「ずっと自分を責めていた」自分から自分を解放し、「自分を責めていても何も出てこない」と、自己理解、自己承認を進めてこられました。

内容もさることながら、「ライフ・スタイルが変わったと思いたい」と謙虚におっしゃる田辺さんの、11人の聴衆の関心を1時間半引きつけて離さない話力には、私も深い感動を覚えました。

田辺さんは、アドラー心理学の学びの中でも多くの方を勇気づけていらっしゃったのを私は知っています。
その証拠に「田辺さんから勇気づけられたと思う人?」と、私が会場の人に尋ねると、なんと5人もの人が手を挙げました。

田辺さんの自己肯定感は、人から勇気を得ることでなく、人に勇気を与えることでなおいっそう高まった、と私は判断しております。

「勇気の伝道者」またまた誕生。


6月14日(日)のゼミナールは、村島咲智子さん(長野県在住)のご担当で、里親体験をもとに「こうのとりのゆりかごを考えてみませんか?」のタイトルで行います。



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人生を「半分」降りる―哲学的生き方のすすめ
中島 義道
ナカニシヤ出版

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

『人生を<半分>降りる―哲学的生き方のすすめ』(中島 義道著、ナカニシヤ出版、新潮OH!文庫・ちくま文庫にもあり)を読み終えました。

この哲学者、中島義道氏の本は、以前から書棚にあったのですが、そのまま読まずに数年。ところが、『人間の覚悟 (五木 寛之著、新潮新書)を読み終えてから急に読みたくなりました。

50歳を超えてから、この人生で「何をすべきか」がわからないでも、だんだん「何をなすべきでないか」がわかりかけてきた著者は、「人生を半分降りる」、つまり「<半分>隠遁する」ことをひとつの積極的な生き方だとし、序章「あなたは間もなく死んでしまう」を次のように結びます。

人生においてせいぜい2番目に重要なことにすべての時間を捧げて、いちばん重要なことをおろそかにする。にもかかわらず、自分は充実した豊かな人生を送っていると思いこみがちになるだけに、ますます危険であるといえましょう。

序章以降の構成は、以下のとおりです。

1章 「繊細な精神」のすすめ
2章 「批判精神」のすすめ
3章 「懐疑精神」のすすめ
4章 「自己中心主義」のすすめ
5章 「世間と妥協しないこと」のすすめ
6章 「不幸を自覚すること」のすすめ
終章 そして、あなたはまもなく死んでしまう

4章、5章、6章では、次のような明快な書き方をしています。

人生を<半分>降りること、すなわち<半隠遁>とは自己中心的でなれば実現しないことなのです。自分の生き方を最優先する。妻や子や親たりとも、二の次にする。そのように「冷酷な」人間でなければ実現できません。(4章)

人生を<半分>降りること、すなわち<半隠遁>のすすめとは、「みなさん、もっと子供になりましょう!」「もっともっと、徹底的に子供になりましょう!」ということなのです。 (4章)

<半隠遁>の要は<半分>だけ人を避けるということです。 (5章)

○「繊細な精神」 「批判精神」「懐疑精神」をもって「自己中心主義的」に「世間と妥協せずに」生き抜くと、会社でも学校でも、つまり残しておいた<半分>の人生風景も変わってくる。・・・・(中略)・・・・ですから、―当然の帰結ですが―「哲学的生き方」をまかりまちがって選ぶと、あなたはかならず<世間的には>「不幸」になります。そして、それでいいのです。まさにこうした不幸を選び取ること、不幸を覚悟し、不幸に徹して生きつづけること、これこそ<半隠遁>の醍醐味なのですから。 (6章)


以下は私なりの感想です。

この本は、人生後半の生き方のようであり、その実、「陰の時」を含めた下山期の生き方の提案書です。
そのエッセンスは、人生の「トリビアルなこと」(些細なこと、どうでもいいこと)を減らし、「エッセンシャルなこと」(本質的なこと)を模索しなさい、と説いているように思われてなりません。

