おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月27日)は、金沢で石川県庁の職員27名を対象とした新任課長補佐研修を行っていました。
石川県庁で撮った写真はこれ。
研修終了後は、軽い夕食を済ませ、高速バスで小松空港に。
(金沢駅西口)
最終便の飛行機の出発が30分ほど遅れたため、家に着いたのは23:00近くになりました。
世間は今日からゴールデン・ウィークですが、私は連働の日々になり、大木の人たちが休んでいる日に働いていることになります。
さて、「男と女の心理学」のシリーズの第6回目。
1回目から5回目をご覧になりたい方は下記をクリックしてお読みください。
1回目
2回目
3回目
4回目
5回目
2011年5月26日ヒューマン・ギルドの「勇気の伝道」コラム 第12号
岩井俊憲の「愛と結婚についてのケース・スタディ」(11)
―「男のやさしさ」
典子は、優一の頼んだコーヒーに、いつものようにシュガー・ポットから砂糖を入れました。このやり取りは、新婚当時以来いまだに変わりません。
「調子はどうなの?」。優一は、典子の健康を気遣います。
この2人、実はもはや夫婦ではありません。しかし、月に2-3回は、2人が独身時代によく行っていた喫茶店で落ち合います。
離婚を言い出したのは、典子の方でした。予備校講師の仕事でブレイクした彼女は、家庭との両立が難しくなり、優一に離婚を申し出て、受け入れられたのです。
離婚後の典子は、気分の変動が激しく、薬を大量に飲んだり、号泣したり、寂しさを訴えたりすることがあります。
優一は、その度に花束を持って典子の部屋を訪ねたり、相談に乗るために喫茶店に出向いたりします。
さらに優一は典子のために、部屋が陰気だからと明るい色のカーテンに替えてあげたり、地デジ対策用にテレビを買い換えたりしてあげています。
さて、あなたは、やさしさに満ちた優一のことをどう思いますか?
また、離婚しても優一を頼り続ける典子のことをどう思いますか?
2011年6月2日ヒューマン・ギルドの「勇気の伝道」コラム 第13号
岩井俊憲の「愛と結婚についてのケース・スタディ」(12)
―「男のやさしさ」についてのコメント
このケースに対して、ヒューマン・ギルドの プレミアム会員 の方々からさまざまな意見が寄せられました。かいつまんでお伝えします。
Tさん(女性):
これは優しさというよりも「ご機嫌とり」に近いかも。
(優一は)離婚した妻に執着する必要はない。あなたはいらないと言われたも同様できっぱりと腐れ縁を切るべき。
(優一に)「目を覚ませ!!」と私は言ってしまうことだろう。
妻の典子は、「自分に都合のいい男」として優一を利用しているだけ。自分の都合で自分から離婚を申し出たなら、自力でやりなはれ!
Hさん(女性):
優一は、自分が必要とされることで「やっぱりなんだかんだ言って、あいつは俺がいなきゃだめなんだ」と満足している。
それにより、典子に一方的に離婚を言い渡された優一のプライドは保たれる。
典子は「黒か白か」「0か100か」の極端思考の持ち主。
優一を利用しているという意識はないが、巧妙に優一を操作している。
そんな優一の存在に、典子のプライドもまた保たれる。
ということで、持ちつ持たれつの関係かと考えます。
Kさん(男性):
典子はいわゆる「成功」を自己理想としていて実際にそうなった。
優一は「非主張的」な人。離婚を受け入れてしまうくらい。草食系。現代の女性、男性のある種の典型のように思えます。
喫茶店で会うのは典子さんから言い出しているのかな?
夫婦カウンセリングを受けるとても良いタイミング。
結婚観を2人で再構築したほうがいい。
さて、私の考えです。
優一は「アホ」だと思います(ちょっとキツイかな)。
離婚した典子に援助的な姿勢を示せば示すほど、典子を依存的にさせ、そうしながらも自分自身の喜びを味わっているのです。
気分の変動が激しく、薬を大量に飲んだり、号泣したり、寂しさを訴えたりする典子を抱え込むことはできません。
すぐにも精神科医かセラピスト(アドラー派の)に相談させるべきです。
典子も離婚したならば、物理的・経済的だけでなく心理的にも自立が求められるのです。
これが生きる上での現実です。
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