この本をキッカケに、本を読むなら古典や哲学・心理学・宗教書をもっと読み、ハウツー物をしばらく遠ざけよう、という気持ちになりました。


<お目休めコーナー> 我が家の花瓶から③



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人間の覚悟 (新潮新書)
五木 寛之
新潮社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「陰」の時の生き方をずっと考えているところに『人間の覚悟 (五木 寛之著、新潮新書)の第3章「下山の哲学を持つ」がいいヒントを与えてくれました。

この本の第2章の「人生は憂鬱である」に続く第3章の「下山の哲学を持つ」は、五木 寛之氏のペシミズムの極致にあります。

五木氏は、「登頂することだけが登山の目標ではない。きちんと安全かつ優雅に山を下っていくことが、人間にとって大切なことだと私は思います」と、人生を登山にたとえて第3章を展開します。

五木氏は、登山が下界をふりかえる余裕もなく勢いをつけて必死で登っていき、やがてあの峰に登れるのだと思える喜びがあるのに対して、下りていくときには、何かを達成したという満足感と心のゆとりが生まれているはずで、遠くの眺望、身近な花の美しさを指摘し、人生後半の下山の時の哲学を説きます。

五木氏は「老いるという作法」という言葉を使いながら人生後半戦のモードの「意識の世界から無意識の世界のふるさとへふたたび回帰していく」この時期を次のように表現しています。

下山は、けっして賦役(ふえき)でもなければ、喪失感とか崩壊感覚の中の無残な日々でもないだろう、と私は思います。当然のことながら体も不自由になるし、記憶はどんどん脱落していきます。脱落していくけれど、余分な記憶は整理されていって大事な核心を選択していく過程ではないか。


以降は、私の好きな詩

老いは
失われていく過程のことであるけれども
得させてもらう過程でもある
視力はだんだん失われていくが
花がだんだん美しく
不思議に見させてもらえるようになる
聴力はだんだん失われていくが
ものいわぬ花の声が聞こえるようになる
虫の声が聞こえるようになる
みみずの声が聞こえるようになる
体力はどんどん失われていくが
あたりまえであることの
ただごとでなさが
体中にわからせてもらえるようになる

*「老い」 東井 義雄

<お目休めコーナー> 赤坂の豊川稲荷の庭



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ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)

岩波書店

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

エマソンの『自己信頼』の最後のことば

あなた自身をおいて、あなたに平和をもたらすものはいない。
根本原理に従い、その光輝に身をひたすとき、あなたは初めて平和を手に入れるのだ

から『ブッダの真理のことば・感興のことば (中村元訳、岩波文庫)の『真理のことば』(『法句経』または『ダンマパダ』として知られる)の第2章「自己」の160番を思い出しました。

自己こそ自分の主(あるじ)である。他人がどうして(自分の)主であろうか? 自己をよくととのえたならば、得難き主を得る。


『法句経』は、昭和9年3月から2週間にわたって友松圓諦氏が1日に1詩を30分(計15詩)をラジオで放送し、爆発的な人気と反響を呼んだそうです(友松著『法句経講義』講談社学術文庫、絶版、の奈良康明氏の解説による)。

『法句経講義』の友松訳は以下のようで、私は、「岩井さんの一番好きな言葉は何ですか?」と問われたとき、次の言葉を言います(書きます)。

おのれこそ
おのれのよるべ
おのれを措(お)きて
誰によるべぞ
よくととのえし
おのれにこそ
まことえがたき
よるべをぞ獲(え)ん

(注)友松現代語訳

まことに自己(おのれ)こそ自己の救護者(すくいて)である。いったい、誰がこの自己の外に救護者となるうるものがあろうか。よく制されたる自己こそ、吾らは他にえがたき救護者を見出すことができる。


この詩を思い出すとき、私は「よくととのえし」の部分を忘れないようにしています。


<お目休めコーナー> 我が家の花瓶から②



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モーツァルト:後期交響曲集
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサル ミュージック クラシック

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(5月13日)は、スタッフの竹内が健康診断で会社をお休みのため、丸々1日一人のオフィスを体験しました。

1.カウンセリングも来客もない、なかなか得がたい体験なので、研修室で大音量でクラシック音楽をかけて仕事をしました。

聴いた曲は、次のとおりでした。

ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」
ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」
  同     「ピアノ協奏曲第5番」
  同     「ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲」
モーツァルト「交響曲第35番、36番、40番」

2.メールで教育系出版社のG社から季刊誌の執筆依頼と月刊誌のインタビュー依頼が入りました。
先週、かつての連載の単行本化の話で私がG社を訪問したことがご縁でこの依頼につながりました。
営業マンの心構えを私がいまだに持ち合わせていて、メールや電話で済ますのでなく、とにかく会いに行くことが+αにつながるようです。

3.元ヒューマン・ギルドの会員で、研修でもさんざんお世話になったHさんが亡くなり、お通夜・告別式が仙台出張と重なったため、奥様にお手紙を添えて香典をお送りしたことに対して、ご丁寧にも香典返しの品がお手紙付きで届きました。
お手紙にはこんな文面も

「在職中からヒューマン・ギルドの岩井さんというお名前は、何回も聞いておりました。出版に際してもご尽力いただき、駆け落ち30周年記念パーティーの時もお世話になりまして、それからお仕事も主人と共に歩んでいただきましてありがとうございました」
(途中略)
「ここ3年間は、家族が1つになって主人と共に過ごさせてこられたと思います」

Hさんのご冥福をお祈りいたします。


<お目休めコーナー> 我が家の花瓶から①



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日ご紹介の『自己信頼』(ラルフ・ウォルドー・エマソン著、伊東奈美子訳、海と月社)の(1)社会に迎合しない生き方、(2)自分の過去に囚われない生き方、この2つについてのエマソンの本の中の言葉を抜き書きします。

そうすれば、エマソンの言わんとすることがよりしっかりと伝わるはずです。

(1)社会に迎合しない生き方

・一個の人間でありたいならば、社会に迎合してはならない。不滅の栄誉を得たいなら、善という名目に惑わされることなく、それが本当に善であるかどうかを探求する必要がある。
結局のところ、自分の精神の高潔さ以外に、神聖なものはない。自分自身を牢獄から解き放てば、いずれ世界の賛同を得られるだろう。

・私がしなければならないのは、私にかかわることだけであって、他人が考えていることではない。
この基準を守るのは、実生活でも知的生活でも同じように困難だが、重要なものと些末なものを見分けるには、最高の指標だ。やっかいなことに、世界には他人の本分を本人よりも知っていると思い込んでいる人々がいる。

・こうなりたいと思う自分にいま、なるのだ。いま行動せよ。どんなときも人目を気にしないように努めれば、常にそうできるようになる。


(2)自分の過去に囚われない生き方

・人々を自己信頼から遠ざけているもうひとつの恐怖は、一貫性である。

・[過去と現在が]仮に矛盾したとして、それがなんだろう。記憶だけに頼らないこと、たとえ記憶がはっきりしているときでも、なるべく頼らないようにすること、常に現在の視点から過去を徹底的に検証し、日々新しい1日を生きること、それこそが賢明な態度だと思われる。

・(「後悔にも同情にも価値がない」と説いた後に)幸運をつかむ鍵は手元の喜びにある。神にも人にも常に歓迎されるのは自立した人間だ。そのような人には、あらゆる扉が大きく開かれ、あらゆる歓迎の言葉が述べられ、あらゆる栄誉が授けられ、あらゆる人が熱いまなざしを注ぐだろう。


このような箴言に満ちた本がラルフ・ウォルドー・エマソンの『自己信頼』なのです。


<お目休めコーナー> 湯島聖堂の孔子像

 



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